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川崎F、大宮に1-0勝利で初の天皇杯決勝へ
2016年12月30日
第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会準決勝の第2試合が12月29日(木)に横浜・日産スタジアムで行われ、川崎フロンターレが試合終盤のDF谷口彰悟選手の得点で大宮アルディージャに1-0で競り勝ち、初の決勝進出を決めました。
川崎Fは1月1日(日)に大阪・市立吹田サッカースタジアムでの決勝で、Jリーグ王者の鹿島アントラーズと対戦します。
クラブ初のタイトル獲得を目指す川崎Fでしたが、11年ぶりの準決勝進出で優勝を狙う大宮の積極的な攻撃に苦しみます。試合序盤から大宮のMF泉澤仁選手に左サイドを突かれて攻め込まれ、11分にはFWドラガン・ムルジャ選手、その3分後にはマテウス選手にゴールを脅かされます。
川崎Fは最終ラインを3バックから4バックに変え、守備陣が体を張ったプレーで対応しますが、相手の激しい当たりに、中盤でボールを失うミスが多く、プレーの精度も欠いて、なかなか自分たちのペースを掴めません。
それでも、今大会4試合連続得点のFW大久保嘉人選手やDF車屋神太郎選手がゴールを狙い、28分には左CKからのこぼれ球をDFエドゥアルド選手が左足で捉えましたが、シュートは枠の外へ流れます。前半終盤にも、DF田坂祐介選手が右サイドの角度のないところから右足を振り抜き、その直後のCKのクリアボールを大久保選手が右足で捉えますが、どちらも相手GKに阻まれました。
ハーフタイムに「相手の狙いを見てやれ」という風間八宏監督の指示を受けた川崎Fは後半、プレーが改善します。しかし、今季Jリーグ5位に入った大宮も勢いを落とさず、FW江坂任選手、ムルジャ選手らが決定的な場面を作ります。
両チームともになかなか得点に至らないなか、最初に動いたのは川崎Fでした。
61分にMF大島僚太選手を投入して複数の選手のポジションを変えると、攻撃の組み立てがスムースになり、相手ゴール前でのプレー機会が増えます。さらに79分にMF三好康児選手をベンチから送り込むと、左サイドからの攻撃が活性化します。84分に三好選手が倒されてFKを得ると、このFKでMF中村憲剛選手が直接ゴールを狙い、CKを獲得します。
そして85分、そのCKからゴールが生まれます。中村選手の蹴ったボールは、一度は相手DFに弾かれますが、頭上高く上がったクリアボールをエドゥアルド選手が競りに行くのを見て「エドゥが競り勝ちそうだと感じた」という谷口選手が前へ出ると、こぼれ球を右足で捉えてゴールネットを揺らしました。
大宮も後半半ばにMF家長昭博選手、MF金澤慎選手を、失点直後にはFW清水慎太郎選手を投入して打開を図りますが、得点は奪えず、決勝進出はなりませんでした。
なお、川崎Fは今回の決勝進出で、来年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権も獲得しました。Jリーグ王者としてACL本戦に出場する鹿島が、決勝進出したことによるものです。Jリーグ3位でプレーオフ出場権を得ていた川崎Fに代わり、同4位のガンバ大阪がプレーオフから出場します。本戦には同2位の浦和レッズも出場します。
監督・選手コメント
風間八宏 監督(川崎フロンターレ)
厳しい試合でしたが、勝つということに選手がものすごく固執してくれました。クリスマス、元旦と男所帯で、嬉しい限りです。あと1試合頑張りたいです。もっとボールを持てると思っていたのですが、コンディションが怪我明けの選手がいたり、グラウンドのこともあると思いますが、一人一人のパフォーマンスがボールを持つという意味では非常に良くなかった。その中でも「そう簡単にはやられない」というのは見せてくれていたので、その辺はチームがだいぶ成長してきたところだと思います。決勝は中2日しかないので、コンディションをしっかり整えて、ベストを尽くすだけです。
中村憲剛 選手(川崎フロンターレ)
厳しい試合になりましたが、崩れずに我慢しながら自分たちで勝機を見出すという勝ち方ができました。崩れてはいけないというところで皆が声掛けをしながらサポートして、最後に谷口選手が獲ってくれて、みんなの気持ちの勝利です。天皇杯決勝は小学生の頃から夢でした。少し遠回りし過ぎましたが、みんなのおかげでやっと手にすることができました。チャンピオンになるという気持ちを持って戦いたいです。
谷口彰悟 選手(川崎フロンターレ)
苦しい展開でピンチも数多くありましたが、最後の最後でみんなが体を張って我慢しながら戦っていた中での得点だったので、チームを勝たせる点を獲れたことが嬉しいです。うちらしくない勝ち方でしたが、こういう戦い方もできるようになって、またこの試合で成長できたと思うので決勝が楽しみです。鹿島にはJリーグチャンピオンシップで悔しい思いをしているので、リベンジしたいです。
渋谷洋樹 監督(大宮アルディージャ)
2005年以来の準決勝で、(4強止まりだった)あの大会を越えようと選手たちに話していたのですが、残念ながら最後に1本のセットプレーからやられてしまいました。越えられなかったことは非常に悔しいです。今年1年、非常にがんばってくれた選手たちに今日勝たせてあげられなかったのは、私の責任だと感じています。選手たちは良くハードワークしてチャンスも作りましたが、そこで決めて勝ち切れるチームにならなければなりません。Jリーグルヴァンカップは準々決勝、リーグ戦は最終節で負け、天皇杯もここで敗れて、この結果を悔しく思って、来年は上位で戦い続けられる、強いチームにしたいと思います。
菊地光将 選手(大宮アルディージャ)
流れの中ではやられていなかったので、最後の最後でセットプレーで失点して、悔しい気持ちはありますが、それが結果です。自分自身、まだまだ甘いと思いますし、こういう試合をしっかり勝ち切らないとタイトル争いはできないと思います。しっかり課題を持って取り組んで、毎年良い成績を出せるようにしていきたいです。
家長昭博 選手(大宮アルディージャ)
良い時間帯もありましたが、セットプレーで入れられて、先に1点を獲れなかったのは、なにかが足りなかったのだと思います。自分自身も力不足だったと感じています。ここまで来て、チーム全員が天皇杯に優勝してACLに出場することを願っていたので、今日負けてしまって非常に残念です。
決勝 (2017/1/1開催)
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vs |
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2017年1月1日(日・祝)14:00キックオフ(予定) 市立吹田サッカースタジアム |
第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会
2016年8月27日(土)〜2017年1月1日(日・祝)
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