S級コーチ養成講習会2020 Module2・集中講習⑤ 受講者レポート Vol.7
2020年10月19日
S級コーチ養成講習会2020の集中講習オンライン講義も中盤を迎えました。
今年度から導入したスポーツインテグリティの講義では、法的な側面を踏まえてハラスメントについての正しい知識を持ち、指導の適正範囲などについて事例を踏まえて考えました。
期間:10月12日(月)~10月15日(木)
10月12日(月) | ディスカッション チームビルディング 福富信也(東京電機大学) |
---|---|
10月13日(火) | スポーツインテグリティ 佐藤大和・山本健太(レイ法律事務所) ディスカッション |
10月14日(水) | プロフェッショナルコーチング論 森山佳郎(U-16日本代表監督) プレー分析 |
10月15日(木) | クラブライセンス制度・クラブ経営 大城亨太(Jリーグクラブ経営本部) クラブマネージメント 木村正明(Jリーグ専務理事) |
次週は中村伸さん(サンフレッチェ広島/JFAナショナルトレセンコーチ)よりお伝えします。
田邊友恵 さん
Module2のオンライン講習2週目を終えました。
初日はディスカッションから始まりました。テーマは先週の講義の中で話題になった「ポスト・ユースの選手育成と強化」についてです。日本が強豪国になるためには選手にどんな環境を用意することが大切か。ただ試合経験を積ませるだけでなく、チームを背負って闘う真剣勝負の場をいかに作り上げるか。私たちは日本サッカー全体の環境整備についても考えていかなければならないのだと思いました。次に2回目となるチームビルディングの講義。陸上競技のリレーの話を題材に、1人の力は小さなものでも全員の力を合わせると大きなものになる。ということを小人数に分かれ様々な課題に取り組むことで実感することができました。また、組織には「心の安全」が欠かせないという言葉が強く心に残りました。大人でも積極的に発言することを躊躇うことがあります。選手にも恐れずチャレンジできる「場づくり」が重要だと感じました。
2日目。スポーツインテグリティの講義では、レイ法律事務所の佐藤弁護士と山本弁護士から主にハラスメントについて事例や想定問題に応える形で学びました。ハラスメントと一言で言っても、様々なものがあり、きちんと理解しなければ選手も自分自身も守ることができない。自身の今までの指導を振り返る良い機会となりました。
3日目。プロフェッショナルコーチング論ではU-16日本代表の森山監督から育成年代の指導についてのお話がありました。代表チームコンセプトに始まり、個人の力をどのように高めていくか。森山監督自身の経験から選手を育成するためには指導者として自分自身が誰よりもハードワークしなければいけない。という言葉が印象に残りました。その後のプレー分析の時間では、Jリーグの試合映像から各々が気づいたことを忌憚なく話し合いました。自らの考えを口に出し、そこから新たな意見が出て、考えが広がり深まる・・・。正解不正解ではなく、選手や周囲の人が動きたくなる納得感を持って話すことは指導者にとって不可欠な力です。サッカーを分析する目、言葉にする力が必要だと痛感する時間となりました。
最終日はJリーグの大城さんよりクラブライセンス制度について。木村専務理事よりクラブ経営についての講義でした。プロクラブとして地域に何ができるのか?ファイナンシャル・フェアプレー世界一を目指す。地域の方々を大切にし、協力して頂く姿勢が何よりも大事である。女子サッカーでもいよいよ始まるプロリーグに向けて大きく意識を変えていかなければいけないと思います。
S級講習会では様々な分野の講義を受けることができ、視野が広がっていく実感があります。全員で集まって話をする機会は少ないですが、講義や指導実践から得た気づきを、日常の指導現場や職場で即行動に移すことで、マイナス面をプラスに変えることができると思います。まだまだ講習は続きます。開催に当たってご尽力くださっている関係者の皆様への感謝を忘れずに学び成長していきます。