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コンディショニングをテーマとした「JFAアスレティックトレーナーセミナー2017」を開催
2017年02月08日
JFA加盟団体のトレーナー(※)を対象に毎年行われている「JFAアスレティックトレーナーセミナー」が2月5日(日)、JFAハウスにて開催しました。
本年度のテーマは、「コンディショニングについて」。トレーナーの観点のみならず、内科や婦人科の先生をお招きし、それぞれの視点から見たコンディショニングの在り方についてご講義いただきました。特別講演には、リオデジャネイロオリンピックの陸上競技日本代表チームに帯同された田村佑実保トレーナーにお越しいただき、大会数ヶ月前から大会終了に至るまでのコンディショニングの方法を詳しく伺うなど、充実したセミナーとなりました。
スケジュール
10:00~10:05 | 開会挨拶 | 前田 弘 (JFAアスレティックトレーナー) |
---|---|---|
10:05~10:30 | 医学委員会から報告 | 池田 浩 (JFA医学委員長) |
10:30~11:00 | アンチ・ドーピングについて | 土肥 美智子 (JFA医学委員) |
11:00~12:00 | 内科医からみたコンディショニングについて | 福島 理文 (越谷市立病院循環器科) |
12:00~12:10 | 協賛企業からのご挨拶 | |
12:10~13:10 | ~ 昼食 ~ | |
13:10~14:10 | 女性アスリートのコンディショニングについて | 能瀬 さやか (国立スポーツ科学センタークリニック) |
14:10~14:50 | コンディショニングコーチの立場から | 早川 直樹 (JFAコンディショニングコーチ) |
15:00~15:30 | 世界大会活動報告 ・2016リオデジャネイロオリンピック ・2016 FIFA U-20女子ワールドカップ パプア・ニューギニア ・AFC TEAM PHYSIOTHERAPIST COURSE 2016 DOHA, QATAR 海外セミナー参加報告 |
菊島 良介 (JFAアスレティックトレーナー) 佐瀬 由紀子 (U-20日本女子代表チームトレーナー) 岡田 瞳 (元フットサル日本女子代表トレーナー) |
15:30~16:00 | 特別講演 「2016リオデジャネイロオリンピック・陸上競技」 |
田村 佑実保 (日本陸上連盟トレーナー) |
16:10~17:00 | 分科会 | |
17:30 | 閉会 |
※Jリーグのトレーナーを対象としたセミナーは、Jリーグにて別途開催されます。
主催者代表コメント
前田弘 JFAアスレティックトレーナー
今回のセミナーにはたくさんの方にお集まりいただき、盛会に終えることができました。サッカーの現場で働くトレーナー同志が、最新の情報、知識や経験を共有する非常に有意義なセミナーでした。今回のテーマは「コンディショニング」。第一にトレーナーの役割・仕事はチームスタッフとして勝利に貢献することですが、トレーナーとして最も重要な仕事はコンディショニングの管理です。各専門医・専門職の先生やアスレティックトレーナーの方から大変貴重なお話の数々を拝聴することができ、我々のスキルアップに繋がったことに違いありません。講師の皆さんには心より御礼申し上げます。
一方、分科会では様々な問題点等が解決されないまま一年が過ぎています。トレーナーの地位を確立するためにも、今後は分科会で討議することを各団体・リーグから事前にヒヤリングして、色々な問題点を解決できるよう進めていきたいと思います。来年のセミナーでは、今年の反省点を踏まえ、更に有意義なセミナーにしたいと考えています。最後に、本セミナーの企画、運営に協力してくださったトレーナー、JFAスタッフの方々に感謝いたします。ありがとうございました。
講師コメント
福島理文 越谷市立病院 循環器科 医師
アスリートに内科的疾患があるとコンディショニングに影響します。また、スポーツがアスリートの身体のストレスとなり、疲労や内科的疾患などが生じることもあります。そのため、アスリートが良好なコンディションを保つために内科的問題について理解しておくことは非常に重要です。まず、メディカルチェックはアスリートの身体的因子を万全な状態に仕上げるため、あるいはスポーツ現場での病気・怪我・故障の予防のためには必須です。アスリートのコンディショニングに影響を与える内科的疾患として頻度の多いものでは、貧血、風邪、細菌性下痢症、過敏性腸炎、気管支喘息、運動誘発性喘息などがあります。そして、アスリートは疲労しやすい環境にあり、オーバートレーニング症候群に陥る可能性もあります。
今回のセミナーでは、アスリートのコンディショニングに影響を与える内科的疾患で、特に現場で遭遇しやすいものについて、また、アスリートのコンディショニングに欠かせない疲労のメカニズムや、疲労の評価方法、さらにオーバートレーニング症候群についてお話しさせていただきました。これを機に、アスリートのコンディショニングにおける内科的な問題への認識が広まり、より良いコンディションを保ち、ピークパフォーマンスを発揮できるアスリートを増やすことが出来れば幸いです。
受講者コメント
森本麻衣子 オルカ鴨川FC トレーナー
今年度、初めてアスレティックトレーナーセミナーに参加させていただきました。福島先生より「内科医からのコンディショニング」というお話の中で、オーバートレーニング症候群のお話がとても興味深く考えさせられました。まずは基礎知識を持ち、選手としっかりコミュニケーションを取ることが大事だと感じました。能瀬先生のお話では、女性アスリートがベストパフォーマンスを出すためのコンディショニングについて勉強することができました。選手=一人の女性としての今後のことも考え、責任をもって対応していかなければいけないと再認識しました。
また、特別講演では、陸上競技の田村佑実保さんからリオデジャネイロオリンピック帯同時の魅力的なお話を聞くことができました。選手との信頼関係を構築することがとても大事と強調されており、それが結果に結びつくことも、大きな怪我を未然に防ぐことにもつながるということでした。信頼関係を築くこと、そしてそのためのコミュニケーションを密に取ることは、今回のテーマである「コンディショニングについて」の大事なキーワードである気がしました。とても濃厚な一日となり、たくさんの方々と情報交換をすることができました。これをしっかりとチームに持ち帰り、今年結果を出すために、頑張らなければと身が引き締まる思いでした。
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