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U-20フットサル日本代表候補 しながわシティとのトレーニングマッチに0-4で敗れ、新チーム初めてのトレーニングキャンプを終える
2021年12月31日
12月27日(月)に高円宮記念JFA夢フィールドで始動したU-20フットサル日本代表候補は、3日目に前日同様午前と午後のトレーニング、最終日には全日本フットサル選手権の前回優勝チームであるしながわシティとトレーニングマッチを行い、全4日間の活動を終えました。
限られた時間の中でも選手間でしっかりとコミュニケーションを取ってきたことで、チームの雰囲気から硬さが取れてきた3日目は、朝と夕方にトレーニングを行いました。翌日の試合を想定し、攻撃のコンセプトやチームとしてのセットプレーなど、トレーニングは前日までに比べより実戦的な内容に。夕方練習の冒頭はフィールド(FP)とGKが分かれて活動を開始。FPの選手は木暮賢一郎監督と共に映像を用いたビデオミーティングでチームの戦術的な約束事の落とし込みをし、他方GKの3選手は、内山慶太郎GKコーチとポジションに特化したメニューに取り組みました。GKの選手たちは日本代表に求められる技術力・判断力の獲得に向けて、互いにアドバイスを送り合いながら精力的に汗を流しました。全体のトレーニングパートへ移ると、数的不利の状況に対する守備やゲーム形式でプレス回避、紅白戦、ポジション別の固有アクションの反復練習を行いました。ポジション別のトレーニングでは3人のコーチがフィクソ、ピヴォ、アラとそれぞれプレーしてきた専門ポジションを担当し、細かなポイントまで指導しました。現役時代にアジアタイトルを獲得したコーチ陣からの話に選手たちは真剣な眼差しで耳を傾け、その様子からは一つでも多くのことを吸収しようという姿勢が見られました。トレーニングの最後のミーティングでは木暮監督からその日のトレーニングが一番良いものであったことが伝えられ、翌日の試合に向け良い雰囲気で1日を終えました。
最終日のしながわシティとのトレーニングマッチは、プレイングタイム形式で20分の前後半と、15分1本の計3本を行いました。スタートはGKに井戸孔晟選手、FPの4名は中島圭太選手、田口大雅選手、陣川凌選手、原田快選手がピッチに送り込まれ、原田選手がキャプテンマークを巻きました。序盤から経験豊富な相手に対しても臆することなく、積極的な攻撃で相手陣地へ進入していくと、深い位置でパスを収めた中島選手が相手を背負いながら反転しチーム最初のシュートを放ちます。これは惜しくもポストの外側を通過し得点にはなりませんが、ベンチを含めてチームに勢いをもたらします。またトレーングキャンプで何度も練習してきた、GKが相手陣地へボールを運ぶ攻撃参加による数的優位の形成に井戸選手が果敢にトライ。するとその井戸選手から鋭いパスを受けた宇野伊織選手が思い切りの良いシュートを打ちます。これは相手のブロックにより得点には繋がりませんが、再びチャンスを作ります。その後も相手のバックパスによるファールでゴール正面でのFKを得ますが、これも相手GKの身体を張った守備に防がれ、チャンスを生かせません。シュートシーンは作れるものの得点が奪えないでいると、その後自陣でのパスを奪われ攻め込まれます。そこから冷静に守備の選手を1人交わす技ありのシュートを決められ、1本目を0ー1で終えます。
2本目で同点にしたいU-20フットサル日本代表候補でしたが、開始直後に相手陣地でボールを奪われカウンターを受けます。するとFリーグで幾度もスーパーゴールを決めているボラ選手に豪快なシュートを打たれ、一度はGKがボールに触るも跳ね返りを押し込まれ追加点を奪われます。その後2本目の半分が経過したところでGKの物部呂敏選手が交代でピッチに入ります。すると相手の決定的なシュートに対し身体を張って何度もブロック、このプレーが流れを変え、少しずつU-20フットサル日本代表候補が押し込む時間を長くしていきます。左サイドでボールをキープした成田美光選手が逆サイドに鋭いパスを通し、ボールを受けた柴山圭吾選手がそのままシュートを放つなど、その後も再三良い形の攻撃で相手ゴールに迫りますが、シュートはポストやクロスバーを叩いてしまい、最後まで得点を奪うことができません。2本目はそのまま0-2で終了します。
3本目はここまでプレータイムがなかった選手が中心に出場しました。今回の招集メンバー最年少である佐藤大仁選手がサイドで積極的に仕掛けると、逆サイドでも江本賢也選手が重心移動で巧みに相手を剝がしながらフィニッシュまで持ち込むなど、3本目も高い質で相手ゴールに迫ります。ベンチから戦況を見守る1、2本目で出場していた選手も、プレーする仲間にポジティブな声をかけてチームを鼓舞。サッカーからフットサルに転向することを決め、この日がフットサルのデビュー戦となったGK川上翼選手も仲間からの後押しを受け、思い切りの良い飛び出しからのシュートブロックや積極的な攻撃参加を見せ、チーム全員で得点を目指します。しかし、何度も惜しいシーンを作りながらも決定機を決めきれずにいると、自分たちのミスから2失点を喫してしまい、最終スコア0-4で試合を終えました。
試合後の最後のミーティングで木暮監督は、自チームに戻ってからも結果を出し続けなければ日本代表チームでプレーできないこと、そのためにも常に結果にこだわって日々のトレーニングに臨んでほしいことを伝え、4日間のキャンプを締め括りました。新チームが立ち上がり、初対面の選手同士でコミュニケーションを取り、わずか3日間という短い準備期間で試合を迎えるという代表選手のサイクルを経験した若い選手たちは、2022年も活動を重ねて、2023年に開催されるAFC U20フットサルアジアカップでの連覇を目指します。
選手コメント
GK 井戸孔晟 選手(デルミリオーレクラウド群馬セグンド)
まずコロナ禍の中、U-20フットサル日本代表候補合宿という素晴らしい活動を開催してくれたことに感謝しています。個人的には2回目の招集ということもあり、前回よりは自分らしくプレーができたと思います。全体的にも強度が高くお互いを高め合いながらトレーニングできました。最終日の試合では勝つことができませんでしたが、この悔しさを忘れずに、またこの活動に戻ってこられるようにクラブに戻ってからもしっかりと努力していこうと思います。
FP 中島圭太 選手(エスタボンU-18)
まずこのような状況下でも合宿が行われたことに感謝したいです。世代が入れ替わって、初めて一緒にプレーする選手が多い中で、多くのコミュニケーションを取って素晴らしい合宿にすることができました。またこのエンブレムを付けて戦えるように、いつ呼ばれてもいいように、クラブに帰って良い準備をし続けます。
FP 原田快 選手(ペスカドーラ町田)
今日で4日間のU-20の代表候補合宿が終了しました。世代が変わり、知らないメンバーもいる中、とてもいい雰囲気で6セッションを終える事ができました。試合には負けてしまいましたが、課題が見つかったので、チームの練習に戻ってその課題をどう克服するかにこだわり、またこの代表候補合宿に戻れるように日々の練習を頑張ります。
FP 柴山圭吾 選手(バルドラール浦安)
今回から新体制ということで初顔合わせのメンバーも多く、緊張感のある良い4日間でした。個人としては監督、コーチ陣の指導を受け、そして同世代の質の高い選手たちとプレーする中で多くの気づき得ることができました。しかし、練習試合ではチーム、個人ともに無得点という大きな課題が残ってしまったので、所属チームに戻った後は得点を取る力を上げられるよう頑張りたいと思います。