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【Match Report】SAMURAI BLUE、オーストラリア代表とドローでアジア最終予選4連勝逃すも首位をキープ

2024年10月16日

【Match Report】SAMURAI BLUE、オーストラリア代表とドローでアジア最終予選4連勝逃すも首位をキープ

SAMURAI BLUE(日本代表)は10月15日(火)、埼玉スタジアム2002で行われたFIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)第4戦でオーストラリア代表と対戦。1-1で引き分けて勝ち点1を積み上げ、開幕4連勝は逃しましたが、3勝1分けでグループC首位をキープしました。

8大会連続での本大会出場を目指す日本は、6大会連続7度目の出場を目指すオーストラリアと対戦。日本は白星で3連勝とした10日(木)のサウジアラビアとのアウェイ戦の先発から2人を変更し、体調不良の遠藤航選手(リバプールFC)に代えて田中碧選手(リーズ・ユナイテッド)、鎌田大地選手(クリスタル・パレス)に代えて久保建英選手(レアル・ソシエダード)を起用して、引き続き3-4-2-1のシステムで挑みました。

しかし、開幕から1分け1敗の不振で監督が交代し、サンフレッチェ広島でもプレーしたトニー・ポポヴィッチ新監督の下で巻き返しを図るオーストラリアは、初勝利を挙げた前節の中国戦の先発から6人を変更。フレッシュな顔ぶれを揃え、5-4-1の布陣で高さのある守備ブロックで日本の攻撃に対抗します。

日本は三笘薫選手(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC)と久保選手の左右のサイドでの仕掛けを中心にチャンスを作りますが相手の守備に阻まれ、じりじりとした時間が続きます。

日本は前半9分には久保選手が右サイドから田中選手に預けてペナルティエリアに入り、田中選手からのリターンでシュートを狙い、15分には久保選手のCKに堂安律選手(SCフライブルク)が左足で合わせますが、前者は枠をわずかに外れ、後者は相手GKに阻止されます。

さらに、同34分には後ろからのロングボールを南野拓実選手(ASモナコ)が落として三笘選手につなぎ、三笘選手がペナルティエリアに切り込んでシュートを放ちますが、相手DFに当たってゴールには至りません。41分には三笘選手の左サイドからのクロスに上田綺世選手(フェイエノールト)が頭で合わせますが、相手GKがセーブしました。

オーストラリアは球際で激しく競り合い、ボールを奪って速攻を試み、前半30分には左サイドでDFジョーダン・ボス選手がドリブルでペナルティエリアまで持ち込む場面を作りますが、日本は板倉選手を中心に守備陣が冷静に対応し、前半はオーストラリアのシュートをゼロに抑えます。

後半も日本がボールを保持して攻める展開が続き、57分には久保選手の右サイドからのクロスにゴール前ファーサイドに飛び込んだ南野選手が頭で合わせる決定機を作りますが、枠をとらえることはできません。

試合が動いたのはその直後の58分でした。オーストラリアは日本のゴールキックを受けたDFジェイソン・ゲリア選手が前線へ長いボールを送り、FWミッチェル・デューク選手、MFアイディン・フルスティッチ選手、MFライリー・マッグリー選手がつないでDFルイス・ミラー選手が右サイドからゴール前にクロスを入れます。これが日本DFのクリアミスを誘ってオウンゴールとなり、オーストラリアが先制。日本は今予選初失点となりました。

日本は62分に伊東純也選手(スタッド・ランス)を投入。攻撃を活性化して反撃に転じます。64分には伊東選手の右サイドでのドリブル突破からのクロスに上田選手が頭で合わせる場面を作ります。その後、70分に鎌田選手、中村敬斗選手(スタッド・ランス)を送り込むと、左のアウトサイドに入った中村選手がドリブル突破で好機を演出。同点ゴールはその流れからでした。

76分、左サイドでパスを受けた中村選手が左サイドからペナルティエリア深くに切り込んでゴール前に詰めた上田選手へ鋭いクロスを送ると、これが相手DFの足に当たってゴールに吸い込まれました。

日本はその2分後にも鎌田選手の大きなサイドチェンジの展開から三笘選手がシュートで相手ゴールを脅かし、84分にも中村選手の左サイドからの低く鋭いクロスに途中出場の小川航基選手(NECナイメヘン)がゴール前に詰めるなど、最後まで相手ゴールに迫りましたが追加点はならず、1-1で試合を終えました。2022年FIFAワールドカップのスペイン戦から続く連続得点記録は25試合となりました。

日本は次戦、11月15日(金)にインドネシア代表と、同19日(火)に中国代表といずれもアウェイで対戦します。

各地で行われた第4戦で、インドネシアは中国とアウェイで対戦して1-2で敗れて初黒星を喫し、中国は初白星で連敗を3で止めました。サウジアラビア代表はホームでバーレーン代表と0-0で引き分けています。

この結果、日本が3勝1分けの勝ち点10でグループC首位をキープ。オーストラリア、サウジアラビア、バーレーンは1勝2分け1敗で勝ち点5で並び、得失点差で順に2位から4位につけています。インドネシアは3分け1敗、中国は1勝3敗で、どちらも勝ち点3ながらも得失点差で5位インドネシア、6位中国となっています。

アジア最終予選では全18チームが6チームずつ3グループに分かれて対戦し、各グループ上位2位までが無条件で本大会へ出場。3位と4位はプレーオフ経由で出場権獲得を目指します。2026年大会はカナダ、アメリカ、メキシコの北中米3か国による共同開催で行われます。

監督・選手コメント

森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
ホームでサポーターや応援してくださる皆さんに喜んでいただける勝ち点3を獲れず、悔しく思います。しかしながら、これまで無失点できた中で、オウンゴールというアクシデントで先制を許し、崩れてもおかしくないような展開で、選手たちがしっかりやるべきことを続け、冷静にギアを上げながら同点に追いつきました。何か一つうまくいかなかったり、理想通りにいかなくても、ぶれることなく現実を受け止めてやり続けることで同点に追いつくことができました。そして逆転するチャンスもしっかり作れていたことは、悔しい結果ではありますが、チームとしての戦いとして、選手たちがやってくれた試合中のプロセス、そして試合に至るまでのプロセスをしっかりできたことを評価したいと思います。中村選手が点に絡むプレーをしてくれましたが、彼だけではなく、交代出場した選手がチームを助ける、ギアを上げることをしてくれました。勝てなかったのは残念ですが、チームとして先発とサブが繋ぎながら、バトンを渡しながら勝つ可能性を上げていくということを、選手たちが今日の試合で見せてくれたと思います。
最終予選で勝っていくということは本当に簡単ではないということを、今日の試合で再確認できました。改めて、次のアウェイの2連戦と残りの試合で厳しい戦いを覚悟して、1試合1試合、チームがより力を発揮できるように最善の準備をして臨みたいと思います。

DF #3 谷口彰悟 選手(シントトロイデンVV/ベルギー)
決して集中してなかったわけではないですし、どうこじ開けていこうかという、その中でのオウンゴールで試合を厳しくしてしまいました。あれがなくてじわじわと進めていっていたら、また違った展開になったかと思います。相手もサイドで(マークに)ついていくところなど結構研究しているなと、対策されているなと感じました。これからそういう試合が増えてくると思います。簡単な試合は一つもないですし、これから厳しい最終予選がまだまだ続いていくという意味では、うまくいかないときにもしっかりと取られたらみんなで切り替えを早くしてすぐ回収してというシーンもたくさん作れてはいたので、そういう良かったところはしっかり継続しながらやっていくしかないのかと思います。

DF #16 町田浩樹 選手(ユニオン・サンジロワーズ/ベルギー)
ずっと自分たちがボールを持って攻撃している時間が長いなかで、ああいう事故みたいな形で失点してしまいした。久しぶりの失点で、もう少しバタバタするかなと思ったのですが、しっかりと落ち着いて同点に追いついたことは評価できると思います。でも、そこからひっくり返せるチャンスもあったので、そこはまだまだ課題かなと思います。ロングボールに対する対応も悪くなかったと思いますし、しっかりセカンドボールを回収する意識も高かった。そこは良かったと思います。

MF/FW #5 守田英正 選手(スポルティングCP/ポルトガル)
相手の方が僕たちを研究して効果的なサッカーをしていたと思います。途中までは後ろを押し上げて高い位置でプレーしていましたが、途中から距離感もどんどん悪くなって重たくなって、悪循環になったと思います。試合全体を通して、自分たちがしたいような、思っていたサッカーはできなかった。ただ、自分たちの思ったような結果の内容ではなかったですが、ホームで先制されてから同点に追いつけたことはすごくポジティブにとらえています。今日の試合に限らず、途中から出てくる選手がチームにいい影響を与えてくれていますし、誰が出ても高いレベルで高い基準でプレーできる。今の日本代表の強みです。彼らは飢えていますし、今(先発で)出ている選手は安泰ではない。そこはいい効果なので、互いに刺激できればいいと思います。

MF/FW #8 南野拓実 選手(ASモナコ/フランス)
オーストラリアはブロックを敷いてくるし、体の大きいDFの選手が結構スライドして、僕たちの攻撃にうまく対応してきたなという印象です。相手も崖っぷちですし、なにがなんでも勝ち点を拾いに来るだろうと予想していたので、ああいう試合展開になるかなと個人的には思っていました。最後のクロスとかいいタイミングで入っているものの、少し相手に触られてしまうところが多かったですし、そういうところの最後の質のところや、もう少し僕たちがアイデアのある攻撃を仕掛けられたらと思います。

MF/FW #13 中村敬斗 選手(スタッド・ランス/フランス)
負けている状態で入ったので、ゴールに向かって前へ前へプレーしようと思いました。こういうかなり拮抗した試合でゴールに直結できたのはすごくうれしいです。得点につながった場面は、相手が中に密集していて、なかなかカットインできなかったので縦を意識していたのですが、うまく三笘選手が僕にフリーの状態をつくるように中(内側)にいてくれたので、良かったと思います。自分がいい形でボールを受けられたのは、三笘選手が中でうまくボールを引き出してくれたおかげです。

MF/FW #14 伊東純也 選手(スタッド・ランス/フランス)
ちょっと不完全燃焼かなというのはあります。ゴールに絡めなかったので少し残念でした。サイドは結構1対1でフリーだったので、そこでえぐったりクロスだったりできればいいかなと思っていました。ずっと攻めていたと思うので、あれをずっと続けられていればと…。ちょっと時間が少なかったなという感じでした。中村選手は、今日はキレていましたし、後半から出ても自分の力を出す能力があると思います。ドリブルの部分も今日は本当に良かったなと思います。

トニー・ポポヴィッチ オーストラリア代表監督
今の我々の状況を考えると勝ち点1は良い結果です。いろいろと変更もあり、4回の練習だけで臨みましたが、勝つつもりで来ましたし、1-0で勝つチャンスもありました。日本は3試合で14得点し、欧州でプレーしている選手ばかりという相手で勝つのは簡単ではありません。ですが、しっかり守りを組み立ててプレーして、相手のチャンスを最小化にできたのはよかったと思います。次のステップとしてはボールを保持した時に攻撃を組み立てることに取り組み、次の機会にはさらに良いプレーをして良い結果を残したいと思います。スタジアムにはホテルから90分で着く予定でしたが渋滞で結局2時間15分かかりましたが言い訳にはしませんし、いい対応をしていい試合ができたと思っています。

FIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)

2024年10月15日(火) 19:35 キックオフ(予定) vs オーストラリア代表
会場:埼玉/埼玉スタジアム2002
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