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神戸、横浜FM、ACL初戦勝利で好発進 ~AFCチャンピオンズリーグ2020~
2020年02月13日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2020のグループステージ第1節が2月12日(水)に行われ、グループGでは天皇杯優勝で初出場のヴィッセル神戸がホームでジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)にFW小川慶治朗選手のハットトリックなどで5-1と快勝。グループHではJリーグ王者の横浜F・マリノスが2度の優勝経験のある全北現代(韓国)からアウェイで2-1の勝利を挙げて、好スタートを切りました。また、11日(火)に試合のあったFC東京もアウェイで1-1と引き分けて勝点1を挙げています。
神戸、小川選手がハットトリック
天皇杯に優勝して初出場となった神戸は、マレーシアリーグ6連覇中のジョホールとホームで対戦。今季1冠目を手にした8日のFUJI XEROX SUPER CUPから中3日での試合ながらも先発変更は3人に留め、これまでの3バックから4バックに変えたシステムでスタート。MFアンドレス・イニエスタ選手を中心に攻撃を展開し、相手を圧倒しました。
前半13分、イニエスタ選手が相手最終ラインの裏へ出したボールに、小川選手が反応。左足を振り抜いて先制します。
ジョホールは昨季のグループステージでは前年王者の鹿島アントラーズをホームで破って注目を集め、この日もその試合の先発9人とブラジル人FWジオゴ選手を起用。サイドバックが高い位置を取るなど攻撃への意欲を示し、27分には神戸DFのハンドで得たPKをFWサファウィ・ラシド選手が決めて1点を返しました。
しかし、神戸は間髪を入れずに反撃。28分、FW古橋亨梧選手がDF西大伍選手のパスに右足をダイレクトで合わせて2-1とリードを奪いました。
後半も流れは変わらず神戸が主導権を握り、58分にはイニエスタ選手が左サイドで相手3人を引き付け、空いたスペースに走り込んできたDF酒井高徳選手にパスを送ると、酒井選手はペナルティエリアの深い位置からゴール前に折り返し、それを小川選手が左足で合わせて3-1にしました。
その7分後にはFWドウグラス選手が西選手のクロスに相手DFを一人交わしてチーム4点目を流し込み、72分には右サイドでドウグラス選手からパスを受けたイニエスタ選手がゴール前に柔らかなクロスを送ると、小川選手が飛び込んで頭で押し込み、ACL初出場でハットトリックを達成。チームは5-1で快勝し、アジアNO.1へ、大会初参戦で好発進となりました。
横浜FM、アウェイで強豪全北に勝利
2014年大会以来6年ぶりの出場となった横浜FMは、韓国に乗り込んでKリーグ王者でACLでは2016年に2度目の優勝を経験している全北現代と対戦。神戸にPK戦で敗れた8日(土)のFUJI XEROX SUPER CUPから中3日でのアウェイ戦でしたが、積極的に仕掛けてペースをつかみました。
前半32分にMF仲川輝人選手のクロスにMF遠藤渓太選手が飛び込んで先制。5分後には、相手DFラインの裏へのボールに再び遠藤選手が鋭く反応。走り込んでゴール前へ左サイドからクロスを入れると、相手選手のクリアボールがゴールに入り、横浜FMが2-0のリードを奪いました。
後半、全北が69分にMFソン・ジュノ選手が2枚目の警告で退場となりながらも、80分に横浜FMの連係の乱れを突いて途中出場のFWチョ・ギュソン選手がゴールを決めて1点差としました。しかし、この直後に全北はDFイ・ヨン選手が2枚目の警告で2人目の退場者を出し、横浜はリードを守って勝利を手にしました。
FC東京もアウェイでの初戦で勝点
11日(火)には、昨季Jリーグ2位で2016年大会以来4年ぶり出場のFC東京がグループF初戦をアウェイで蔚山現代(韓国)と対戦し、1-1で引き分けました。
0-0で前半を折り返したFC東京は、64分にFWディエゴ・オリベイラ選手のゴールで先制しましたが、82分に相手FKにゴール前で競り合ったFWアダイウトン選手のクリアボールがゴールに入って同点に。そのまま試合終了でFC東京は勝ち点1を手にしました。
また、西地区ではDF塩谷司選手が所属するアルアイン(UAE)が1月下旬に行われた予選プレーオフを突破。グループDに入り、11日(火)のグループステージ初戦ではホームにセパハン(イラン)を迎えて対戦しましたが、0-4で敗れて黒星スタートとなりました。塩谷選手はフル出場しています。
なお、東地区各グループの中国チームが関係する対戦は、新型コロナウィルス感染流行の影響を考慮して日程変更となり、今週予定された試合は4月28、29日に、来週第2節分は一部を除いて5月19、20日に開催される予定で、第3節の日本チームとの対戦分も3月3,4日から5月26、27日開催に変更されました。
グループステージでは32チームが4チームずつ8グループに分かれて東西各地区でホーム・アンド・アウェイの2回戦総当たりで対戦し、各グループ上位2チームがノックアウトステージへ進出します。決勝は11月。優勝チームはアジア王者としてFIFAクラブワールドカップへの出場権を手にします。
第2節は2月17日(月)、18日(火)、19日(水)に行われます。
監督・選手コメント
トルステン・フィンク 監督(ヴィッセル神戸)
クラブ初のACLの初戦でチームはいい試合をしたと思います。前半は少し問題もありましたが、後半は相手によりプレッシャーをかけることができて、小川選手をはじめ、多くのゴールを決めることができました。山口蛍選手の発熱などでメンバー変更を迫られたのですが、代わりに出た選手が良くやってくれました。相手のシステムを考えて4-2-3-1にしたのですが、イニエスタ選手をゴールに近い位置に置くことで守備の負担を減らして攻撃でクリエイティブな面を出してもらおうと考えてのことでした。
DF 酒井高徳 選手(ヴィッセル神戸)
硬くなる初戦をこういう形で勝てて、韓国や中国のチーム相手やアウェイではまた違う状況になってくると思いますが、グループステージ突破を考えると得失点差は大切ですし、これから戦っていく上で初戦の勝利はよかったと思います。勝ちに対する貪欲さがチームに浸み込んでいると感じられて、今は試合に勝つことがチームにプラスの影響を与えていると思います。
MF アンドレス・イニエスタ 選手(ヴィッセル神戸)
チームとしても個人としても重要な勝利を収めることができて、いいデビュー戦になったと思います。次のアウェイ戦も勝利してグループステージ突破へ大きく前進できればと思っていますし、チームとしてはこの調子で、この良い流れをキープしていくことが大事だと考えています。クラブのためにも自分のためにも新たな挑戦をしたいと思ってこのクラブに来たので、ACLを戦えるのは喜ばしいことですしワクワクします。一戦一戦積み上げていければと思っています。
FW 小川慶治朗 選手(ヴィッセル神戸)
初めての舞台で最後まで集中力を保って自分たちがやりたいサッカーをできましたし、うまくハットトリックを獲ることができて、すごく気持ちのいい試合でした。ただ、まだ戦いは始まったばかりです。自分たちの目標はアジアNO.1になることなので、さらに気を引き締めてやっていかなければと思っています。
ベンジャミン・モラ監督(ジョホールDT)
神戸はサッカーを知っている良いチームで個人技も組織力もあり、高い質の選手が多くて、イニエスタ選手は違いを生み出していました。彼のような選手を止めることは難しい。それに3バックを想定して準備をしてきましたが、4バックで来られて思うようなプレーができず、2失点目が早すぎました。それでも果敢に攻めることを選んだので、失点は仕方ありません。改善はできるので、今後へ修正して臨みます。
大会期間:
プレーオフ:2020年1月28日(火)
グループステージ:2020年2月11日(火)~5月27日(水)
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