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なでしこジャパン 国際親善試合に向け北九州で始動
2023年09月19日
なでしこジャパン(日本女子代表)は9月18日、アルゼンチン女子代表との国際親善試合に向け、北九州で始動しました。
活動初日となったこの日は、国内でプレーする多くの選手が東京から空路で福岡へと入りました。夕方に行われたトレーニングでは、海外クラブ所属選手からは唯一、長谷川唯選手が先んじてチームに合流し、12名でリカバリーを中心としたメニューで軽く汗を流します。週末にWEリーグカップを戦ったメンバーも多くいる中、ジョギングやボールワークでリラックスする選手やウォーキングやストレッチで調整する選手など、個々のコンディションに合わせて約40分にわたり身体を動かしました。
FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023を戦い終えてから初めてとなる今回の活動は、来月に迫った女子オリンピック サッカートーナメント パリ 2024 アジア2次予選へ向けた重要な準備の機会です。最終予選を経てわずか2枠を争うアジア予選に向けて「一回り成長するトライをしていきたい」と池田太監督は語り、また猶本光選手は「パリオリンピックに向けて再出発、(ワールドカップを経て)女子サッカーの注目度が上がってきた中で1つ目の試合なので、いい試合を届けたい」と地元・福岡県で開催されるアルゼンチン女子代表との試合に意気込みました。
翌19日(火)には海外でプレーする選手も日本に到着する予定となっており、チームは試合に向けて着々と準備を進めていきます。
監督・選手コメント
池田太 監督
週末に国内でWEリーグカップを戦った選手もいますし、海外でプレーする選手では長谷川唯選手が今日のトレーニングから一緒に身体を動かせましたが、まだ全員は揃っていない状況です。今日はリカバリーメニューだったので選手もリラックスしていたと思いますが、これからワールドカップとはまた違った雰囲気作りをしていこうと思っています。それぞれのコンディションがありますが、アルゼンチン戦に向けてもそうですし、次のパリオリンピック・アジア2次予選に向けて良い準備をしていきたいと思っています。チームとして、オリンピック予選に向けてワールドカップでできたことを振り返りながら、ワールドカップからまた一回り成長するためのトライをしていきたいですし、ミーティングも含めてそういった部分は共有していきたいです。ワールドカップではしっかりと守備をしてから攻撃していく形でうまくいった部分は多かったですが、自分たちでしっかりとボールを動かしていく部分でまだ成長できるところもあるのではないかと思っています。それをすぐアルゼンチン戦で出せるかどうかは別として、そういったことも頭に入れながら色々なことを伝えていければと思います。
(かつてアビスパ福岡でコーチをしていたので)空港に降りたときは懐かしい感じもしました。福岡時代も試合に観に来て、応援しくれる熱心な方がたくさんいらっしゃいましたし、そういった人たちの前でなでしこジャパンとしてプレーできることを嬉しく思います。
FP #8 猶本光 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
ワールドカップでの結果はベスト8でしたが、日本の女子サッカーに興味を持ってくれた人もいたと思いますし、応援してもらえるチームで戦えたというのは良かったことだと思います。ただここからはじまるパリオリンピックを目指す予選では、通過できる枠は2つしかなく、かなり難しい戦いになります。そこをまず突破できるかどうかが自分たちに懸かっていますし、それによって今後の女子サッカーの注目度がまた変わってくるので、そこは絶対に成し遂げないといけないことだと思います。アジアの戦いはワールドカップとはまた違いますし、相手の間合いもスペースのでき方も違います。欧州やアメリカと戦う試合とも違う色になってきますし、「ワールドカップでベスト8まで進めたから」「アジアではオーストラリアに次いで順位が高いから」簡単に突破できる、とはならないですし、全然違う試合が待っています。
アルゼンチン戦には地元の母校のサッカー部の後輩たちも来てくれると聞いています。自分もそうでしたが、福岡にいると代表戦を見に行く機会は多くはないですし、近くでやるこういう試合にぜひ見に来てもらいたいです。後輩やサッカーをしている子達、また新たにサッカーに興味を持ってもらった人たちに何かを感じてもらえるような試合ができればいいなと思っています。
FP #14 長谷川唯 選手(マンチェスター・シティ/イングランド)
(ワールドカップ後、所属クラブでは)みんなから「日本が良かった」「日本が勝つと思っていた」と言われることが多いですし、そういう意味ではグループステージの3試合とノルウェー戦でインパクトは残せたのかなと思います。ただノルウェー戦までは自分たちの想定内の試合ができて、相手に対してどう戦うかを自分たちが持っているオプションの中でうまく修正できましたが、スウェーデン戦の前半があそこまで分析された戦いになることは想定外でしたし、相手の戦い方に対してどうやっていくかまで考えられていませんでした。それを試合中にどうやって中で変えられるか、自分が感じたことをフィールド上の全員にいかに伝えるかということをやっていかなければいけません。試合前の段階から相手がやってくるであろうことに対するオプションを増やして臨むことで、試合中にどこが空いていて、どこが空いていないのか、相手がこう来るから自分たちはこうしよう、とできたりする。そういったことができないとあそこから先では勝てないのかなと思っています。
アルゼンチンは19年のワールドカップで戦ったときの印象が一番強いです。ただ今回は親善試合なので、当時のワールドカップの時のように相手が引いてくるということは無いと思います。南米の選手独特のボールの持ち方や懐の深さ、タックルの深さは印象に残っていますし、それはなかなか日本でも欧州でも経験できないことなので、そういう経験を積む良い試合にできればと思っています。
FP #19 守屋都弥 選手(INAC神戸レオネッサ)
良い経験をさせてもらったワールドカップでした。なでしこジャパンに注目してもらったあとで、ワールドカップを見てWEリーグカップも見に来ました、と言ってくれた人もいて嬉しかったです。ただ観客数が大きく変わっていない寂しさもあるので、より見に来てもらえるように頑張りたいです。
ワールドカップでは先発で試合に出られなかったことが悔しかったですし、負けたスウェーデン戦も出場機会がなかったので、そこで出られないのが今の自分のレベルなんだなと感じました。そこから自分に足りないことを頑張ろうと改めて思えた大会です。1対1の対人での攻撃面は練習でも積極的にやっています。あとは初速を上げるトレーニングにも取り組んでいきたいと思っています。オリンピック本大会の登録人数は18人ですし、厳しい予選を勝ち抜けたとしてもチームに残るメンバーはワールドカップから削られていきます。そういう中で、チームがピンチのときに点を取れる選手が生き残っていくと思っています。自分も得点に絡むプレーはこのトレーニングキャンプで増やしていきたいと思っています。残っていけるように頑張りたいですし、インパクトを残していきたいです。
FP #23 石川璃音 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
サッカーをやっている以上、ワールドカップは目標とする場所でしたし、そこで試合に出られたことは嬉しかったです。自分にもっと必要なことやここが足りないから試合に出られないという部分、もっと伸ばしたい部分が見えた大会でした。課題であるビルドアップで目立ったミスもありましたし、代表でも身近に上手な選手がいるので学んでいきたいです。センターバックは少しのミスが失点につながるポジションなので、隙なくプレーできるようにクリアの練習やヘディングに取り組んでいます。個人的に、今回の活動で何か新しいことをするというより、ワールドカップが終わってから取り組んでいたことをまず出せるようにしたいと思っています。自分の強みである守備での強さを見せることで自分が相手を止められたらすごく楽になると思うので、そういうプレーを見せていきたいです。オリンピックに向けてもメンバーには入っていきたいです。選んでもらえるかどうかは自分の取り組みやどういうプレーを見せられるか次第なので、選ばれたときにどういうプレーをするかまで見据えてやっていきたいです。
国際親善試合
2023年9月23日(土) 12:00 キックオフ vs アルゼンチン女子代表
会場:福岡/北九州スタジアム
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