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日本人名のローマ字表記について
2012年04月01日
公益財団法人 日本サッカー協会(以下、JFA)では、2012年度(4月1日)より、日本人名のローマ字表記順を原則として「姓-名順」に統一していくことになりましたのでお知らせいたします。
JFAとしては、これまでローマ字表記について特に明文化された規定はなく、現在日本で一般的となっている「名-姓順」が使用されているケースが大半でした。世界のグローバリズム化が進む中、JFAとして個性が顕著に表れる「名前」において、日本人固有の表記順(姓-名)で、世界へアピールしていきたいという考えのもと、この度表記を統一することになりました。
今後は、各都道府県サッカー協会や各連盟にも協力を仰ぎ、公式文書や試合記録、職員の名刺等、対応可能なものより順次採用していく予定です。
表記例
<名-姓順> Junji Ogura
↓
<姓-名順> OGURA Junji
※今回の統一に合わせ、これまでの慣習による誤解を避けるため、苗字はすべて大文字で表記します。
※ただし、すでに一定の書式に基づいて作成されている書類やシステムについては、それに倣います。
参考
文部科学省(当時文部省)国語審議会が、2000年12月8日に答申した「国際社会に対応する日本語の在り方」において、姓名のローマ字表記の問題について触れられています。(以下、該当箇所を抜粋)
姓名のローマ字表記についての考え方
世界の人々の名前の形式は,「名-姓」のもの,「姓-名」のもの,「名」のみのもの,自分の「名」と親の「名」を並べて個人の名称とするものなど多様であり,それぞれが使われる社会の文化や歴史を背景として成立したものである。世界の中で,日本のほか,中国,韓国,ベトナムなどアジアの数か国と,欧米ではハンガリーで「姓-名」の形式が用いられている。
国際交流の機会の拡大に伴い,異なる国の人同士が姓名を紹介し合う機会は増大しつつあると考えられる。また,先に記したように,現在では英語が世界の共通語として情報交流を担う機能を果たしつつあり,それに伴って各国の人名を英文の中にローマ字で書き表すことが増えていくと考えられる。国語審議会としては,人類の持つ言語や文化の多様性を人類全体が意識し,生かしていくべきであるという立場から,そのような際に,一定の書式に従って書かれる名簿や書類などは別として,一般的には各々の人名固有の形式が生きる形で紹介・記述されることが望ましいと考える。
したがって,日本人の姓名については,ローマ字表記においても「姓-名」の順(例えば Yamada Haruo)とすることが望ましい。なお,従来の慣習に基づく誤解を防ぐために,姓をすべて大文字とする(YAMADA Haruo),姓と名の間にコンマを打つ(Yamada,Haruo)などの方法で,「姓-名」の構造を示すことも考えられよう。 今後,官公庁や報道機関等において,日本人の姓名をローマ字で表記する場合,並びに学校教育における英語等の指導においても,以上の趣旨が生かされることを希望する。