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なでしこジャパン 8得点でウクライナ女子代表に快勝
2021年06月11日
なでしこジャパンは6月10日(木)、エディオンスタジアム広島で国際親善試合・ウクライナ女子代表戦に臨み、8-0の快勝を収めました。
日本は北村菜々美選手が左サイドバックに入り、宝田沙織選手がセンターバックで出場。代表デビューとなった塩越柚歩選手は右サイドハーフで先発しました。33℃の暑さの中、初対戦となった一戦は山下良美主審の笛で開始されました。
日本は立ち上がりにポジショニングミスからピンチを招きますが、熊谷紗希選手のカバーでこれを切り抜けると、5分に先制点を決めます。岩渕真奈選手が相手陣内深いところで奪ったボールをゴール前に送ると、菅澤優衣香選手がスルー。逆サイドから詰めた塩越選手が鮮やかにゴールネットを揺らし、3人の息の合ったプレーから塩越選手の代表初ゴールが生まれました。
11分には、ウクライナのコーナーキックをキャッチしたGK山下杏也加選手が、即座に正確なキックで長谷川唯選手につなぎ、素早い攻守の切り替えでペースを作っていきます。すると30分には、右サイドから上げた中島依美選手のクロスボールに岩渕選手がダイレクトボレーで追加点。38分には右コーナーキックに宝田選手がピンポイントで合わせ、宝田選手も代表初得点をマークしました。前半終了前にも塩越選手がこの日2点目となるゴールを決め、4-0で前半を終えました。
後半も日本は攻勢を強め、長谷川選手がトリックプレーで左サイドを抜けると、クロスボールを塩越選手が中央に折り返し、58分に岩渕選手が再びゴールを決めました。
5-0とした日本は次々と選手を交代し、途中出場選手も躍動します。80分、中島選手の左コーナーキックを相手選手がクリアしきれずにいると、杉田妃和選手がゴールネットを勢いよく揺らすシュートを決めて6-0とします。試合終了間際には、相手選手のハンドで得たPKを田中美南選手がゴール。そして後半アディショナルタイムには、遠藤純選手のクロスから籾木結花選手が3試合連続となる得点で8-0とし、ゴールラッシュを締めくくりました。
試合後には、この日の主審の山下審判員、副審の坊薗真琴審判員、手代木直美審判員が、東京オリンピックにアポイントされていることがアナウンスされると、会場からは温かい拍手が起こりました。
なでしこジャパンはオリンピックメンバー発表前のラストマッチとなる、13日(日)14:00にキックオフ予定のMS&ADカップ2021・メキシコ女子代表戦(栃木/カンセキスタジアムとちぎ)に向け、調整を続けます。
監督・選手コメント
高倉麻子 監督
コロナ禍の状況の中、試合に関わってくださった皆さまに感謝したいです。ウクライナ代表は遠くから来てくださり、しっかりファイトしてくれたのでいいゲームができました。序盤は欧州選手との間合いの違いがあって、自分たちのエンジンのかかり具合が遅く、何回かピンチを招いてしまいましたが、選手が修正して徐々に自分たちのペースになる中で点を決めてくれました。いろんな選手が点に絡み、攻守にわたってゲームコントロールできたことは収穫だったかなと思います。
DF #22 宝田沙織 選手(ワシントン・スピリット/アメリカ)
ゲームの入りがよくなくて、前半は相手のスピードや特長を潰せず起点を作ってしまいました。まず背後を取られないことや(ボールが相手の)足元に入ったところで、私たちセンターバックが強くいこうと、熊谷選手と話していました。試合前にもセットプレーで点を取ろうと話していたので、得点を決めることができてよかったです。でもフィードは相手にカットされたりスピードがなかったりしたので、そこは修正していきたいです。
MF #6 杉田妃和 選手(INAC神戸レオネッサ)
途中出場した時間は、真ん中で縦パスが入らずサイドチェンジをしても攻撃のスイッチ入りにくかったので、まずはいいポジショニングを心がけました。相手が引いていたので、自分たち2列目の選手が駆け引きし、足元で受ける動きやDFライン裏のスペースも考えてプレーしました。ゴールも狙っていたので、結果が出せてよかったです。出場選手がそれぞれの特長を思い切り発揮できるよう、次の試合に向け準備をしていきたいです。
MF #19 塩越柚歩 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
左サイドでうまく相手を崩してくれるシーンが多く、先制点も岩渕選手がいいクロスを上げてくれて、優衣香さんもきれいにスルーしてくれたので決めるだけのシュートでした。2ゴールですが周りの選手とのコンビネーション、1対1の球際など足りない部分も多いです。初出場していろんなことを感じ取れたので、明日からの練習でも周りの選手のいいところを盗んで成長していけたらと思います。
FW #8 岩渕真奈 選手(アーセナル/イギリス)
8点取れたのはよかったですが、人数がいるのにボールを取り切れないシーンがあり、攻撃面でも満足していないので、もう1つ2つレベルを上げないといけないと改めて気付かされた試合でした。ただ、FWの抜け方などを修正して、後半はサイドからも点が取れたので、試合中の修正はできたと思います。チームコンセプトとして切り替えの早さは全員が意識していて、そこからの得点もありましたが連動できないところもあったので、そこは課題として次の試合に臨みたいと思います。
国際親善試合
なでしこジャパン(日本女子代表)対 ウクライナ女子代表
開催日時:2021年6月10日(木) 15:15 キックオフ(予定)
会場:広島/エディオンスタジアム広島