決勝は史上初のFリーグ下部組織対決に JFA 第6回全日本U-18フットサル選手権
2019年08月04日
JFA 第6回全日本U-18フットサル選手権は3日(土)に大会3日目を迎え、決勝ラウンドに突入しました。準々決勝の4試合と準決勝の2試合が行われ、ペスカドーラ町田U-18(関東2/東京)とシュライカー大阪U-18(関西2/大阪)の2クラブが決勝に勝ち進みました。
準々決勝で北星学園大学附属高校(北海道1)と対戦した町田は、圧倒的な強さを見せつけます。開始2分に清水翔選手のゴールで先制すると、6分から15分にかけて毛利元亮選手が4ゴールを連取します。さらに前半のうちに倉科亮佑選手、清水選手の2点目が決まり、7-0と大きくリードをしました。後半も攻撃の手を緩めなかった町田は5得点を加え、北星学園の反撃をPKの1点に抑えて12-1で勝利しました。
一方の大阪は、登録選手が全員高校2年生の札幌大谷高校(北海道2)と対戦します。2分に先制点を許しましたが、その2分後にオウンゴールで追いつくと、甲林陸選手の2点を含む3点を決めて、4-1とリードして前半を折り返しました。後半は両チームが1点ずつを取り合いタイムアップ。チーム初の準決勝進出を決めました。
準決勝に勝ち進んだのは、町田と大阪に加え、こちらもFリーグ下部組織の湘南ベルマーレロンドリーナU-18(関東3/神奈川)、そしてサントスFC/サンチスタ(東海/愛知)というフットサル専門チームでした。過去5大会は高校サッカー部のチームが優勝してきた大会に、新しい歴史が刻まれることとなりました。
町田の準決勝の対戦相手はサントスFCでした。7分に毛利選手のゴールで先制した町田は、一度は同点に追いつかれるものの、雲切啓太選手、甲斐稜人選手がゴールを加えて、サントスFCを突き放しました。後半にも町田は、浜崎銀成選手が3点を決めてハットトリックを達成。サントスFCも粘り強く戦いましたが、試合に長時間出場していた主力選手たちは疲労も蓄積しており、町田のプレッシングをかいくぐれません。それでも、山口勝輝選手が1点を返しましたが、反撃もここまで。6-2で試合を勝利した町田が、初のタイトルに王手をかけました。
大阪は、ロンドリーナと対戦し、11分に先制点を許します。その後、GK中澤航選手を中心としたロンドリーナの堅守を前に、攻めあぐねる時間帯が続きました。それでも36分にパワープレーを仕掛けると、長尾瑛土選手が同点ゴールを決めて試合を振り出しに戻しました。その後は両チームとも得点を決めることができず、PK戦で決着をつけることとなります。そしてPK戦を2-1で制した大阪が、初の決勝進出を決めました。
大会最終日となる4日(日)には、3位決定戦と決勝戦が行われます。Fリーグ下部組織、そしてフットサル専門チームとして、初めてU-18年代の日本一に輝くのは、町田か大阪か。新しい歴史がつくられる瞬間が、いよいよ訪れます。
久保田勇輝 監督(東海大学付属静岡翔洋高校フットサル部)
あと1分守り切れば、準決勝に進出できていたのですが、そのちょっとした時間で相手にスキを与えてしまったかなと思います。パワープレーの守備も練習してきたにも関わらず、相手に普段と違う状況をつくられて、対応し切れませんでした。さらに言えば、先制してからあったチャンスも生かせなかった。強いチームはそういうところで守り切れますし、決め切ることができます。3年生が良い結果を残し、良い戦いをしてくれたので、次の世代はしっかり引き継いで、また全国の舞台に帰ってこられるように切り替えて頑張りたいと思います。
林浩平 選手(シュライカー大阪U-18)
準決勝の試合は、非常に苦しい試合になりました。先制点を決められてから、前からプレスをかけにいきました。チャンスはつくれたのですが、相手のGKが素晴らしかったです。決め切れていれば、ずっと楽な展開になったと思うのですが、なかなか得点を挙げられませんでした。それでも勝ち切れたところにチームの成長を感じます。決勝の相手となる町田は本当に完成度が高いです。胸を借りるつもりでやりたいですが、どちらも優勝すれば初優勝なので、リスペクトし過ぎずに対等の気持ちでやっていきたいと思います。
浜崎銀成 選手(ペスカドーラ町田U-18)
決勝に行くことがチームとしての目標だったので、それを達成することができて良かったです。開幕戦以降、点が取れなくなっていたので焦りもありましたが、準決勝という舞台で3得点を挙げることができて、決勝進出を決めることができて良かったです。全国大会という高いレベルで結果を残せて、一人一人が自信をつけていると思いますし、この大会以降も、さらに高い目標を持つ選手も増えてくるのではないでしょうか。この大会で優勝して、自分たちがどこよりも強いことを証明したいと思います。
菊地尚斗 選手(聖和学園高校フットサル部)
持ち味である守備は出せましたが、攻撃で自分たちの良さが出せませんでした。セットプレーでもなかなか得点が入らなくて、自分たちのミスから失点してしまったので悔しいです。この3年間、苦しい時もみんなで支えあってプレーして、一歩一歩、成長することができました。今年は目標としていた決勝ラウンドに来ることができました。個人ではなく、チーム一丸で守備も攻撃も全員で行うフットサルが、僕たちの良さだと思います。それを引き継いで、2年生、1年生には来年以降の大会で優勝を目指してもらいたいです。
大会期間:2019年8月1日(木)~4日(日)
大会会場:静岡県/浜松アリーナ