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鹿島学園や佐久長聖などが3回戦に進出 第33回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
2024年12月31日
12月30日(月)、兵庫県内の各会場で第33回全日本高等学校女子サッカー選手権大会の2回戦が開催され、ベスト16が出そろいました。
ピックアップマッチ1
鹿島学園高校 2-2(前半0-1、後半2-1、PK6-5) AICJ高校
序盤から相手陣内でボールを動かす時間が長かったのはAICJ高校(広島)ですが、鹿島学園高校(茨城)は守備の強度が際立ち、簡単にパスを通させません。攻撃では1トップの宿野部夏澄選手へ、あるいは相手最終ラインの裏へとシンプルにボールを入れて打開の糸口を探っていました。すると6分、その宿野部選手がボールを拾い、飛び出してきたGKもかわしてシュート。しかし、ボールは無人のゴールの外に逸れました。
AICJは、中盤の川﨑和奏選手が持ち上がってシュートを放つなど、鹿島学園の守備を引きはがす動きが増えていきました。29分には、リスタートから素早く送ったクロスボールが直接ゴールに入り、先制に成功。さらに後半早々、中盤でのボール運びからサイドに展開すると、最後は世田愛和選手が押し込み、リードを広げました。
一方、2点のビハインドに陥った鹿島学園も下を向きませんでした。47分、宿野部選手が豪快なミドルシュートを決めて1点差に。その8分後には高い位置でのボール奪取から、最後は田口結菜選手が決めて追いつきました。
この後、互いにチャンスをつくりながら得点には至らず、勝負はPK戦へと突入します。ここでも、両チームのGKがセーブするなど接戦が続きましたが、最後は鹿島学園が6-5でPK戦を制し、3回戦進出を決めました。
ピックアップマッチ2
高川学園高校 1-1(前半0-1、後半1-0、PK4-5) 佐久長聖高校
高川学園高校(山口)と佐久長聖高校(長野)による一戦は、互いに慎重な展開が続きました。高川学園はボールを保持して攻撃の糸口を探りますが、要所でプレスをかける佐久長聖を前に、なかなか効果的な縦パスが入りません。両チームを通じて最初のシュートが生まれたのは試合開始から12分のことでした。
それでも、24分に佐久長聖が先制に成功します。左サイドハーフの馬崎仁菜選手がピッチ中央でパスを受けるとロングシュート。この一撃がゴールに吸い込まれました。
リードされた高川学園は前半のうちに2枚の交代カードを切り、後半からポジショニングを修正すると、優位に試合を運ぶようになります。前線の兼崎心里選手らにタイミングの良い縦パスが通るようになり、後半だけで6本のシュートを放ちます。そのうちの1本となった70分、垰村莉桜選手のシュートがゴールネットを揺らし、勝負の行方は1-1のままPK戦に委ねられました。
PK戦でもゴールポストをたたくシュートがあるなど、緊迫した展開が続きます。その末に佐久長聖が5-4でPK戦を制し、3回戦進出をつかみ取りました。
監督・選手コメント
宿野部夏澄 選手(鹿島学園高校)
2点を追う場面ではペナルティーエリアの少し外でしたが、思い切りシュートを打ったら狙った通りに決まりました。2年生で背番号10をつけさせてもらっているという責任感もあり、チームメイトがつないでくれるボールを一生懸命ゴールにつなげようとしました。(PK戦は)練習でも決めており、苦手ではないのですが、失敗してしまいました。それでも仲間たちが助けてくれたので、次の試合では私がみんなを助けたいと思います。
小川潤一 監督(AICJ高校)
元気が良くてプレー強度も高い相手との今回の対戦を楽しみにしていました。チームにはしっかりした選手が多く、入念に準備していたのですが、いつもこだわっている「止めて蹴る」部分、パスやコントロールの質を発揮できませんでした。プレーの強度が高い中で示してこその技術なので、1、2年生は全てがまだ足りないんだというメッセージを感じたと思います。もう一度原点に戻り、サッカーの本質的な部分をどのチームよりも磨いて、またこの場に帰ってきたいと思います。
石田皓大 監督(高川学園高校)
前半に交代カードを切るまでは緊張もあってプレーがアバウトで、立ち位置へのこだわりなど年間を通じて積み上げたプレーができていませんでした。後半はうまく攻守のギャップを生み、ゴール前に行くチャンスをつくることができました。積み上げたものもようやく発揮できたのが後半でした。この大会で生まれた課題を1、2年生が引き継ぎ、克服に向けて取り組んでくれればと思います。
鈴木こなつ 選手(佐久長聖高校)
高川学園とは練習試合で何度か対戦し、勝っていました。先制した後に盛り返されましたが、そうなることも想定して、相手をよく見てプレーできました。PK戦にも良い雰囲気で入れました。初戦で佐久長聖にとっての全国初勝利を手にできたからこそ、良い流れでこの試合に臨むことができました。今回の勝利で、目標のベスト4に一歩近づきました。次の試合でもチームとして詰めるべき点をしっかり詰めて、ベスト4入りを達成したいと思います。
第33回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
大会期間:2024年12月29日(日)~2025年1月12日(日)
会場:兵庫県/三木総合防災公園、五色台運動公園、いぶきの森球技場、淡路佐野運動公園、ノエビアスタジアム神戸
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