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AFCチャンピオンズリーグ2017 準々決勝第1戦 小林選手の2ゴールで川崎F、浦和に先勝
2017年08月24日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2017準々決勝第1戦が8月23日(水)に行われ、川崎フロンターレはホームでFW小林悠選手の2ゴールなどで浦和レッズに3-1で先勝しました。第2戦は9月13日(水)に埼玉スタジアム2002にて行われます。
2009年以来の日本勢同士の8強対決。初の4強入りを狙う川崎は、堅守速攻狙いの浦和に対してボールを支配して我慢強くプレー。前半で先制すると、その後も積極的に攻撃を仕掛け、終始試合を支配しました。それは浦和の4本に対して18本という川崎のシュート数にも表れています。
2007年と2009年大会はベスト8で涙を呑んでいる川崎は、浦和の速攻に対する守備の意識も高く、ボールを奪われても、素早い切り替えしで相手を追い込んでボールを奪い返します。
前半22分には左クロスに反応したMF阿部浩之選手、26分には小林選手、31分にはDFエウシーニョ選手が相手ゴールを脅かす場面を作ります。
試合が動いたのはその2分後でした。MF家長昭博選手のパスを受けたMF中村憲剛選手が加速して左ペナルティエリアに切り込み、マイナスのパス。ゴール正面で小林選手が左足で合わせました。
最終ラインに5人、中盤にボランチに3人を配し、前半を抑え気味に進めた浦和は、試合開始前のウォームアップでMF柏木陽介選手が負傷し、欠場。MF武藤雄樹選手も「疲労が溜まっていた」(堀孝史監督)という体調を考慮してベンチスタートとなり、攻め手を欠いて苦戦します。
浦和は後半開始からFW李忠成選手に代えて武藤選手を送り込み、反撃を試みますが、攻撃のリズムを掴んだ川崎は50分、MFエドゥアルド・ネット選手のパスを受けた小林選手が相手DFを一人交わしてシュート。浦和GK西川周作選手が弾いたボールを逆サイドでエウシーニョ選手が右足で捉え、ゴールネットを揺らしました。
その後も川崎は56分に小林選手が、この日ACLデビューとなった浦和の新加入DFマウリシオ選手を交わしてシュートを狙い、62分には中村選手が右足でゴールを狙います。
浦和は70分にFWラファエル・シルバ選手を投入し、76分には、柏木選手に代わって急きょ先発したMF青木拓矢選手からの縦パスに、武藤選手が鋭く反応。右足を振り抜いて1点を返しました。浦和はしかし、依然として攻めの突破口が見えません。
一方の川崎は攻め手を緩めず、85分には家長選手が左ペナルティエリアにドリブルで切り込み、ゴール前の小林選手へ折り返すと、29歳FWの主将が頭で合わせ、中村選手が「大きかった」と振り返ったチーム3点目をマーク。再び浦和を突き離した川崎Fが、3-1で第1戦を制しました。
なお、東地区のもう1試合では、22日(火)に上海上港が広州恒大を4-0で下して、中国勢対決で先勝しています。また、西地区ではアルアイン(UAE)がアルヒラル(サウジアラビア)にホームで0-0に持ち込まれ、ペルセポリス(イラン)もアルアハリ(サウジアラビア)にホームで2-2のドローでした。大会は準決勝まで東西各地区で行われます。
監督・選手コメント
鬼木達 監督(川崎フロンターレ)
選手たちは前半から気持ちのこもったプレーを見せて、攻守にわたってハードワークしてくれました。2-1という場面でも最後に3点目をしっかり獲りに行く、そういう姿勢が素晴らしく、良かったと思います。ただ、まだ半分で、決着が付いたわけではないので、また気持ちを引き締めて次に向かいたいと思います。(前半、中央にボールが入らない時間が続いても)個人的にはもっと行けると思っていました。ハーフタイムで選手に「やり方次第でいくらでも行ける」と伝えて、選手がそれをやってくれたと思います。
MF #14 中村憲剛 選手(川崎フロンターレ)
2試合で決まる戦いで、相手も2-0になって出て来なくてはならなくなりました。そこで1点獲られたのはもったいなかったですが、3点目で突き離すことができたので、3点目が大きかったと思います。ただ、もう少し点を獲りたかったというのはあります。今日は勝ちましたが、まだ半分終わっただけです。相手のホームで試合があります。1ヵ月後はまた別のチームと考えて、しっかりやらなくてはいけないと思っています。
FW #11 小林悠 選手(川崎フロンターレ)
気持ちを見せようと試合に入り、選手全員がハードワークして体を張って、良いプレーができました。それが結果につながったと思います。2-0から1点獲られて一瞬、嫌な空気が流れましたが、チームを鼓舞して、ハーフタイムに鬼木監督から言われていたように、ボールを保持してチャンスでパワーを使うように考えて、それができたと思います。家長選手が滞空時間の長いフワっとしたボールをくれたので、僕は決めるだけでした。レッズサポーターの応援が素晴らしくて、相手チームにとってもモチベーションになっています。
堀孝史 監督(浦和レッズ)
川崎はボールを持つことができるチームなので、我慢強く戦おうという考えで入りましたが、相手の時間が多かったことで、最後に足が動かず、守備で対応できない部分が出てきてしまいました。自分たちのパワーを出して1点返すことができましたが、その後にまた失点してしまい、残念でした。アウェイで1点獲って浦和に戻って試合できることをポジティブに考えて次に臨みたいと思います。
GK #1 西川周作 選手(浦和レッズ)
前半を我慢して無失点で終えることができれば、もっと違った展開になったと思います。怪我人もいて、戻ってくる選手もいますし、総力戦だと思います。リーグ戦へ切り替えてやっていきたいです。
FW #9 武藤雄樹 選手(浦和レッズ)
アウェイゴールは一つ大きなポイントだと思います。次はホームで戦えるアドバンテージを活かしたい。ホームで得点しなくてはならないですが、失点もしてはいけないので、川崎の強力な攻撃陣を押さえるところをもっと修正しなくてはなりません。厳しい戦いになると思うので、みんなで確認し合いながら、次の試合に向かっていきたい。(ラウンド16の)済州戦の時も(第1戦0-2から)逆転して、ここに来ています。自分たちを信じて、サポーターのみなさんも最後まで熱いコールを届けてくれたので、それに応えられるようにチーム一丸となって頑張りたいです。
大会期間:2017年1月24日(火)~2017年11月25日(土)
準々決勝 2nd Leg
2017年9月13日(水) 19:30 埼玉スタジアム2002
浦和レッズ(日本) vs 川崎フロンターレ(日本)