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浦和がBGパトゥムに快勝でACL4強に進出、神戸は全北現代に延長で敗れる
2022年08月23日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2022東地区の準々決勝が8月22日(月)に埼玉スタジアム2002で行われ、浦和レッズは元U-23日本代表監督の手倉森誠監督が率いるタイのBGパトゥム・ユナイテッドに4-0の勝利で3年ぶりの準決勝進出を決めました。ヴィッセル神戸は韓国の全北現代モータースに延長1-3で逆転負けを喫し、2年ぶりの4強入りを逃しました。25日(木)の準決勝で浦和は全北現代と対戦します。
浦和、好調な攻撃力で2戦連続の大勝
浦和はラウンド16から中2日での試合ながら、先発の変更はMF関根貴大選手のみに留めて、大勝した前節ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)戦の勢いと好調な得点力を披露。MFダヴィド・モーベルグ選手の2試合連続得点などで、出場した3大会連続での4強進出を決めました。
ホームに駆け付けた16,210人のサポーターの声援を受けて、浦和は試合開始早々からゴールへ向かう姿勢を発揮。キックオフ直後には松尾佑介選手がペナルティエリアに切り込んで、25分には関根選手がミドルシュートでゴールネットを揺らしましたが、前者はVARでハンドが確認されて取り消しとなり、後者はオフサイドと判定されて、幻の2得点となりました。
しかし、浦和に動揺や焦りは見られず、32分に均衡を破ります。関根選手のパスを左サイドで受けたモーベルグ選手が中央に切り込み、左足の鋭い振りで待望の先制ゴールをマーク。モーベルグ選手は2試合連続得点です。
さらに10分後には、左CKにニアサイドに飛び込んだDF岩波拓也選手のヘディングで2-0として前半を折り返すと、後半も攻撃の手を緩めずに2点を追加します。
65分には中盤で相手ボールをカットしたMF伊藤敦樹選手が持ち上がり、この試合のプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた伊藤選手からパスを受けたMF小泉佳穂選手が左足でゴール右へ決めてリードを広げます。
その直後には明本考浩選手、江坂任選手、キャスパー・ユンカー選手をベンチから送り出して前線3人を入れ替えて、粘り強くファイトするパトゥムに対して攻勢を維持。72分にはカウンター攻撃で伊藤選手が持ち上がって江坂選手へパス。江坂選手はテンポよく明本選手につないで、明本選手がペナルティエリア左から決めて4-0としました。
初の8強進出となったパトゥムは、2点を追う後半開始からFWジオゴ選手をベンチから投入し、51分にはMFウォラチット・カニスリバムフン選手が浦和DFのクリアボールを右足で合わせる場面を作り、FWイフサン・ファンディ選手も55分、63分と相手DFの裏へ抜け出してシュートを狙う動きを見せますが、安定感のある浦和の守備を崩してゴールを奪うには至りません。
2戦連続で快勝した浦和は2度目に優勝した2017年、準優勝の2019年に続いて出場した3大会連続での準決勝進出で、次戦はやはり2度優勝経験のある全北現代との対戦となりました。
神戸、2年ぶりの4強進出ならず
神戸は快勝した前節18日の横浜F・マリノス戦から中3日での全北現代との準々決勝に、先発を7人変更。韓国でプレー経験のあるFWステファン・ムゴシャ選手を前線に起用し、前節勝利に貢献したFW飯野七聖選手、FW汰木康也選手、DFマテウス・トゥーレル選手らはベンチスタートとなり、FW大迫勇也選手、MFアンドレス・イニエスタ選手はメンバー外という構成で臨みました。
夏の午後の蒸し暑さもある中、神戸は横浜FM戦に途中出場して得点を決めたMF小田裕太郎選手が前半20分に相手DFのボールをカットして持ち上がりシュートを放つなど、序盤から相手ゴールに迫る動きで攻撃をけん引。前半半ばにはMF小林祐希選手がミドルレンジから狙いますが、ゴールを割るには至らず、前半は0-0で折り返します。
神戸は後半開始から飯野選手、62分に汰木選手を投入すると、その2分後に試合が動きます。
汰木選手が左サイドで仕掛けてCKを獲得。そのセットプレーの流れで、小林選手の左サイドからのパスを受けたDF尾崎優成選手がペナルティエリア左からシュート。相手GKが弾いたところをゴール前に詰めた汰木選手が右足で捉えて押し込み、神戸が先制しました。
しかし全北はその直後の66分に反撃。後半投入のFWグスタボ選手のインターセプトから左サイドのMFマドウ・バロウ選手へ。バロウ選手がドリブルで持ちこんで左足で決めて同点にしました。
同点にした全北は流れを掴み、その後もバロウ選手の左サイドの突破から再三ゴールに迫る場面を作り、神戸が押し込まれるようになります。
神戸は74分にFW武藤嘉紀選手、トゥーレル選手、MF大崎玲央選手を投入しますが、再び決定機を作ったのは全北でした。後半終了直前にDFキム・ジンス選手の左クロスに途中出場のFWキム・ジンギュ選手が合わせて神戸ゴールに迫り、GK前川薫也選手が左手1本でセーブしました。
神戸は延長前半から右サイドバックの尾崎選手に変えてDF山川哲史選手を投入しますが、103分に左サイドを崩され、バロウ選手の左クロスをグスタボ選手に頭で決められて1-2とされます。
神戸は延長後半、トゥーレル選手が前線に顔を出してシュートを放ち、汰木選手が左サイドから中央に切り込んでミドルレンジから狙い、ムゴシャ選手が左クロスに頭で合わせる場面を作りましたが、得点にはなりません。
試合終了間際のCKではGK前川選手も前線に上がってパワープレーに参加します。しかしそのCKからボールを奪った全北がカウンターで攻め上がり、FWムン・ソンミン選手が追加点を決めて、全北が3-1で勝利。神戸は8強で敗退となりました。
25日(木)の準決勝は埼玉スタジアムにて19:30開始の予定です。
監督・選手コメント
リカルド・ロドリゲス 監督(浦和レッズ)
前半の2得点には時間がかかりましたが全体的にはいい試合ができたと思います。後半相手がDFのやり方を変えてきても、うまく解決策を見つけて対応することができました。チームはメンタル面でも良い準備ができていますし、途中から入った選手たちもチームに力を与えてくれて、ゲームプランを実行してくれました。とても良い流れですが、まだなにも達成していません。次もしっかり戦って決勝へ進みたいと思っています。
MF 伊藤敦樹 選手(浦和レッズ)
みんなが素晴らしいパフォーマンスをしていて、それがこの結果につながっていると思います。攻守において切り替えで相手を圧倒できているので、自分たちの攻撃の時間も長くなっています。埼玉スタジアムでは一緒に戦ってくれる素晴らしいファンやサポーターもいて、チームの後押しになっています。ですが、次に勝たないと意味がありません。しっかり勝って決勝へ進みたいです。
MF 関根貴大 選手(浦和レッズ)
立ち上がりの2得点がノーゴールでしたが、気持ちを切らさずにやれたことが良かったと思います。スタジアムも含めてすべてが僕たちにアドバンテージがあるので、勢いを持ってやれました。僕にはチャンスの試合だったので、最後まで走れるだけ走ろうと思っていました。勝てたことが良かったと思います。
手倉森誠 監督(BGパトゥム・ユナイテッド)
なにか起こせそうな気配を感じながら試合に入ってVARに2度助けられましたが、終わってみれば4-0の完敗でした。しかし、BGは健闘したのではないかと思います。切り替えの部分でJリーグや国際レベルでの違いを思い知らされました。選手たちにはこれをレッスンにして、浦和のようなゴールを取れるチームになって、常にインターナショナルを意識して高めていこうと話しました。クラブ史上最大のビッグマッチでしたが、そこですっきり負けたことで気持ちよく前に進んでいけると思います。
吉田孝行 監督(ヴィッセル神戸)
選手たちは最後まで諦めずに戦ってくれて、よくやってくれました。過密日程ですし夏の暑さのある16時のキックオフで、3試合すべて勝つことを前提に考えた時に、今日のスタメンを入れ替えた方がいいというのが自分の判断でした。1点獲った後、気を緩めるつもりがなくてもどこかに甘さがあったのかもしれないですし、あの失点シーンもカバーリングで防ぐことができたのではないかと感じています。結果は残念ですし、神戸から駆け付けてくれたサポーターには申し訳なく思います。この結果を受けとめてJリーグに進まなければなりません。選手にはしっかりレストを与えて切り替えていきたいと思っています。
DF 尾崎優成 選手(ヴィッセル神戸)
対人プレーでは自信を持ってやれるところもあったので、そこは自分の成長につなげられると思っていますが、プレーの予測をすべきところや、センターバックとのコミュニケーションなどもっとやれることがあったと感じています。1年目からいい経験をしているので、もっとチームに貢献できるように努力していかなければならないと感じています。
FW 武藤嘉紀 選手(ヴィッセル神戸)
次に勝ち進めず、責任を感じます。相手がいい時間で点を取り返して勢いに乗ってしまったことは反省しなくてはなりません。それで受け身にならずに、僕を含めて後から入った選手が、もう一度流れをこちらに引き戻す作業が必要でしたが、踏ん張るところや走るところが足りず、自分も途中から入ったにもかかわらず、ギアを上げてチームを活性化することができなかった。こういうミスは絶対に繰り返さないようにして、切り換えて天皇杯、リーグ戦に全集中力をかけて挑んでいきたいと思います。
キム・サンシク 監督(全北現代モータース)
選手全員のハードワークに感謝したい。チーム一丸となって同じ気持ちで勝利に向かって戦うことができました。前半はすこしナーバスなところがあって先に失点してしまいましたが、全てにチャレンジするようにして、それを延長でも続けることができました。2試合連続での延長戦は経験がないのですが、リカバリ―に集中して次の試合に備えたい。勝利へのメンタルはとても良いので、そこは次も期待できると思います。
DF キム・ジンス 選手(全北現代モータース)
2試合続けて120分の試合で、本当に勝ってよかったです。神戸の選手については全員を分析していました。相手の攻撃に対して、守備陣でセカンドボールをしっかり取れたのが良かったと思います。去年は8強だったので残念でしたが、今回は4強進出できました。あと1試合あるので、最後まで頑張りたいです。
YouTube(The AFC Hub):#ACL2022 - QF1(EAST) | Vissel Kobe (JPN) 1 - 3 Jeonbuk Hyundai Motors FC (KOR)
YouTube(The AFC Hub):#ACL2022 - QF2(EAST) | Urawa Red Diamonds (JPN) 4 - 0 BG Pathum United (THA)
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