U-20日本代表は21日(日)、FIFA U-20ワールドカップアルゼンチン2023の初戦でU-20セネガル代表と対戦しました。

大会初戦の先発メンバーは、GKに木村凌也選手、ディフェンスラインに右から高井幸大選手、チェイスアンリ選手、田中隼人選手、髙橋仁胡選手を起用。中盤の底は福井太智選手と佐野航大選手、2列目は右から永長鷹虎選手、松木玖生選手、北野颯太選手、最前線には熊田直紀選手を送り出しました。

フィジカル能力と個人技に長けたセネガルに苦戦し、序盤は押し込まれる時間が続きます。「初戦の難しさがあった」とチェイス選手が振り返った通り、緊張も重なってなかなか主導権を握れません。しかし、その嫌な雰囲気を松木選手が一掃します。15分、福井選手からペナルティエリア手前でパスを受けると、左足を振り抜きます。グラウンダー性のシュートが見事に決まり、幸先よく先制点を奪いました。

以降は持ち直し、強度の高い守備で相手に自由にボールを持たせません。セカンドボールの回収もできるようになり、ショートカウンターに持ち込むシーンが増えました。

1点リードで折り返した後半。日本は永長選手に代え、山根陸選手を投入します。山根選手をボランチに配置し、佐野選手が右サイドハーフに入る陣形で追加点を目指します。日本は、ここから防戦一方の展開に。「後半は少し相手にビビってしまい、ボールが繋げなかった」と松木選手が反省の弁を口にした通り、相手のパワフルな攻撃に対し、アグレッシブな守備ができません。サイドから崩され、ヒヤリとさせられます。あわやゴールという場面は一度や二度でありませんでしたが、相手の決定力不足にも助けられ、事なきを得ます。

終盤はシステムを変更しながらもセカンドボールをより拾える陣形で相手の攻撃を迎え撃ち、粘り強い守備でなんとか凌ぎます。

最後までリードを守り切り、日本は1-0で初戦を制しました。勝点3を手にし、グループステージ突破に向けて24日(水)に中2日でコロンビアとの第2戦に挑みます。

監督・選手コメント

冨樫剛一 監督
選手の力で勝つことができました。U-20ワールドカップで1勝するのはこれだけ難しいというのを感じながら、スタジアムの雰囲気、そしてピッチの状態も含めて、選手たちがこの試合に集中して、まず目の前の瞬間、瞬間をしっかり戦ってくれたなと感じます。このワールドカップを戦うために、彼らは日常で積み上げてきたと思います。セネガル（の強さ）はそれ以上だったかもしれませんが、自分たちの成長も感じながら、自分たちが掲げた世界一という目標に対して一つ一つクリアして階段を登ることができれば届くのだと、そう感じてくれた試合だと思います。

DF #13 チェイスアンリ 選手（VfBシュツットガルト／ドイツ）
1-0になり、後半の最後はきつい状態になりました。ずっと攻められていましたが、最後は無失点に抑えられて良かったです。（セネガルと対戦した印象は）足が長いし、パワーもあるので、後半の残り10分ぐらいは本当にきつかったです。ラインの上げ下げがちょっと曖昧になり、相手がどんどん押し込んできたので、そういうところは改善したいです。

DF #16 髙橋仁胡 選手（FCバルセロナ／スペイン）
相手が大柄なのはわかっていましたけど、相手に強く向かっていくことができました。（自分は）年下ですが、それに関係なく戦えたと思います。（プレーの内容としては）ディフェンスでは良かったと思いますが、もっとアタックしていきたいです。（父の故郷であるラ・プラタでの試合について）嬉しいですし、家族もみんなサポートしてくれたのでとても感謝しています。家族はとても大切な存在。アルゼンチンに住んでいる家族が日本のために応援してくれるのはすごく嬉しいです。これからも勝ち続け、優勝できるように頑張りたいです。

MF #7 松木玖生 選手（FC東京）
（福井）太智からパスが来た時に、ゴールのことしか考えていなかったです。うまくコースに入ってくれたので良かったです。（チームとしては）個人個人でも全員が戦えていたと感じます。やっぱり日本のベースは、球際やセカンドボールの回収と攻守の切り替え。ここを海外基準でやっていけば、世界一を獲れると思うので、次の試合からもっと上げていきたいです。（初戦で勝利したことは）自信になります。勝てることを証明できたので、世界的にも（日本のことが）広がると思いますし、次のコロンビア戦も勝って、グループステージをうまく突破できるような試合をしたいです。

FIFA U-20ワールドカップアルゼンチン2023

大会期間：2023年5月20日(土)～2023年6月11日(日)
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