ピックアップマッチ

名古屋グランパスU18　2-1（前半1-0、後半1-1）　東福岡高校

首位・名古屋グランパスU18（愛知）と4位・東福岡高校（福岡）の一戦は、共に3連勝中と好調のチーム同士の対決とあって、手に汗握る拮抗した展開となりました。ピッチコンディションはキックオフ直前に雨が降り、スリッピーな状態。湿度も上がり蒸し暑くなったトヨタスポーツセンターには、およそ400人の観客が集まり、試合の行方を見守りました。

前半の立ち上がりにチャンスをつくったのは東福岡。俊足の増山朝陽選手を軸に攻め込み、ゴールを脅かします。対する名古屋もこれをしのぐと徐々に流れを取り戻し、反撃に出ました。31分にはキャプテン桜井昴選手のクロスが相手のハンドを誘い、FKを獲得。今シーズン、ここまで3得点を記録している青山景昌選手が直接狙ったシュートは相手に当たってコースが変わりそのままネットへ。名古屋が先制します。

晴れてさらに蒸し暑くなった後半、両チームの選手たちに疲労の色が見え始めた時間に名古屋が再びスコアを動かしました。75分、川崎健太郎選手のパスを受けた青山選手が落ち着いて決め、リードを2-0に広げます。対する東福岡は、「追加点を決められて精神的ダメージを受け、運動量も少し落ちた」（森重潤也監督）ため、フレッシュな選手を投入して反撃を狙います。後半42分、藤井慶樹選手のクロスに中島賢星選手がゴール前で反応すると、最後は中村健人選手が決めて1点差に。このゴールで盛り返す東福岡は、残り時間で同点ゴールを狙いますが、名古屋の守備陣も最後まで集中を切らさず体を張って奮闘。試合は2-1のままタイムアップ、名古屋が勝利し、勝点を伸ばしました。

監督・選手コメント

高田哲也 監督（名古屋グランパスU18）
「自分たちが今までやってきたことをしっかり出そう」と言って、試合に入りました。湿度が高く選手たちの体も重たそうでしたが、その中で先制することができたことは大きかったです。最後の失点は余計でしたが、昨年ならば、そのまま逆転されていたところが、今年は選手間で話し合い、劣勢でも持ちこたえられるようになってきたところを評価したい。一人一人が自分の役割を理解してプレーできるようになってきていると思います。

青山景昌 選手（名古屋グランパスU18）
東福岡の選手たちの調子が良かったこともあって、難しい試合になりました。後半に運動量が落ちてしまったところは改善するべき。運動量が落ちたときにどう守るかを全体で声をかけて修正しないと、今日のように終盤に失点してしまいます。良い時間帯に得点することができていたので、最後に3点目を奪えたら、もっと良かったと思います。みんなでチャンピオンシップに行きたいと言っているので、このまま無敗をキープしたい。このチームだったら行けると思います。

森重潤也 監督（東福岡高校）
相手は首位チームですし、われわれが後半戦で首位に立つためにも、「この試合で勝点を奪おう」と選手たちに話してゲームに臨みました。ですが、名古屋に自分たちのサッカーをさせてもらえませんでした。相手の選手たちには集中力がある上、球際での寄せも厳しかった。1点ビハインドで折り返しただけに、われわれは後半の1点目を大事にしなければいけなかったと思います。

増山朝陽 選手（東福岡高校）
首位の名古屋が相手だったので、「しっかり勝とう」と声を掛け合って試合に入りましたが、正直、相手の前線の選手がうまかったです。僕たちが攻撃に転じたときも、なかなか機能しなかった。マークが厳しかったとはいえ、もう少し周りの選手をうまく使うことができたら、自分のところにボールが入ったときに数的優位をつくれたのではないかと思います。今日の反省を生かし、残りの試合でしっかり結果を出していきたいです。

その他の試合結果

京都橘高校　1-6（前半1-4、後半0-2）　ガンバ大阪ユース
セレッソ大阪U-18　2-0（前半2-0、後半0-0）　富山第一高校
東山高校　1-4（前半0-2、後半1-2）　サンフレッチェ広島F.Cユース
ヴィッセル神戸U-18　3-4（前半1-1、後半2-3）　京都サンガF.C.U-18

今シーズン未勝利の京都橘高校（京都）は、ガンバ大阪ユース（大阪）と対戦。G大阪が髙木彰人選手のハットトリックなどで6点を挙げて大勝しています。ホームに富山第一高校（富山）を迎えたセレッソ大阪U-18（大阪）は、無失点で連勝を飾っています。連敗脱出を狙う東山高校（京都）は、連勝中のサンフレッチェ広島ユース（広島）の勢いを止めることができず4失点。勝点を奪うことはできませんでした。共に勝利が欲しいヴィッセル神戸U-18（兵庫）と京都サンガF.C.U-18（京都）の一戦は、壮絶な打ち合いに。後半、京都は一時、2-3とリードを奪われたものの、奥川雅也選手と大西勇輝選手のゴールで逆転勝利を収めています。

チーム紹介

高円宮杯U-18プレミアリーグに参加する全チームの普段の練習模様を取材。

東京ヴェルディユース 『 ヴェルディをヴェルディたらしめる成長サイクル 』
京都橘高校 『 京都橘を“大人”に変える大事な日常 』
セレッソ大阪U-18 『 “走るセレッソ”が見据える、世界基準という未来 』
市立船橋高校 『 グラスポの日常に、強さの真髄を見る 』
JFAアカデミー福島 『 環境に感謝しながら、サッカーに打ち込む日々 』
ヴィッセル神戸U-18 『悩み、戦い、そして帰る憩の我が家へ』