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青森山田が清水との全勝対決を制して首位を堅守 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2021第7節
2021年05月24日
高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2021 EASTの第7節が5月23日(日)に行われ、延期された1試合を除く4試合が開催されました。
ピックアップマッチ
清水エスパルスユース 1-3(前半0-1、後半1-2)青森山田高校
2位の清水エスパルスユース(静岡)と1位の青森山田高校(青森)は第6節まで全勝(清水は1試合未消化)。まさに首位攻防戦と言うべきゲームが、23日の清水ナショナルトレーニングセンター(J-STEP)で行われました。
立ち上がりから選手たちのモチベーションは非常に高く、緊張感のある攻防の連続となります。その中でゲームの主導権を握っていったのは青森山田でした。激しいプレスで清水のMF陣に時間を与えずにボールを奪い、すかさずゴールへ向かってボールを運び、跳ね返されたボールも素早く回収します。MF松木玖生選手(#10)は「セカンドボールの回収で相手を上回ること」がこの試合に向けた大きなテーマだったと言い、逆に清水のMF鈴木奎吾選手(#25)は「そこ(こぼれ球を巡る争い)で上回られてしまった」と悔しさをにじませました。
清水にとって難しい流れとなる中でも守備陣が粘り強い対応を見せて無失点に抑えることに成功していましたが、43分のCKから試合は動き出します。松木選手の入れたボールが流れたところをFW渡邊星来選手(#17)が押し込み、青森山田が先制点を奪い取りました。
ただ、清水もこの内容では終われません。攻守を整えて臨んだ後半の55分、「まず一発打ちたいと思っていた」というFW千葉寛汰選手(#9)が強引な形から左足のシュートを強烈に突き刺して同点ゴールを奪い取り、試合を振り出しに戻します。試合の流れを大きく変えそうな一撃でしたが、青森山田のメンタル面は揺らぎませんでした。
そこからわずか5分後の60分。右サイドを駆け上がったDF大戸太陽選手(#2)のクロスボールをMF田澤夢積選手(#16)が折り返すと、最後はMF藤森颯太選手(#11)が左足ボレーで鮮やかに蹴り込みます。結局、これが決勝点に。67分にもPKから松木選手が加点した青森山田がリードを広げ、3-1と快勝。首位決戦を制し、開幕から7連勝としてみせました。
青森山田の黒田剛監督は快進撃の要因として「時間をかけて強度を高めるところに取り組み、積み上げてきたこと」を挙げ、地道に課題へ取り組んできた選手たちの成長ぶりを讃えました。一方、敗れた清水の岩下潤監督は「どうやってこの負けを生かすかということだと思っている」と早くも巻き返しを誓っていました。
プレミアリーグEASTは今節をもって中断期間に入り、約1カ月後の6月26日(土)に再開する予定となっています。
監督・選手コメント
岩下潤 監督(清水エスパルスユース)
完敗です。これをしっかり受け止めてやっていかないとダメだと感じています。青森山田さんのプレッシャーに対し、うまく間を取ったりするところでできていた面もあったと思いますが、そこからどうゴールに向かうという部分でした。シュートも3本しか打てていません。いずれにしても、スタッフを含めて「こういったプレッシャーの中でやれるプレーが本物」ということを痛感しましたし、本当にありがたいとも感じました。こういう試合が成長を加速させる機会だと思っているので、これを逃してはいけないと思っています。
FW #9 千葉寛汰 選手(清水エスパルスユース)
点は取りましたが、勝利に導けないゴールでは意味がないと思っています。前半はチーム全体が青森山田さんの勢いと迫力に対して受け身になってしまっていました。相手の土俵で戦ってしまっていました。全勝同士の対戦でしたが、差を感じる試合だったと思いますし、2位にいるのだから良いなんてことは全く思っていません。こんな負け方をして悔しくないわけなんてないですし、リーグ戦はまだ終わっていません。中断期間の1カ月がまず大事になると思っています。
黒田剛 監督(青森山田高校)
走る、競る、拾うといったテクニカルにやること以外の部分でどれだけ優位に立てるかだと思っていました。世界のサッカーを観ていても、本当にインテンシティ(プレー強度)のところで高いレベルが求められる時代になっていると感じます。私たちはそこにこだわってやってきていますし、結果を出すことでその大切さを訴えることもできると思ってやっています。ポジションに関係なく強度は求めていますし、一人ひとり逞しくなったなとも感じています。
MF #11 藤森颯太 選手(青森山田高校)
3年前のJFA 全日本U-15サッカー大会決勝では、(青森山田中学校が)清水ジュニアユースにPK戦で自分が外して負けていて、そのときのことは今も鮮明に覚えています。だからこの清水戦は「絶対に決めてやる」と胸に秘めていたので、(決まったときは)すごく気持ちが良かったです。ゴールシーンは逆サイドのクロスから決める練習はよくしていたので、その成果が出たと思っています。シュートはふかさないように、当てることを意識しました。
その他の試合結果
浦和レッドダイヤモンズユース 2-5(前半1-2、後半1-3)横浜F・マリノスユース
市立船橋高校 1-1(前半1-0、後半0-1)流通経済大学付属柏高校
横浜FCユース 0-0(前半0-0、後半0-0)大宮アルディージャU18
FC東京U-18 延期 柏レイソルU-18
横浜F・マリノスユース(神奈川)はFW内野航太郎選手(#9)のハットトリックを含め、2試合連続で5得点を挙げ、浦和レッドダイヤモンズユース(埼玉)を破りました。市立船橋高校(千葉)と流通経済大学付属柏高校(千葉)による千葉県高体連対決は、前半にFW平良碧規選手(#9)のゴールで市立船橋が先制しますが、試合終了間際に流経大柏のMF廣谷瑠己選手(#22)が同点ゴールを決め、勝点1を分け合いました。横浜FCユース(神奈川)と大宮アルディージャU18(埼玉)の一戦は、両チームともに決定打を欠き、スコアレスドロー。なお、FC東京U-18(東京)対柏レイソルU-18(千葉)は、緊急事態宣言の発出により延期となっています。
大会期間:2021年4月3日(土)~2021年12月5日(日)
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