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S級コーチ養成講習会2023 Module3・短期講習② 参加者レポート Vol.7
2023年09月27日
Module2から約2ヶ月の学習期間を経て、Module3 短期講習が鹿島ハイツにて行われました。
本講習では、参加者を5名ずつの4グループに分け、それぞれのグループが1つのチームを担当し、中2日で改善するというカリキュラムに取り組みました。初日のゲーム(1回目)を踏まえて、どのようなトレーニングを計画すべきか。また最終日のゲーム(2回目)にはどのようなタイムスケジュールを立て、どのようなミーティングを組むべきか。参加者たちの議論は深夜までおよび、非常に密度の濃い4日間となりました。
Module3・短期講習②
期間:9月4日(月)~9月7日(木)
9月4日(月) | 午後 | 集合・ガイダンス 選手との顔合わせ・スタッフミーティング・ゲーム前ミーティング・ゲーム(1回目) 「コンディショニング」 加藤晴康(JFAフィジカルフィットネスプロジェクト) |
---|---|---|
9月5日(火) | 午前 | 指導実践 |
午後 | 指導実践 | |
9月6日(水) | 午前 | 指導実践 |
午後 | 指導実践・セットプレー | |
9月7日(木) | 午前 | ゲーム前ミーティング・ゲーム(2回目)・ガイダンス |
サポートプレーヤー派遣ご協力
流通経済大学
参加者コメント
田中遼太郎さん(アビスパ福岡)
約2か月ぶりに再会した私たちはこの期間にあった出来事を思い思いに報告し、それぞれの活躍に皆が多くの刺激を受けているようでした。所属チームでの活動や国内研修で学んだことの共有など、そのテーマは多岐に渡り、また内容も濃いものでした。
講習会が無かった2か月の間にも、参加者は多くの時間とエネルギーを各々の成長のために費やしました。先述した活動に加え「間の学習」として幾つかの課題に取り組み、その成果をもって今回の講習会に臨みました。今回の講習会で最も長い時間を割いた取り組みは、「指定された試合の分析とその課題を改善するための指導計画の作成」という間の学習の課題を参加者で共有し合い、実際にピッチ上で指導に挑戦するというものでした。分析及び課題の抽出に関してはこれまでも取り組んだのですが、この度初めての課題となったものは「セットプレー」でした。講習3日目には実際にセットプレーのミーティングと指導実践を行い、参加者・チューターも含め様々な観点からの議論に熱が入ります。そして最終日には実際の現場に即した形で模擬試合が行われました。先日行ったセットプレーに加え、ミーティングやウォーミングアップ、またそれらのタイムスケジュールなども実際の試合が行われる想定で進めていきます。参加者は監督やGKコーチなど幾つかの役割を事前に割り振り、実戦さながらの緊張感を伴った時間を過ごすことを経験しました。これまでの3日間に行った改善のためのトレーニングやミーティング、また試合そのものにどういった姿勢で臨んでいくかなど、これまで監督としては経験してこなかった様々なシチュエーションに監督になったつもりで臨み、またその成果を振り返ることにも時間を費やしました。監督として全体をマネジメントする難しさや大変さ、そしてそれ以上に素朴な楽しさや充実感を微かではありますが感じることができたと思います。実際の監督という職業に就くことを想像した時、この度の疑似体験によって、職務の責任を全うするため、更なる楽しみや充実感を得るために行う日々の研鑽に現実味が湧いて来るのではないでしょうか。
また座学では、長年日本代表のドクターとして活躍された加藤晴康氏により「コンディショニング」に関する講義を行って頂きました。コンディショニングに関する定義や考え方、メディカル部門における国内外の昨今の実情やチーム内におけるメディカルスタッフと監督の関係などを具にご教授下さいました。私が想像していた以上に欧州、代表チームのメディカル分野は先進的だと感じ、その部分に対する深い理解から来る予算の大きさや力の入れようは圧倒される充実ぶりでした。また、メディカルスタッフとの関係づくりに関してはこれまでの講習会でも学んだことと同様にいかに適切なコミュニケーション作りが重要であるかを再認識することができました。優秀な技能や技術だけに囚われることなく、人間同士のコミュニケーションの重要さという点に関しては、強い組織を構築していく中で最も基本的かつ最も複雑な要素であると理解はしているつもりでも、長年トップレベルで活躍された加藤氏の話には強い説得力がありました。
最後になりますが、この度の講習会には流通経済大学サッカー部の学生にサポートプレーヤーとして50名近く参加して頂きました。彼らは猛暑の中、4日連続でほぼ休みなく私たちの指導実践の選手役としてプレーを続けてくれました。今こうやって文字に起こす段に至っても、この有り難みを的確に表現する事ができません。恐らくすべての参加者が同じ思いなのではないでしょうか。流通経済大学サッカー部のサポートプレーヤーの皆様、本当に有り難うございました。この場を借りて感謝の意を少しでもお伝えできればと思います。私たちが講習会で多くの学びを得ることができているのは様々な方たちのサポートのお陰であることを自覚し、将来恩返しができるよう努力を続けてまいります。
中後雅喜さん(東京ヴェルディジュニアユース)
Module3がスタートしました。約2ヶ月ぶりに仲間たちと顔を合わせました。
今回は流通経済大学から50名に協力いただいて行いました。4チームに分かれてゲーム、指導実践を猛暑の中でも全力で取り組んでくれた選手の皆さんのご協力に心より感謝します。
まず初日にゲーム(20分×2)を行いました。今回は1チーム参加者5名で『ゲーム→指導実践→セットプレー→ゲーム』の4日間継続して担当する形です。
監督やコーチなど役割分担して、ゲームに向けて事前課題であった対象試合の自チームと相手チームの戦術コンセプト、セットプレーを初対面の選手たちに対して伝える手段や情報量、MTGの長さなど色々なことを参加者同士で意見を出し合いながら進めました。
指導実践では、事前課題の分析→課題抽出→映像編集→改善テーマを選手にMTGで伝える→指導実践で改善する。この指導実践での積み上げで最終日のゲーム(30分×2)をより良いものにするために、様々な視点や考え方でTRの構築をしていきます。その後のディスカッションも新たなアイディアや幅を広げる貴重な場になっています。
セットプレーでは、事前分析を基に選手に役割や細かな決め事、共通認識を持たせました。勝負を分けることが多いだけに緊張感のある中行いました。
最終日のゲームでは、スタッフワークや指導実践での改善積み上げ、選手マネジメントなどチームとしてどうゲームに向かうのか、どう向かわせるべきであったかなど勝敗や要因などをディスカッションし、自チームからの観点と相手チームの観点での両方を知ることができました。
まだまだ続く学びの場で少しずつでも成長できるように積極的に意見交換をしてより良い時間にしていきたいです。
S級コーチ養成講習会は、スポーツ振興くじ助成金を受けて実施しています。
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