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甲府、延長戦制してJ2勢唯一のベスト4入り J1勢連破で、クラブ初の快挙達成 天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会
2022年09月08日
ともにクラブ史上初のベスト4入りを目指したアビスパ福岡(J1)―ヴァンフォーレ甲府(J2)は延長にもつれ込む熱戦となりました。1点勝負となった一戦は甲府がものにし、相手の本拠地に歓喜の輪が広がりました。
3回戦で北海道コンサドーレ札幌、ラウンド16でサガン鳥栖とJ1勢を破って勢いに乗る甲府。立ち上がりから攻勢に出ると、先手を取ることに成功しました。前半16分、三平和司選手がマークをかわしながら右足で先制ゴール。11分後に同点とされますが、攻め手を緩めず前後半の90分を終えた時点でシュート数は11本対3本と圧倒します。粘る福岡を崩せず延長に持ち込まれましたが、同前半7分に途中出場した鳥海芳樹選手が相手選手と競り合いながら左足で勝ち越しゴールを奪います。これがクラブ史を塗り替える快挙へとつながる決勝点となりました。鳥海選手は「絶対に自分が試合を決めてやるという気持ちだった」と誇らしげに言いました。
J2では中位にとどまっていますが、一発勝負のノックアウト方式で争われる天皇杯で快進撃が続きます。一戦一戦、たくましさを増す選手たち。吉田達磨監督は「(相手の)圧力はあったが選手は逃げずにトライしてくれた」と満足そうに言いました。
福岡は攻守とも精彩を欠きました。J2勢に足をすくわれた格好の長谷部茂利監督は「強く責任を感じている。言葉がない」と険しい表情で試合を振り返りました。DFの宮大樹選手も「内容よりも結果が欲しかった」と悔しそうに言いました。
監督・選手コメント
吉田達磨 監督(ヴァンフォーレ甲府)
ベスト4に進出できたことは非常にうれしく思っています。アビスパさんの力強さに屈しそうな時間帯もありました。ただグラウンドの上でボールを走らせることへのこだわり、選手たちが普段やり慣れている戦いを最初から最後までしてくれました。セットプレーから失点をして選手も嫌なムードになったかもしれませんが、それでも攻撃的に戦っていく、相手をずらしていくという姿勢を取り続けたことで、延長戦でもう一回走ることにつながったのだと思います。
鳥海芳樹 選手(ヴァンフォーレ甲府)
(決勝ゴールの場面は)シュートを打つ瞬間に体を当てられて転び、一瞬PKかなと思ったのですが、うまく立ち上がって押し込めました。チームメートが頑張ってくれて1-1という状況での途中出場だったので自分のやることが明確でした。延長に入った時点で自分が決めるしかないと思い、気持ちで流し込むことができました。自分のゴールでクラブ初のベスト4進出を決められたことはうれしい。ですが、この先がまだあります。決勝に進みたいです。
長谷部茂利 監督(アビスパ福岡)
内容はともかく結果を出さなくてはならないゲームでしたが、それができず強く責任を感じています。甲府さんは攻撃が上手なチームですから、守備の時間が多くなったとしても危ない場面をつくられないようにしながら、自分たちは試合を進めていかなければいけませんでした。内容も良くなかったですし、当然、結果を得ることもできませんでした。
森山公弥 選手(アビスパ福岡)
(同点とする自身公式戦初ゴールは)ミドルシュートはよく練習もしていて自分の武器。あの場面は自分のところにボールがこぼれてきたので、思い切り振り抜いたら入ったのでうれしかったです。打った瞬間の感触が良かったので入るだろうな、と思っていました。チームとしてリーグ戦でなかなか勝てていない中で、「絶対に勝とう」という話をして試合に入りましたが、結果的に(リーグ戦からの)連敗という形になってしまったので、切り替えていきたいと思います。
【1回戦】5月21日(土)、22日(日)[予備日:5月23日(月)]
【2回戦】6月1日(水)、8日(水)
【3回戦】6月22日(水)[予備日:6月29日(水)]
【ラウンド16(4回戦)】7月13日(水)、20日(水)
【準々決勝】9月7日(水)[予備日:9月28日(水)]
【準決勝】10月5日(水)
【決勝】10月16日(日)
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