高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023EASTの第6節が5月13日(土)と14日(日)に行われ、各地で熱戦が繰り広げられました。

ピックアップマッチ

前橋育英高校 2-1（前半0-1、後半2-0）柏レイソルU-18

14日の前橋育英高校高崎グラウンドでは前橋育英高校（群馬）と柏レイソルU-18（千葉）が対戦。曇天から豪雨へと移り変わる空模様の中、タフな攻防が最後まで続くゲーム展開となりました。

前半から優位に試合を進めたのはアウェイの柏でした。「負傷していた選手たちが戻ってきたのが大きい」と藤田優人コーチが振り返ったとおり、前節からキャプテンを務めるDF別府慧選手（#4）と前線の柱であるFW近野伸大選手（#9）の二人が戦線復帰。初先発となった近野選手は55分で途中交代となりましたが、高さも生かして攻撃陣を引っ張ります。

34分には攻守の切り替わりで生まれた相手の隙を突く形から、その近野選手がおとりになる形でDF田村心太郎選手（#5）がドリブルでスペースを突きます。「狙ったというよりも、思い切って打った」という利き足とは逆の右足のシュートが見事にゴールネットを揺らし、優勢の柏が先行する形となりました。

ただ、ホームの前橋育英もこのままでは終わりません。山田耕介監督が「あそこがポイントだった。あれを決められていたら難しかったと思う」と振り返ったのは、後半に入った61分に生まれたPKの場面。柏のMF関富貫太選手（#10）のキックを、前橋育英のGK雨野颯真選手（#1）が横っ跳びでファインセーブ。「助走も軸足の置き方もしっかり観た上で反応できた」と振り返る会心のプレーで試合の流れを大きく変えます。

そして69分、今度は逆にPKのチャンスを前橋育英がつかむと、MF山﨑勇誠選手（#14）が冷静に流し込んで同点に追い付きます。さらに続く71分には、「ちょうど前日に練習していた形だった」（山田監督）という左サイドの浅い位置からのFKから粘り強く競り合うと、最後はDF熊谷康正選手（#4）が押し込み、前橋育英が勝ち越しに成功しました。

その後もアグレッシブな守備を継続した前橋育英が柏の逆襲を抑え込んで、2-1と逆転勝利。「前節は厳しい結果になってしまったので、今節は大事になると思っていた。絶対に勝ちたいんだという気持ちを出せた」と雨野選手が振り返ったとおり、厳しい展開を跳ね返しての快勝で、順位を2位にまで押し上げました。

コメント

山田耕介 監督（前橋育英高校）
試合内容としては厳しい部分もありましたが、その中でも勝ち点3を取れたのは良かったと思います。（同点ゴールの）FKは練習していた通りでした。ワイドからトライアングルをつくってペナルティーエリアの脇に入って行くようなプレーをもっと早い時間帯からできていれば、より良かったと思っています。

DF #4 熊谷康正 選手（前橋育英高校）
連敗は絶対に避けようと選手同士でも話し合ってからこの試合に臨んでいました。得点の場面は絶対に中村太一選手（FW/#9）が競り勝って折り返してくれると思っていました。チームとしてセットプレーの得点が少なかったので、決められて良かったです。プレミアリーグは強度がまるで違うので出始めた当初は戸惑っていましたが、今は慣れてきました。

藤田優人 コーチ（柏レイソルU-18）
この会場へ来たときから、自転車の置き方一つ取っても前橋育英さんは違うなと感じさせられました。オーガナイズされたサッカーをされる前橋育英さんを相手に隙を見せないことが大事だという話を選手たちにはしていましたが、一枚相手が上だったと思います。ただ、良くなっている部分はあるので、継続することが大事だと思っています。

DF #5 田村心太郎 選手（柏レイソルU-18）
1年生のときからプレミアリーグに出させてもらっていながら1点も取っていなかったので、得点を取れたことは本当にうれしいです。ただ、失点にも絡んでしまっているので満足はしていません。チームとしてはPKを止められた後に相手の勢いにのまれてしまったのは反省しないといけないと感じています。自分ももっと積極的にプレーするべきでした。

その他の試合結果

昌平高校 2-1（前半1-0、後半1-1）川崎フロンターレU-18
横浜F・マリノスユース 2-1（前半1-1、後半1-0）FC東京U-18
市立船橋高校 1-1（前半0-0、後半1-1）尚志高校
旭川実業高校 1-3（前半1-1、後半0-2）大宮アルディージャU18
青森山田高校 2-1（前半1-0、後半1-1）流通経済大学付属柏高校

昌平高校（埼玉）は川崎フロンターレU-18（神奈川）と対戦し、1-1の同点で迎えた70分にMF長準喜選手（#10）の勝ち越しゴールによって今季2勝目を挙げました。横浜F・マリノスユース（神奈川）は、11分にFC東京U-18（東京）に先制を許しましたが、FW大當侑選手（#12）とMF白須健斗選手（#7）のゴールで逆転勝利を収めました。市立船橋高校（千葉）と尚志高校（福島）は後半に1点ずつを取り、1-1で引き分け。大宮アルディージャU18（埼玉）はMF登丸楓吾選手（#18）のゴールを皮切りに3得点を挙げ、旭川実業高校（北海道）から逆転で勝ち点3を奪取しました。青森山田高校（青森）はFW米谷壮史選手（#11）の2ゴールで流通経済大学付属柏高校（千葉）から2-1で勝利。首位の座をキープしました。

高円宮杯 プレミアリーグ 大会公式Twitter

大会期間：2023年4月1日(土)～2023年12月3日(日)

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