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前回王者を撃破して初進出のYS横浜などベスト4が出そろう JFA 第28回全日本フットサル選手権大会

2023年03月18日

前回王者を撃破して初進出のYS横浜などベスト4が出そろう JFA 第28回全日本フットサル選手権大会

JFA 第28回全日本フットサル選手権大会は、3月17日(金)に東京都の駒沢オリンピック公園総合運動場体育館で準々決勝の4試合を行い、ベスト4進出チームが出そろいました。

ベスト8に2022-2023シーズンのFリーグ・ディビジョン1の上位8チームが残る展開となった今大会。日本最高峰の舞台に立っているチームによる白熱した攻防が繰り広げられました。

第1試合では、リーグ6連覇を達成した名古屋オーシャンズ(F1/愛知)とリーグ8位のボルクバレット北九州(F1/福岡)が対戦しました。序盤から攻勢の名古屋は、第1ピリオド7分にブラジル代表ガブリエル・ペネジオ選手のゴールで先制します。対する北九州も16分にCKから花嶋悠選手が得点を決めて、試合を振り出しに戻しました。このまま第1ピリオドを終えたい北九州でしたが、オリベイラ・アルトゥール選手が強烈なミドルシュートを突き刺して、再びリードをもたらしました。

第2ピリオドでも、名古屋はCKからアンドレシート選手がゴール前に入れたボールが相手に当たってゴールネットを揺らします。その後、水谷颯真選手が高い位置で相手のボールを奪って、そのままゴールを決めてリードを3点に広げました。試合終盤にはパワープレーに出た相手に対して、アルトゥール選手がテクニックとイマジネーションに溢れるプレーでこの試合2点目を決めると、今シーズン限りでの現役引退を表明している西谷良介選手もパワープレー返しを決めて名古屋が6-1と大勝で4強一番乗りを決めました。

ペスカドーラ町田(F1/東京)と湘南ベルマーレ(F1/神奈川)の「境川決戦」となった第2試合は、約5年半にわたって町田に勝てなかった湘南が2063日ぶりとなる勝利を挙げました。主役となったのは、内村俊太選手とGKフィウーザ選手です。内村選手は第1ピリオドの12分にGKフィウーザ選手のスローを前線で収めてGKとの1対1を制して先制点を挙げると、劣勢だった第2ピリオド13分にもカウンターからゴール右上隅に強烈なシュートをたたき込み、勝利を決定づけました。また、町田にボールを保持されるなかでも、最後の砦として立ちはだかったフィウーザ選手は、パワープレー返しからゴールも決めて4-1で湘南が勝利しました。

前回王者の立川アスレティックFC(F1/東京)とY.S.C.C.横浜(F1/神奈川)の一戦は、大接戦となりました。第1ピリオド10分、まずは立川が金澤空選手のチャンスメークから、新井裕生選手がゴールを決めて先手を取ります。しかし、第2ピリオドに入るとYS横浜も反撃に転じ、キックインから芝野創太選手がシュートを放ち、GK黒本ギレルメ選手が弾いたボールを宿本諒太選手が押し込み、同点に追いつきます。さらに、その直後にも今度は宿本選手が距離のある位置から蹴ったシュート性のボールをゴール前で芝野選手がコースを変えて逆転ゴールを決めました。

1点を追う展開となった立川は、残り4分を切りパワープレーを開始します。そして第2ピリオド18分にはYS横浜の守備を崩し、キャプテンの上村充哉選手が同点ゴールを決めました。試合はこのまま延長戦でも決着がつかず、PK戦にもつれます。立川の黒本選手とYS横浜のGK矢澤大夢選手が好セーブを見せるなか、5人中4人が決めたYS横浜がPK戦を4-3で制しました。立川の連覇を阻んだYS横浜が、初のベスト4進出を決めました。

この日、最後に行われたバルドラール浦安(F1/千葉)とフウガドールすみだ(F1/東京)の試合では、すみだの中田秀人選手が大活躍を見せます。第1ピリオド7分に先制ゴールを挙げると、その直後にも浦安のディドゥダ選手が退場して数的優位となったなかで2点目を決めます。第2ピリオド2分にも、3点目を記録してハットトリックを達成。浦安の守護神GKピレス・イゴール選手からの3ゴールについて「自信になる」と胸を張った中田選手ですが、ゴールラッシュは終わりません。両チームが1点ずつを取り合って迎えた第2ピリオド16分にはパワープレー返しからダメ押しゴールを決めて、「高校のとき以来」という1試合4ゴールを達成して最終スコアは5-1、チームを2大会ぶりのベスト4に導いています。

ベスト4進出4チームが出そろった今年の全日本フットサル選手権。18日(土)に行われる準決勝は名古屋対湘南、YS横浜対すみだという対戦カードになりました。決勝に進出する2チームは、どのクラブになるでしょうか。

選手コメント

FP #7 金山友紀 選手(ペスカドーラ町田)
このチームに入る前、この全日本選手権でカスカヴェウ(町田の前身チーム)で戦ったところから、20年以上が経ちます。最後にこのピッチで終われたことを本当に幸せに思います。久しぶりに歓声、声援があるなかでの試合は感慨深かったですし、初めて歓声を受けてピッチでプレーした若手も感慨深かったと言っていました。あらためてサポーターの声、存在の大きさというのを実感しました。

FP #17 内村俊太 選手(湘南ベルマーレ)
町田にはずっと勝てていない印象がありました。毎回、試合前に「何試合勝ってないから、今日は勝とう」と言っていたので、ようやく勝てて良かったです。自分で言うのもなんですが、シュートは抜群でしたね(笑)。負傷の影響で、ここ1カ月くらい全然練習できていませんでした。出場時間も限られていたなかで、ピッチに立った時間に結果を出せて良かったです。

FP #9 金澤空 選手(立川アスレティックFC)
長い出場時間をもらったのにチームを勝たせることができなかったので、本当に悔しいです。相手に対策をとられたなかでも、ゴールをこじ開けられるようになりたいですし、1日でも早くそういう選手にならないといけないので、練習あるのみだと思います。オーシャンカップとリーグ戦は2つとも2位で悔しかったですし、自分たちは優勝できると思っていたので、ベスト8敗退は本当に不甲斐ないです。

FP #8 宿本諒太 選手(Y.S.C.C.横浜)
外国人選手の帰国や負傷者が出たことでメンバーが少ないという外的要因で、チームがまとまれているかもしれません。普段、あまりゴール前に行くことはないのですが、1点目の場面は「くるかな」と思って行って良かったです。2点目もあんなにぽっかりコースが空くことはないので。5年前に前代表の渡邉瞬さんに「5年後に日本一になろう」と言われた当時はリアル感がなかったのですが、がむしゃらにやってきてここまできました。やってきた成果が出てきているので、最後にタイトルを勝ち取りたいです。

【ハイライト】名古屋オーシャンズ vs ボルクバレット北九州
【ハイライト】ペスカドーラ町田 vs 湘南ベルマーレ
【ハイライト】立川アスレティックFC vs Y.S.C.C.横浜
【ハイライト】バルドラール浦安 vs フウガドールすみだ

大会日程:2023年3月11日(土)~2023年3月19日(日)
会場:静岡県/エコパアリーナ、大阪府/岸和田市総合体育館、兵庫県/神戸市立中央体育館、東京都/駒沢オリンピック公園総合運動場体育館

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