JFA 第44回全日本U-12サッカー選手権大会が12月26日(土)に開幕します。ここでは広島県代表の広島高陽FCの一員として第23回大会に出場した森重真人選手（ＦＣ東京）に、小学生時代や出場した大会の思い出について語ってもらいました。

オンライン取材日：2020年12月15日(火)

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――小学生の頃はどのポジションでプレーしていたのでしょうか。

森重　FWでガンガン点を取っていました。広島高陽FCでは1学年上に髙柳一誠選手（現沖縄SV）がいて、僕が5年生の時は彼がエースでした。まさにシュートを打てば入る、という感じの“モンスター”でした。同級生にもうまい子がいて切磋琢磨していましたし、そういう選手たちと競い合えたことは、自分が成長するうえで大きかったと思います。

――全日本少年サッカー大会（現JFA 全日本U-12サッカー選手権大会）の第23回大会に出場しました。全国大会に出場してみて、率直な感想を教えてください。

森重　同い年でこんなにうまい人たちが周りにはたくさんいる、ということにすごく衝撃を受けたのは覚えています。同年代なのにすごく大人に見えて、初めて世界が広がったような感覚でした。

――大会では1次ラウンドで3連勝を飾り、1位で2次ラウンドに進んでいます。

森重　1次ラウンドは勝てたのですが、2次ラウンドのリーグ戦で対戦したヴェルディジュニアが強すぎました（笑）。「なんだこれ？」と思った記憶があります。相手には森本貴幸選手（現AEPコザニ）がいて、三原直樹選手、弦巻健人選手、喜山康平選手（現ファジアーノ岡山）というすごいメンバーで、めちゃめちゃ強かったです。

――全国大会に出て、自分の中で何か変わりましたか？

森重　当時は漠然としかサッカーをしていなかったので、そこから気持ちがどう変わっていったかは覚えていないですが、全国トップレベルの選手を認識したことは大きかったと思います。中学に進学してサンフレッチェ広島ジュニアユースに入るタイミングでは、そういったトップレベルに到達することが新たな目標、目指すべきところになりました。

――森重選手が出場していた頃は11人制でしたが、2011年から8人制になり、ピッチやゴールのサイズも変わりました。8人制にはどのようなメリットがあると思いますか。

森重　フットサルとサッカーの間ぐらいのイメージで、試合やボールに触れる機会が増えるという意味では、小学生年代にとってはいいことなのではないかなと、個人的には思います。ルールなどを小学生に合うように見直し、実際に変更したことも含めて意義のあることだと思います。

――今年は新型コロナウイルス流行の影響でJFA バーモントカップ 第30回全日本U-12フットサル選手権大会が中止となり、各地のリーグ戦が縮小されるなど、小学生年代もサッカーができない時期がありました。小学生のプレーヤーたちにどのような言葉を届けたいですか。

森重　サッカーは1人でやるより、仲間と助け合いながらチームとして勝利を目指すところに魅力があるスポーツだと思いますので、コロナ禍でそれができないのは僕たち大人でも苦しかったので、小学生にとってもかなり苦しかったのではないかなと思います。でも、その中で何ができるのかを考える一つのきっかけにもなったと思うし、その経験は中学、高校、大学、プロと上がった時に、自分が今、何をしなければならないのかを考えて行動に移す場面で役立つはずです。サッカーは正解がないスポーツですし、考えながら常に状況判断しなければならないという意味ではリンクする部分もあります。今はまだ苦しい状況ではありますけれど、その中で何をしないといけないのかを考えるきっかけになれば、ポジティブにサッカーに取り組めると思うので、物事を前向きに捉えながらやってほしいと思います。

――最後に、今大会に参加する選手たちへのメッセージをお願いします。

森重　全国にはたくさんの素晴らしい選手たちがいるので、そういう選手たちに負けないようにプレーしてほしいですね。仮に負けたとしても、その悔しさを持ち帰り、中学、高校で見返してやるという思いを持って練習に取り組んでほしいです。もちろん優勝は目指して戦ってほしいですが、大会での経験をしっかりと反省したり、よかったところをもっと伸ばしたりして、そこで得たものをしっかり自分の力に変えてほしいなと思います。

開催期間：2020年12月26日(土)～12月29日(火)
大会会場：
1次ラウンド・ラウンド16
鹿児島ふれあいスポーツランド(鹿児島県鹿児島市)、鹿児島県立サッカー・ラグビー場(鹿児島県鹿児島市)

準々決勝
鹿児島県立鴨池補助競技場(鹿児島県鹿児島市)

準決勝・決勝
白波スタジアム(鹿児島県鹿児島市)

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