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浦和が川崎Fに逆転勝ちで AFCチャンピオンズリーグ2017 4強進出
2017年09月14日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2017準々決勝第2戦が9月13日(水)に行われ、浦和レッズがホームの埼玉スタジアム2002で川崎フロンターレに4-1の勝利を収めて、第1戦の1-3から2戦合計5-4とする大逆転で準決勝進出を決めました。浦和の4強入りは2008年以来9年ぶり通算3度目です。川崎Fの初の4強進出はなりませんでした。
3週間前の第1戦を勝った川崎は、引分けまたは2点を与えなければ勝ち進むことができる優位な状況で、この日も前半19分にMF中村憲剛選手の相手DFライン裏へのパスにDFエウシーニョ選手が合わせて先制します。
この失点で90分以内に勝つためには3点差での勝利が必要になった浦和でしたが、前半は川崎のプレッシャーにバックパスが増え、前線の選手に動きを欠いて、攻めあぐねる場面が続きます。
しかし、35分にFW興梠慎三選手が相手センターバックの間をすり抜けて、MF矢島慎也選手からの左クロスに右足で合わせて同点にします。「なるべく前を向いてくれ」と伝えた興梠選手のリクエストに速やかに応えた矢島選手とのコンビネーションで生まれたゴールでした。
するとその3分後、川崎DF車屋紳太郎選手がハイボールに足を高く上げる危険なプレーで一発退場。これが試合の流れを変えます。川崎は中村選手を下げて、MF田坂祐介選手を最終ラインに入れて対応。守備で逃げ切る姿勢を打ち出します。
後半、攻めのギアを上げる浦和に対して守備ブロックを敷いて対応する川崎でしたが、自陣でプレーする時間が続き、防戦一方の展開になります。
浦和は丁寧にパスを回してサイドから攻める形を作り、5試合ぶりに負傷から復帰したMF柏木陽介選手、途中出場のFWズラタン選手、興梠選手らが川崎ゴールに迫ります。
そして70分に後半だけで8本目となったCKにズラタン選手が頭で合わせて2-1とすると、84分には途中出場のMF駒井善成選手、柏木選手とつないで、最後はFWラファエル・シルバ選手が右足を振り抜いて3-1にします。
2戦合計で4-4同点に持ち込まれた川崎はここから攻めに転じますが、中村選手に続いて、DFエドゥアルド選手の投入でMF大島僚太選手もベンチに下げていたこともあり、効果的な攻め手を打ち出せません。
すると4-4の同点弾から2分後の86分、浦和はDF森脇良太選手からのクロスにMF高木俊幸選手が左足を合わせると、これが貴重な決勝弾となり逆転に成功。シュートは川崎の4本に対して24本という猛攻でした。
浦和はラウンド16の済州ユナイテッド戦に続くホームでの逆転劇で、日本チームの4強入りは2015年のG大阪以来です。
準決勝では中国の上海上港と9月27日(水)にアウェイ、10月18日(水)にホームで対戦し、優勝した2007年以来となる決勝進出を目指します。上海とは今大会グループステージでも対戦して1勝1敗でした。上海は第1戦を4-0で先勝後、アウェイでの第2戦で広州恒大(中国)に5-1とされ、延長の末PK戦を制しての4強入りです。
なお、西地区の準々決勝ではアルアハリ(サウジアラビア)を2戦合計5-3で下したペルセポリス(イラン)、アルアイン(UAE)に3-0で勝ったアルヒラル(サウジアラビア)が準決勝に進んでいます。
コメント
堀孝史 監督(浦和レッズ)
前半早い時間帯に失点してさらに難しい状況になりましたが、選手たちが強いメンタルを持って最後まで諦めずに戦ってくれました。川崎はボール保持が上手いチームなので、それを気持ち良くさせないように、自分たちから奪って保持することを心がけました。結果として相手が10人になったことは大きかったと思いますが、辛抱強く戦って得点を奪うことができて、完璧ではないですが、チームとして考えていたことをしっかり進めることができました。次は相手も決まっているので、しっかり分析して準備します。
MF #10 柏木陽介 選手(浦和レッズ)
0-2という厳しい状況でもやれるという自信を持って臨み、僕は今日のために準備してきたことがチームの結果に繋がって良かったです。相手が一人少ない状況で、自分たちが攻めることを止めず、リスクマネジメントをしながら戦えました。失点後もチームとして非常にモチベーション高く臨めていたので、「これは行けるな」と感じていました。こういう戦いを今後も続けていけたら、僕たちも上に行けるチャンスがあると思います。
FW #30 興梠慎三 選手(浦和レッズ)
先に失点して苦しい形になりましたが、前半に追いつけたのも、前半で相手が一人退場したのも大きかったかと思います。レッドカードは少しかわいそうですが、自分たちも気を付けていました。ゴールは、非常に良いボールが入ってきたので決めるだけでした。済州戦で劇的に勝利したので、今回も2点差ぐらいなら逆転できるという気持ちがみんなにあったと思います。好調なフロンターレに勝てたので自信がついたと思いますし、次の試合に繋がる結果だったと思います。
鬼木達 監督(川崎フロンターレ)
立ち上がりから浦和の気迫あふれるプレーの中で、耐えながら1点を獲ったところまでは選手が非常に頑張ってくれました。退場の後のところで、僕がもっとゲームをコントロールすべきだったと思います。相手に圧力をかけるアウェイゴールにパワーを注げず、ずっと守るという形になってしまいました。相手にボール保持の時間を与えすぎてしまったことが問題だったと思います。
DF #3 奈良竜樹 選手(川崎フロンターレ)
こういう強いチームとやる時に一人少ないのは、相手に大きなアドバンテージになります。後半45分間、全部跳ね返してやろうと考えていましたが、本当に細かい部分でやられてしまいました。厳しい試合でセットプレーが勝敗を分けると言われていて、もう少し我慢できれば僕たちには勇気が湧いて、向こうは焦りが湧いていただろうと思うのですが、勢いを与える2点目を与えてしまいました。
FW #11 小林悠 選手(川崎フロンターレ)
先制点を獲ってうまく試合を運べるかなと思っていたんですが、難しかったです。中村選手がいなくなったときに、守り切るという監督の意図はしっかり理解してやれていたのですが、守り切れなかったのは自分たちの力不足です。切り替えるのが大変ですが、これでチームが悪い方に行くのは絶対に避けないといけない。本当に悔しいですが、次に向かってやるしかないと思っています。
大会期間:2017年1月24日(火)~2017年11月25日(土)
準々決勝 2nd Leg
2017年9月13日(水) 19:30 埼玉スタジアム2002
浦和レッズ(日本) vs 川崎フロンターレ(日本)
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