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最終節は4試合中3試合が引き分けの大混戦。町田対湘南の「境川決戦」も決着つかず【Fリーグ2021-2022 ディビジョン1】
2022年01月18日
1月14日(金)から16日(日)の3日間にわたり、Fリーグ2021-2022 ディビジョン1の4試合が行われました。
新型コロナウイルス感染症の影響で2試合が延期となり迎えた最終節。フウガドールすみだはホーム最終戦でバルドラール浦安と対戦しました。今季一度目の対戦でも引き分けている両者は、序盤から積極的にゴールを狙いますが、得点が生まれないまま第1ピリオド中盤を迎えます。すると13分、この試合がリーグ最終戦となる浦安GK藤原潤選手がハーフウェイラインを越えて大島旺洋選手にパスを出し、大島選手が放ったシュートがすみだのオウンゴールを誘発して、浦安が先制に成功しました。1点を追うすみだはホームの後押しを受け第1ピリオド終了間際に鬼塚祥慶選手のゴールで同点に追いつくと、第2ピリオド開始わずか42秒で逆転します。しかし、23分には昨季まですみだに所属していたガリンシャ選手のアシストから加藤竜馬選手がゴールを決めて同点に追いついた浦安が、34分にもオウンゴールでリードを奪います。1点を追うすみだは4分を残し栗本博生選手をGKにパワープレーを仕掛けると、これが功を奏し中田秀人選手のゴールで再度同点に追いつきます。その後も譲らない攻防を見せる両者でしたが、さらなる得点は生まれず3-3で試合終了。勝点を分ける結果となりました。
今季思うように勝点を重ねられていない11位のエスポラーダ北海道は、ホーム最終戦でバサジィ大分と対戦。延期試合の消化による過密日程の影響を感じさせない大分に先制を許し、16分にも山田凱斗選手に追加点を奪われ0-2で第1ピリオドを折り返します。しかし、第2ピリオド序盤に堀米将太選手の2得点で同点に追いつくと、再度大分にリードを奪われながらも同点に追いつく粘りを見せ3-3で試合終了。ディビジョン1残留に向け貴重な勝点1を獲得しました。
3試合ぶりの勝利を目指すシュライカー大阪は、立川・府中アスレティックFCと対戦。第1ピリオドは拮抗した展開が続き、得点が生まれないまま終盤を迎えます。19分に、けがからの復帰を果たし2試合目となる田村友貴選手がゴールを決め大阪リードで第1ピリオドを折り返すと、第2ピリオドは一転激しい攻防が繰り広げられます。22分に新井裕生選手のゴールで立川・府中が試合を振り出しに戻すと、25分には加藤未渚実選手が1点を取り返す点の取り合いに。しかし、1点リードで終盤を迎えた大阪は39分にフットサル日本代表候補に初招集を受けた清水寛治選手がゴールを挙げると、残り21秒で松川網汰選手がダメ押しのゴールを決めリードを広げます。このまま試合が終わるかに見えた残り2秒で、堀内迪弥選手が自らの誕生日を祝うバースデーゴールを決めた大阪が6-2で快勝。最終戦を勝利で飾りました。
延期試合を除く2021-2022シーズンの最終戦では、ペスカドーラ町田と湘南ベルマーレが対戦しました。「境川決戦」と銘打たれ毎回激戦を繰り広げる両者の対戦は、1065名の観客が詰めかけこれまで以上の熱戦となりました。第1ピリオドでは両者ともに攻め手を欠き、シュート数もそれぞれ10本以内に留まりスコアレスで第2ピリオドを迎えます。しかし、第2ピリオド開始からわずか20秒でPKを得た町田は、クレパウジ ヴィニシウス選手がこれを沈め先制に成功すると、29分に山中翔斗選手が追加点を挙げ湘南を突き放します。しかし、32分には町田が退場者を出し数的優位に立った湘南が山﨑歩夢選手のシュートからオウンゴールを誘発し1点を返すと、38分にも山﨑選手が得点を挙げ同点に追いつきました。双方がパワープレーを仕掛けるなど最後まで追加点を狙いましたが、その後得点は生まれず2-2で試合終了。今季の境川決戦は2試合とも決着がつかず、勝点を分ける結果となりました。
今季のF1リーグ最終順位は、すべての試合が終了した段階で決定します。
監督コメント
荻窪孝 監督(フウガドールすみだ)
前回の対戦では最後にパワープレーで追いつき引き分けで終わりました。セットプレーでの失点が多かったのでそこを警戒し、あとはガリンシャ選手にも気をつけていこうと話をしていました。ですがやはりガリンシャ選手にはピヴォ当てから得点につながるプレーをさせてしまったので悔しい気持ちがあります。それでも一時は逆転できたので、さらにセットプレーなどチャンスがあったところで引き離す展開に持ち込みたいと思っていました。そこで引き離すことができず、勝てると思っていた試合なので残念な気持ちです。
(シーズンを振り返って)中断期間が明けてからは、完全に自分のやりたいスタイルに変えてきたつもりです。中断明けの数試合は流れもよかったのですが、途中でなかなか勝てなくなってしまったのは、色々な選手が色々な考えを持つ中でチームの気持ちをひとつにまとめきれなかった自分の力不足です。いい方向に変えられなかったことが課題となったシーズンでした。
小宮山友祐 監督(バルドラール浦安)
自分たちの試合だったと思いますが、チャンスをたくさん作っていても決めきれなかったところがまだまだ足りないチームだと思います。本当に強いチームはああいったチャンスを決められますし、相手がどこであっても何点差でもつけるように戦います。そういった一瞬の隙も見せないような部分がまだ、浦安には足りません。特に守備の部分では相手との距離もありますし、物足りなさを感じています。浦安で出場することがゴールではなく、年齢に関係なく日本代表に呼ばれるチャンスは平等にあるので、自分と常に向き合って高められる選手になってほしいと思います。
(シーズンを振り返って)中断前と中断明けで順位が変わったことは間違いなく、一人ひとりが自分と向き合って成長してきた結果なので感謝しています。ただ、上位には届いていないので、自己満足で終わってほしくはないと思っています。若手の東出や大島、アサノはとてもよくなりました。そういった選手たちが出てくるのであれば指導の甲斐がありますし、浦安の未来は明るいと感じています。
ルイス・ベルナット 監督(ペスカドーラ町田)
第1ピリオドでは非常に精彩を欠き、いい試合運びができませんでした。フィニッシュの部分もそうですし、ゲームを組み立てるプロセスでのパスミスも多く、反省すべき点がたくさんありました。ただ、第2ピリオドに入ってからは選手たちがそういった部分を立て直すことができ、精度をしっかり保ちながらオフェンシブな姿勢を示して先に点を取ることができました。終盤にどちらが勝つか分からない試合になったことは、拮抗したチーム同士の対戦では致し方ないと思います。ただ、ホームで最後まで色々なことを感じていただける試合ができたことはよかったと思います。
(シーズンを振り返って)シーズンを通して大きく波がありました。非常にいい時もあれば、非常によくない時もあり、そういった波がシーズンでもゲームの中でもありました。波があったとしてもそれが大きくてはいけないので、来季は一定のプレーレベルを保てるチームにしていかなくてはいけないと強く感じています。
伊久間洋輔 監督(湘南ベルマーレ)
アウェイにも関わらず、いつもと同じようにたくさんの方に来ていただき、1年間熱い応援をありがとうございました。境川決戦は4年ほど勝っていないので、順位などではなくこの試合に勝つために全員で戦おうと試合に入りました。直近の2試合とは異なり、どんどん前からプレスをかけていけましたし、先に2失点しましたがやっていることは悪くないので続けていこうとした中で、相手の退場もありなんとか追いつくことができてよかったです。やはりGKのイゴール選手は偉大だと改めて感じましたし、湘南のFPは相手が誰であっても臆することなくゴールに向かう姿勢がもっと必要だと感じたので、また熱い試合ができたらと思います。
(シーズンを振り返って)監督代行から監督になったことは、まったくの想定外でした。ただ、ほとんどの選手が一緒に活動をしたことがある選手だったので、チームを分析した時に以前サテライトでプレーしていた時よりもたくましくなっている姿を見て率直に嬉しいと感じました。勝ち負けはもちろんありますが、ゲームの中でファイトしている選手たちを誇らしく思います。走ることを惜しまなかった試合ではいい結果が出ていて、相手の裏にスプリントできない試合では苦しみました。僕が携わってきた中で最後まで優勝を争うようなことはなかったので、最終局面で名古屋オーシャンズと優勝争いができるまでに成長した選手たちを誇らしく思いますが、まだ通過点なので優勝するには名古屋との差はかなりあると思っています。それを埋めるために強化だけでなく、「どうしたら名古屋より上にいけるのか」を考え、クラブ全体で次の目標に向かっていかなくてはいけないと思います。
Fリーグ2021-2022 ディビジョン1
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