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「世界一をより明確にイメージできるようになった」ビーチサッカー日本代表・山内悠誠選手 FIFAビーチサッカーワールドカップロシア2021準優勝インタビュー

2021年09月17日

「世界一をより明確にイメージできるようになった」ビーチサッカー日本代表・山内悠誠選手 FIFAビーチサッカーワールドカップロシア2021準優勝インタビュー

FIFAビーチサッカーワールドカップロシア2021(8月19日~29日)でビーチサッカー日本代表は準優勝に輝きました。ここでは自身9度目のワールドカップ出場を果たし、世界2位の原動力となった山内悠誠選手(東京ヴェルディBS)に、大会や今後の目標について聞きました。

○オンライン取材日:2021年9月3日

――準優勝で終えた今大会を総括してください。

山内 最低限の目標は達成できましたが、本当の目的である世界一になれませんでした。新たな目標設定ができたというか、これからやるべきことが見え、次につなげるための分岐点になる大会だったと思います。

――ご自身のパフォーマンスはいかがでしたか?

山内 悪くはなかったですが、決勝ラウンドに入ってから得点数が減ったところは納得していません。それでも、相手チームが対策を練り、組織的にプレーしてきた中で自分なりの役割を考えてプレーし、貢献はできたと思っています。

――初戦のパラグアイ戦ではPK失敗もありましたが、そこから盛り返してハットトリックを達成しました。

山内 どの大会でも初戦は勝たなければならない中、PKを外した後に2点を奪われて流れを悪くしてしまったんですけど、あれは逆転のためのフラグだったとポジティブに捉えています(笑)。

――準決勝でセネガル戦を下し決勝進出が決まった瞬間には涙を流されていました。

山内 よく言われるのですが、泣いていないです(笑)。僕自身この競技を14年間続けてきて、今よりも環境が整っていない中で先輩方が懸命に積み上げてくれたものを今後につないでいかなければいけないと思っていました。決勝進出が現実になったうれしさと、先輩方にいい報告ができるな、という思いが入り混じり、泣いてはいないんですけど(笑)、こみ上げました。

――初めての決勝の舞台はいかがでしたか?

山内 準決勝に勝った時点で2位以上が確定したこともあり、決勝だと意識しすぎることなく、目の前の試合に勝ちたいという気持ちで臨んだ普段どおりの一戦でした。

――山内選手は2007年のブラジル大会以降、9大会に出場してきました。印象に残っている大会や試合はありますか?

山内 2009年のUAE大会は、今大会と同じぐらい思い入れがあります。準々決勝でポルトガル代表に負けてしまったのですが、自分たちは強い、上を目指せるんだと実感できた大会でした。

――ご自身のプレースタイルやチーム内での立ち位置に変化はありますか?

山内 当初は一番年下で、わがままなプレーをしても周囲の先輩たちが「それでいいよ」と言ってくれたのですが、年が経つにつれて「それではダメなんだな」と思うようになってきました。今回、茂怜羅オズ監督から副キャプテンに任命していただき、チームを引っ張っていかなければいけないというのを明確に感じ、プレーはもちろんピッチ外でも、チームのために何ができるかを考えて過ごしました。

――今後に向けて、日本代表の課題や目指すべきところを教えてください。

山内 これまでも世界一という目標を掲げてやってきましたが、今後は世界一というワードに対してより明確な受け取り方ができるようになりました。守備力やメンタルの部分は世界レベルになったと思っていますが、勝つためには相手より多くの点を取らなければなりません。攻撃を組み立てて点を取る部分はまだまだ未熟なので、そこが世界一になるために必要な部分だと思います。

――山内選手ご自身の今後は?

山内 やっぱり点を取らない自分に対して100パーセントの満足はできないです。ワールドカップ得点王というのをもっと明確に掲げてもよかったのかな、と思ったので、今後は若い選手を引っ張りながらもしっかり点を取り、個人の目標も達成していきたいと考えています。

――10回目のワールドカップ出場にして初優勝、というストーリーもあります。

山内 2019年パラグアイ大会でベスト4、今回が準優勝でフラグが立ちましたからね(笑)。次のワールドカップで回収したいです。

FIFAビーチサッカーワールドカップロシア2021

大会期間:2021/8/19(木)~2021/8/29(日)

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