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【Match Report】フットサル日本代表、初戦から成長を示すも再び1-5でブラジルに敗れる
2022年09月19日
フットサル日本代表は9月18日(日)、愛知県のスカイホール豊田でフットサルブラジル代表と国際親善試合の第2試合を行いました。15日(木)に行われた初戦で1-5と敗れていた日本は、その試合で出た修正点に取り組み、第2戦に臨みました。
フットサル日本代表の先発は、GK黒本ギレルメ選手(立川アスレティックFC)、オリベイラ・アルトゥール選手、吉川智貴選手、水谷颯真選手、そして平田ネトアントニオマサノリ選手(以上、名古屋オーシャンズ)と、フィールドプレイヤーをFリーグ王者の名古屋の選手たちで固めました。
「この試合では、明確にアルトゥール選手をピト選手に付けるようにしました」と、木暮賢一郎監督が語ったように、マンツーマンの守備を徹底した日本は、序盤からブラジルを苦しめます。3分に平田選手がシュートを放った場面をはじめ、立ち上がりに日本は攻勢を仕掛け、シュート数でもブラジルを上回りましたが、肝心のゴールを決めることができません。
7分には、日本のマークにズレが生じてしまい、マテウス選手に決定的なシュートを打たれますが、GK黒本選手の好セーブで先制点を許しませんでした。ブラジルと互角に渡り合っていた日本でしたが、9分には右サイドをマテウス選手に突破され、黒本選手の股下を射抜かれて先制されてしまいます。
初戦では先制されてから、一気に試合の流れを持っていかれた日本でしたが、この試合では崩れることなく、同点ゴールを目指します。しかし、平田選手のシュートがGKロンカグリオ選手に阻まれ、水谷選手のシュートもミートできないなど、決定機を生かせずに第1ピリオドは0-1とリードを許して折り返しました。
第2ピリオドから日本は第1戦と同じくGKピレス・イゴール選手(バルドラール浦安)を起用します。25分には、清水和也選手(フウガドールすみだ)のキープから吉川選手がシュートを放ちましたが、ゴール前でDFにクリアされてしまいます。
攻め込む日本は、カウンターのピンチを迎え、28分にはブラジルにゴール前までボールを運ばれ、3本連続でシュートを打たれましたが、GKイゴール選手が連続ストップで追加点を与えませんでした。
耐えていた日本でしたが、31分、GKロンカグリオ選手のロングフィードをピト選手が競り合い、こぼれ球をロドリゴ選手へパス。ロドリゴ選手とピト選手のコンビで守備を崩されて、2失点目を喫してしまいました。その後も、32分にオウンゴールで失点して、リードを広げられます。
一矢報いたい日本は35分、金澤空選手(立川アスレティックFC)のシュートを相手GKがこぼしたところを平田選手が詰めましたが、シュートをミートできずにGKにキャッチされてしまいます。37分には、ブラジルがゴールクリアランスからロングカウンターを仕掛けて、抜け目なく4点目を挙げました。
試合終盤、日本はパワープレーを行い、アルトゥール選手が2試合連続のゴールを決めます。しかし、残り23秒でGKロンカグリオ選手に、無人のシュートにゴールを決められてタイムアップ。第1戦からは改善が見られた日本でしたが、初戦と同じ1-5という結果に終わり、ブラジルに世界最高峰のレベルの高さを示される連戦となりました。
監督・選手コメント
木暮賢一郎 監督(フットサル日本代表)
残り10分くらいまでは一戦目とは違った姿を見せることができたのではないかと思います。選手たちは勇敢に戦ってくれました。ちょっとしたエラーが出ると、それが大きな傷になることは、1試合目同様に、特に若い選手を含めて学んでいかないといけません。2試合合計で80分間、こういう強豪国と戦えたことは、まさしく我々が望んでいたプラン通りで、大きな成功をつかむためのプロセスとして必要な過程だと思っています。次のターゲットであるAFCフットサルアジアカップクウェート2022で、8年ぶりにチャンピオンになるために、さらなる準備をしていきたいと思います。
GK #2 黒本ギレルメ 選手(立川アスレティックFC)
ブラジルは強かったですね。日本でブラジルと戦うチャンスをいただけてうれしいですし、感謝しかありません。1試合目は相手が強かったのと自分たちの入りが甘かったことで失点しましたが、同じミスをしないように、あの試合から学んで良い試合ができたと思います。結果は同じ1-5ですが、内容は全く違うものになったと思います。あらためて2年後のワールドカップを考えると、もっと成長しないといけないと思いますし、次のアジアカップでは、今日の試合の残り10分までのような戦いを見せて、ブラジルから学んだことを生かして優勝したいと思います。
FP #9 平田ネトアントニオマサノリ 選手(名古屋オーシャンズ)
第1戦と第2戦を比べたら内容は違ったと思いますし、良くはなったと思うのですが、結果は1-5で一緒です。今日も第2ピリオド途中まで0-1を維持していましたが、失点してから相手のペースになり失点を重ねてしまいました。失点しても、盛り返すくらいの力を付けないと、この先に通用しないと思ったので、もっと点を取りに行く意識を出していかないといけないと思っています。アジアカップにはつながる試合になったと思いますし、盗めるところはたくさんあったので、もっと日本代表として良いチームになり、良いパフォーマンスができるようにしたいです。
FP #11 清水和也 選手(フウガドールすみだ)
試合の入り方を含め、あらためて自分たちがやることをしっかりやれば、違ったチームになると全員が体感できたと思います。今回の2試合では、自分たちが東アジア予選から積み重ねてきたものが、ブラジルには通用しないことが示されました。次のアジアカップを、その先のワールドカップへどうやってつなげていくかを考える良いきっかけになると思います。個人的にももっとチームにアジャストして、前で頑張らないと、こういう強豪にはボールを持てないとあらためて分かりました。アジアカップに向けて映像を確認して修正する作業を、チーム全員で進めていきたいと思います。
マルコス・シャビエル 監督(フットサルブラジル代表)
日本は初戦から、いろいろな面で修正してきました。特にピト選手にアルトゥール選手を付けてスペースを埋めてきました。私たちは、試合開始後すぐに日本の対応を把握したので、戦略としてピト選手をなるべく長い時間フィールドに置きました。時間が経てば、アルトゥール選手の疲労が増すと考えたからです。このような試合では、戦略がいかに相手を上回るかで試合の方向性が決まります。また、私たちは長い時間、特に後半は、忍耐強く、知恵を使って乗り切りました。日本のチームはとても若く、成長して熟すには時間がかかるでしょう。それでも、この2試合はとても彼らのためになったと思います。今後、アジアカップの戦いでも、私は個人的に日本を応援していきたいと思います。
国際親善試合
2022年9月18日(日) 13:00 キックオフ(予定) vs フットサルブラジル代表
会場:愛知/スカイホール豊田
テレビ放送:
CSテレ朝チャンネル2にて独占生中継(12:55~)
地上波 テレビ朝日(※関東地区)「Get Sports」内にてダイジェスト放送(26:00~)
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