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【Match Report】SAMURAI BLUE、シリア代表に5-0快勝、アジア2次予選を全勝無失点の1位で終了

2024年06月12日

【Match Report】SAMURAI BLUE、シリア代表に5-0快勝、アジア2次予選を全勝無失点の1位で終了

SAMURAI BLUE(日本代表)は6月11日(火)、エディオンピースウイング広島で行われたFIFAワールドカップ26アジア2次予選 兼 AFCアジアカップサウジアラビア2027予選のグループB最終戦でシリア代表と対戦。上田綺世選手(フェイエノールト)、堂安律選手(SCフライブルク)、相馬勇紀選手(カーザ・ピアAC)、南野拓実選手(ASモナコ)らのゴールで5-0と勝利を収め、すでに1位突破を決めていた日本は6戦全勝の無失点で2次予選を終了し、9月からの3次(最終)予選へ駒を進めました。

6日のミャンマー戦の勝利(5-0)で首位突破を決めていた日本は、前節から大幅に選手を入れ替えながら3バックのシステムを継続。両ウィングバックが機能して、躍動感のあるパフォーマンスを披露しました。

日本は中村敬斗選手(スタッド・ランス)と堂安選手の両ウィング以外の先発をミャンマー戦から入れ替えて、上田選手を1トップに、その後ろに久保建英選手(レアル・ソシエダード)と南野選手を起用。ボランチには遠藤航選手(リバプールFC)と田中碧選手(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)を配し、3バックは右から冨安健洋選手(アーセナル)、板倉滉選手(ボルシア・メンヘングラートバッハ)、町田浩樹選手(ユニオン・サンジロワーズ)を並べ、GK大迫敬介選手(サンフレッチェ広島)がゴールを守る布陣で臨みました。

日本は立ち上がりから速いテンポで勢いを持った攻撃を展開。4-4-2の布陣で臨んだシリアに対して、中村選手がスペースを生かして左サイドから仕掛け、ゴール前のチャンスにつなげます。

前半8分には南野選手からパスを受けてタッチライン沿いを攻め上がるとペナルティエリア左から切り込み、中央に走り込んだ久保選手がクロスに左足で合わせますが、シュートは惜しくもクロスバーを越えます。しかし、この形が先制点につながります。

前半13分、遠藤選手のインターセプトから南野選手が受けて中村選手へパス。左サイドを攻め上がった中村選手がクロスを入れると、ゴール前で相手DFの間に入った上田選手が頭で合わせて先制しました。

19分には左サイドの中村選手からパスを受けた久保選手がドリブルで運び、相手DFに倒されながらも右の堂安選手へパスを送ると、堂安選手が右から中央へ切り込んで鋭い左足の振りでゴールネットを揺らして2-0とします。

さらにその3分後には、再び久保選手が攻め上がって左からペナルティエリアへ入った南野選手へパスを送ると、これが相手DFの足に当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれました。日本が10分で3得点を決めて、相手を圧倒します。

シリアはグループ2位を維持しながらも、前節DPRK(朝鮮民主主義人民共和国)に敗れて3位のDPRKに勝ち点1差に迫られ、予選突破には日本戦での勝利が是が非でも欲しい状況です。

立ち上がりから前に出て、ボール奪取から素早く前線へ展開する動きを見せ、前半18分にはFKからDFエミリアノ・ハビエル・アモール選手がヘディングで狙い、25分過ぎにも右サイドから仕掛けてクロスを入れる場面を作りますが、日本はDF陣が冷静に対応して相手にシュート場面を作らせません。

日本は攻守の切り替えも速く、その後も素早い展開から上田選手、南野選手、堂安選手が相手ゴールを脅かします。

3-0で前半を折り返した日本は、後半開始から中村選手に代えて伊藤洋輝選手(VfBシュツットガルト)投入してシステムを4-1-2-3へ変更。冨安選手が右サイドバックに入り、後半早々に攻撃参加から堂安選手へパスを送り、ゴールに迫る場面を作ります。60分には久保選手が右サイドからクロスを送り、ファーポスト前で南野選手が頭で捉える決定機を作りますが、相手GKに阻まれます。

日本はこの後、62分に相馬選手と鎌田大地選手(SSラツィオ)を久保選手と遠藤選手に代えて送り込み、4-2-3-1にシフト。すると、相馬選手が左サイドを攻め上がり、ゴール前のチャンスを作ります。

73分には左サイドから鎌田選手に預けて左サイドを駆け上がり、鎌田選手がペナルティエリア左へスルーパス。反応した相馬選手が相手DFに倒されてPKを獲得します。これを相馬選手がしっかり決めて日本が4-0とします。

日本はこの前後にMF川村拓夢選手(サンフレッチェ広島)とGK谷晃生選手(FC町田ゼルビア)も送り出します。

シリアは終始押される展開ながらも最後まで粘り、後半終盤にはFWトビアス・アリエル・セルベラ・カディ選手やFWオマル・アルソマ選手がゴールに迫り、カウンターからシュートを狙う場面を作りますが得点には至りません。

85分には左サイドの仕掛けから伊藤選手が攻め上がり、相手ボールをカットして南野選手へつなぐと、南野選手が中央へ切り込んで右足を振り、5-0としました。

日本はシリアに対して、昨年11月のアウェイ代替地のジッダでの対戦と同じスコアでの勝利で2次予選を締めくくりました。6試合で24得点は2次予選最多で、無失点はオーストラリアと日本のみでした。

この結果、シリアは2勝1分け3敗の勝ち点7でグループ3位へ後退して敗退となり、DPRK(朝鮮民主主義人民共和国)がミャンマーに4-1で勝って3勝3敗勝ち点9で2位で突破を決めました。

このほか、グループAからカタールとクウェート、グループCから韓国、中国、グループDからオマーン、キルギス、グループEからイラン、ウズベキスタン、グループFからイラク、インドネシア、グループGからヨルダン、サウジアラビア、グループHからUAE、バーレーン、グループIからオーストラリア、パレスチナが3次予選進出を決めています。

なお、3次予選の組み合わせは6月27日にクアラルンプールで行われる抽選会で決まります。

監督・選手コメント

森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
3バックをやることについては、3バックとか4バックとかではなく、選手の特長によって戦い方を変えられるところもあると考えています。今日の試合の入りに関しては、前半のメンバーで戦って相手を攻撃でも守備でもより押し込んで、そこから得点を奪う、チャンスをつくることをやっていこうという意図で堂安選手と中村選手を(ウィングに)起用しましたが、2人とも守備をしながらゴールチャンスをつくり出して、自らゴールを狙うという積極的なプレーをしてくれました。3バックはこれまでも試合の中でやってきましたが、ミャンマー、シリアという相手によりボールを握る中で、攻撃を仕掛ける部分で選手たちがいいチャレンジしてくれました。これから1つのオプションとしてチームとして共有できると思います。
すでに突破が決まっていた中での2連戦でしたが、準備に苦労したところはありません。試合に勝つことだけでなく、これから先の成長につながるようなチャレンジをしていこうと選手たちがトレーニングの時から良い準備をしてくれて、試合でも勝つため、成長するための2つを考えてくれていました。今にベストを尽くすことは大切ですが、選手たちもアジアカップで痛い経験をしています。最終予選で勝って、その先のワールドカップにつなげていくためにはもっともっと成長しないといけないと、常にレベルアップと成長を考えてくれているので、私から選手たちに注文することはありませんし、選手が主体的、自主的にベストを尽くすことをやってくれているので、本当にありがたいと思います。

DF #22 冨安健洋 選手(アーセナル/イングランド)
勝ってよかったです。新しいシステムにトライして、ビルドアップのところでも明らかなノッキングなどもなかったですし、個人的にはやりやすかったので良かったと思います。途中でシステムを変更して、選手の特徴的には4バックに見えると思いますが、ビルドアップでは相手を見て(3バックか4バックかを)変えるところで、前半うまくいっていましたし、「4だからといって大きく変える必要はないね」と後ろの選手で話しながらやっていました。立ち位置は相手を見ながら意識してやっている感じでした。まずはしっかり無失点で2次予選を終えることができたのがポジティブですし、最終予選になってレベルがまた数段上がると思うので、また集まった時にしっかり勝てるような準備をしたい。所属チームでプレーする時間の方が間違いなく長いので、その中でしっかりと出場時間を延ばすことや価値を高めるというところが必要だと思います。

MF/FW #6 遠藤航 選手(リバプールFC/イングランド)
勝たなければいけないシチュエーションでしたが、しっかり勝てて無失点に抑えられたということは今後につながると思いますし、最終予選に行けたことは非常にうれしく思います。3バックはスタートからでなくてもいままでも(試合中に)やったことはありましたし、選手も問題なくできたと思います。今日に関して言えば、ミスマッチをつくる形で、特に攻撃ではそのミスマッチを生かしながら試合を進められたと思います。実際にウィングバックが絡みながらの得点が生まれて、あれは狙っていた形というか理想的なゴールだったと思います。こういうオプションを次の最終予選や強豪国と対戦する時にもできるようになっていければチームの層も上がると思うので、非常に手ごたえを感じています。

MF/FW #9 上田綺世 選手(フェイエノールト/オランダ)
相手が勝たなくてはいけない状況に対して新しいフォーメーションで臨みましたが、先制点はひとつ大事なポイントだったので、それを早い時間で取れたことで、その後のゴールに続けたと思います。ウィングバックのサイドを使う局面を増やしていくという意図もあったので、試合前から堂安選手と中村選手がどういうクロスを上げて、どういうイメージを持っているかはすり合わせていました。それが1本目でバッチリ合ったと思います。2シャドーになっていたので自分の周りに人が多くいて、人の配置のイメージも自分の中でつきやすかったですし、ボールも受けやすかったので、前線のイメージはうまく合わせられたのではないかなと思います。

MF/FW #10 堂安律 選手(SCフライブルク/ドイツ)
相手も勝たなくてはいけない状況でタフな戦い方をしてきましたが、僕たちも素晴らしい試合ができたと思います。新しいトライをしながらも、日本代表は勝たなくてはいけない中で、大量得点して勝てたので良かったです。(得点場面は)チームとしてあそこで1対1(の状況)を作らせてくれたので、自分の特長のシュートを見せることができました。(3次予選では)アジアカップで悔しい思いしているので、アジア最強を見せつけるために、しっかり勝って突破を決めたいと思います。

エクトル・ラウル・クーペル シリア代表監督
日本は我々よりもかなり実力的に上回っていましたし、日本というレベルの高い相手に難しい試合になることは分かっていましたが、今日は本当に大きな打撃でした。それは疑いのない事実です。用意していた戦略がうまくいかなかったのが大きな敗因で、日本にプレッシャーかけて早くボールを奪おうと狙っていましたが、そこを突破されて、その度にチャンスつくられました。思い描いていたようなプレスがかけられずにスペースが空いて、そこを利用されてしまいました。何としてもゴールを決めて勝たなければいけなかったので、かなりリスクを冒して臨んで、選手たちも全力を尽くして頑張ってくれたのですが、うまくいきませんでした。これで次のステージに進めず我々のワールドカップへの挑戦は終わりです。目標を達成できず残念です。ですが、選手たち献身的に戦ってくれましたし、彼らの働きには満足しています。

FIFAワールドカップ26アジア2次予選 兼 AFCアジアカップサウジアラビア2027予選

2024年6月11日(火) 19:10 キックオフ(予定) vs シリア代表
会場:広島/エディオンピースウイング広島
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