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全国レディースサッカー大会 UILANI FCが連覇を達成!
2017年03月21日
第28回全国レディースサッカー大会は3月20日(月・祝)、時之栖スポーツセンター(静岡県裾野市)で大会最終日を行い、UILANI FC(関東1/埼玉)が見事に連覇を飾りました。
この日は順位別トーナメントの決勝と3位決定戦が行われました。
4位トーナメント決勝では、HABATAKE(北海道)とAngora(中国2/岡山)が対戦。HABATAKEが22分に先制しますが、やや押されていたAngoraが37分に追いつき、引き分けとなりました。3位決定戦では、国見FCレディース(九州2/長崎)が今大会初勝利を挙げています。
3位トーナメント決勝では、Kochi ganador FC(四国1/高知)が長野フレンズ(北信越/長野)に3-1と勝利。44分に追加点を挙げた4分後に1点差に迫られましたが、攻める姿勢が実り、アディショナルタイムに追加点を挙げて勝利を引き寄せました。
2位トーナメント決勝では、みえ高田FC(東海1/三重)が勝利しました。初出場ながら元日本代表の宮本ともみ選手らなでしこリーグ経験者が名を連ねるハイレベルなチームは、開始4分までに2点をリード。スポーツの森・大津マリノス(九州1/熊本)はCKから峯知美選手のゴールで追い上げ、ボール保持者への寄せなど精力的なプレーを続けますが、後半半ばから再度ギアを上げたみえ高田FCが追加点を挙げて突き放しました。
UILANI FC(関東1/埼玉)と小平サッカークラブ(関東4/東京)による1位トーナメント決勝は、2試合ともPK戦となった1回戦に続き、緊張感あふれる接戦となりました。序盤は主導権争いとなりますが、徐々に前回大会チャンピオンのUILANI FCが押し込むようになります。10分にはファーサイドを狙った左からのボールが小平サッカークラブのゴールポストを叩き、12分にも左サイドからの攻めで窪田飛鳥選手が枠内へとシュートを放ちます。しかし、小平サッカークラブは18分、24分とビッグセーブを繰り出したGK芹澤育代選手らが体を張り、ゴールを許しません。19分にはゴールまで距離のあるFKをヘディングで流した先に坂下亜実選手が走り込み、スライディングしながら伸ばした足先で、UILANI FCのゴールポストをかすめる惜しいシュートを放ちました。
後半に入ると、UILANI FCが小平サッカークラブをさらに押し込んでいきます。29分にはボックス内へのパスを中池桃子選手がゴール左で受け、角度のない位置からシュート。これはファーサイドのわずか右にそれ、ゴール前に詰めていたチームメイトも押し込み切れませんでした。その1分後にも、FKからのボールをゴール前で鈴木有希選手が叩きますが、これはGK正面を突きました。延長戦も見えてきたアディショナルタイム、ついに試合が動きます。左サイドで高くバウンドしたボールを拾った窪田選手が、小平サッカークラブゴールへ突進。ゴール左からのシュートは一度はGK芹澤選手に弾かれますが、自ら押し込み終了間際のゴールを挙げ、その結果UILANI FCの劇的な連覇が決まりました。
なお、1位トーナメント3位決定戦も1点差の勝負となり、横須賀シーガルズレディース(関東2/神奈川)が2-1で勝利しています。トロフィーを手にしたUILANI FCは反則数も少なく、大会のフェアプレー賞にも輝いています。大会最優秀選手には、1位トーナメント1回戦ではPK戦でセーブを披露し、この日の決勝でもビッグセーブを連発した小平サッカークラブの芹澤育代選手が選ばれました。
選手コメント
下山千晴 選手(Angora)
大会前には「まず1勝」を目標としていましたが、初戦で勝てて、戦いが進むうちにやはり欲が出るもので、「最後も勝って帰ろう」とみんなで話していました。先制されましたが、監督やコーチを含めた全員で「必ずチャンスは来るから逆転しよう」と言い合っていたように、CKから1点を決められてよかったです。結成から10年ほどになる、子どものいる選手が半数以上のチームで、サッカー以外にもいろいろイベントをしたりと、抜群のチームワークで戦っています。最初はこの全国大会に来るのが目標で、実際に中国予選を勝ち抜けるようになりました。またこの大会に来られるように頑張りたいです。
高見恵子 選手(スポーツの森・大津マリノス)
伊賀FCくノ一のOGが中心という強敵相手に、しっかり楽しんでやり切ろうと話していました。相手には元日本代表選手もいましたが、だからこそ「やってやろう」という結束も生まれ、今大会で一番良いサッカーができたと思います。4チームの合同チームなのですが、昨年は地震があり、益城ルネサンスに所属する選手たちは全然練習ができませんでした。そういう厳しい時期もありましたが、またこうしてサッカーができたことへの感謝、そして全国からたくさんいただいた支援への感謝を伝える意味でも、この大会で頑張ろうと思っていました。サッカーなどスポーツがあることで笑顔も生まれますし、周りの人に支えられてこの大会にも来られました。またこの大会に来られるように、頑張りたいと思います。
窪田飛鳥 選手(UILANI FC)
決勝も相手のことを気にしないで、自分たちのサッカーをすれば勝てると思っていました。終了間際になっても延長戦まで行くなどとは考えず、50分間で決めるつもりでした。実際にそうなって、良かったです。前半からシュートを打っていましたが、相手GKの好セーブに止められていました。最後の最後になりましたが、取れて良かったです。この大会に臨むにあたり、みんな最初から連覇することしか考えていませんでした。大会に入って徐々に調子は上がってきていると感じていました。それでも全員30歳以上なのでやはり3日間で5試合はきつかったものの、走れることがうちのチームの強みでもあります。今もみんなが個々にトレーニングをしているし、一度現役を引退した後でもこうやって集まってサッカーできるのは良いことです。また来年も頑張りたいと思います。
坂下亜実 選手(小平サッカークラブ)
今大会はずっと良い流れで来ていて、厳しい戦いも乗り越えてきたので、どんな形であれ点を取って競り合えればと思っていましたが、やはり相手は終始粘り強く、上手でした。圧倒的な力の差はあったと思いますが、雑草魂というか、気持ちで戦えたと思います。最高の3日間でした。同じ準優勝でも、勢いで取った3年前は悔しさしかありませんが、今回は一つひとつ積み重ねて取った銀メダルなので、素直にうれしく思います。3年前の敗戦で止まることなく足を踏み出して、また同じ場所を目指してきました。全国大会に出られない間も止まることなく、ずっとプラスを重ねてたどり着いたのが今日の決勝だったので、本当に楽しかったです。30歳を過ぎて目を見張るような急激な成長はありませんが、気持ちでやるサッカーで勝ちたいので、またプレーを続けていきます。
JFA-TV
第28回全国レディースサッカー大会
2017/3/18(土)~2017/3/20(月・祝)
時之栖スポーツセンター 裾野グラウンド(静岡県裾野市)
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