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フットサル日本女子代表 タイに敗れ準優勝で大会を終える~第5回アジアインドア・マーシャルアーツゲームズ(2017/アシガバット)
2017年09月26日
第5回アジアインドア・マーシャルアーツゲームズ
決勝 vs フットサルタイ女子代表
2017年9月25日(月) キックオフ時間19:00(現地時間) 試合時間40分(前後半各20分)
Multifunctional Sport Venue Hall-1(トルクメニスタン/アシガバット)
フットサル日本女子代表 1-3(前半0-1、後半1-2)フットサルタイ女子代表
得点
14分 失点(フットサルタイ女子代表)
35分 高尾茜利(フットサル日本女子代表)
36分 失点(フットサルタイ女子代表)
39分 失点(フットサルタイ女子代表)
スターティングメンバー
GK:山本彩加
FP:竹村純子、藤田実桜、北川夏奈、高尾茜利
サブメンバー
GK:前原りんご
FP:加藤正美、堀田えり子、江川涼、田中千尋、関灘美那子、中島詩織、坂田睦、櫻田未来
マッチレポート
イランとの厳しい試合を終えた翌日、早くも大会の決勝戦を迎えました。相手はこのところメキメキと力をつけ、今大会直前に行われたASEANの大会(SEAゲームズ)でも優勝しているタイ。2年前のAFC女子フットサル選手権では3-2と辛勝していた相手です。今大会はグループステージでイランを2-0と下し、さらに準決勝では中国に4-1と快勝してここまで進んできました。そして、事前のミーティングでも伊藤監督が「もしかしたらイランよりも難敵かもしれない」と警戒する相手です。
「今日は勝って帰ろう。この仲間でプレーできるのはあと1試合。先輩たちは優勝のプレッシャーをはねのけて歴史を作ってきた。」「昨日は素晴らしいゲームをしたが、今日はもっと良いゲームをしよう。そして、トルクメニスタンの観客にこのスポーツの素晴らしさを見せよう」と伊藤監督は試合前、選手に語りかけました。
金メダルをかけた試合とあって、会場の雰囲気もこれまでとは少し違って満員の観衆の声援も一層大きいものとなる中、タイのキックオフで試合が始まります。この日最初のシュートは日本。竹村純子選手の放ったシュートは相手GKにセーブされます。その直後のプレーでタイも日本ゴールに迫りますが、山本彩加選手がしっかりセーブ。その後、一進一退の攻防が続きますが、タイが高い技術と、ほとんどの選手が2つのチームに所属しており、そのコンビネーションの良さを全面に押し出すプレーで9分、10分、11分と立て続けに日本ゴールに迫りますが、いずれもサイドネットや山本選手の好セーブによりタイに得点を許しません。12分には日本も竹村選手が惜しいシュートを放ちますが、これも決まらず。しかし、タイが圧力をかけ続ける中迎えた14分、左CKからの鋭いグランダーのパスが繋がり、逆サイドの選手が左足で振り抜いたシュートが日本ゴールに突き刺さり、タイが先制。最も警戒していたセットプレーからの失点となり、日本は今大会初めて相手にリードを許す展開となります。このゴールで波に乗るタイはその後も再三日本ゴールに迫りますが、なんとか日本が凌ぎ、タイが優勢に進めた前半を1点のビハインドで折り返します。
ハーフタイムで気持ちを切り替えた日本が後半は開始直後からペースを掴みます。4分間で4本のシュートを放ち、タイゴールに迫りますが、なかなかシュートが枠に飛びません。
タイも25分、26分、29分と日本ゴールに迫りますが、山本選手がしっかりとゴールを守ります。
優勢に試合を進めながらなかなか得点が入らない日本は、残り時間5分となったところで相手陣内中央でボールを持った藤田実桜選手から右サイドの櫻田未来選手にスルーパスが通り、櫻田選手が中に折り返したところに走り込んだ高尾茜利選手が押し込み、日本が劇的な同点ゴールを決めます。そのまま波に乗り、逆転のチャンスも得た日本でしたが、そこから1分後、日本の右サイド深いところでファウルを取られ、タイがFKを得ます。このキックから逆サイドの相手選手が放った鋭いシュートを一度は山本選手が身体で止めたものの、こぼれたボールを再び蹴り込まれ、日本はこの試合2度目のビハインドとなります。
36分、どうしても同点ゴールがほしい日本は今大会初のパワープレーに出ます。しかし39分、タイが奪ったボールを無人のゴールに蹴り込み、3点目とします。
諦めない日本は最後まで得点を目指し、パワープレーを続けますが、2点目を取ることができず、1-3のままで試合は終了。
この結果、タイが優勝、日本が準優勝、そして3位決定戦で中国を5-1と下したイランが3位となりました。
監督・選手コメント
伊藤雅範 監督
まずは、率直に悔しいという気持ちと監督として選手に勝たせてあげられなくて申し訳ないという気持ちです。ただ、大会を通じて素晴らしい試合を展開できたと自負しています。全員でハードワークすること、技術の高さを発揮すること、規律を保ち続けること。今後も、そのことに努めたいと思いますし、日本人の良さが凝縮されたチームでなければ、日本代表は勝てないと思います。今後も日本人の良さで、どんなフットサルが出来るのか、追及していきたいと思います。
決勝戦は攻守に高い緊張感のある素晴らしい試合でした。失点は注意していまし たが防げませんでした。また前半は相手の守備に対してうまく対応が出来ませんでした。しかし、後半は相手の守備にしっかりと対応出来ていましたし、私たちの試合展開が出来たと思います。同点に追いついてから、もう少し慎重に試合を進めることが出来れば結果は変わっていたかもしれません。今大会を通じて日本女子フットサルの力を示せたと思います。アジアフットサルの中で、日本はトップレベルです。日本と同じトップレベルにあるのはイラン、タイの2ヶ国です。当然、今後もアジアのレベルは向上し続けると思いますし、本格的に強化を始める国も出てくると思います。しかし、日本女子フットサルのレベルをより向上させていくこと、アジアの中で勝ち続けること。それが今後も重要ですし、世界的な競技力を身に付けていくことにつながると思います。テクニカルレポートやリフレッシュ研修会などを通じて、今大会の詳細や課題を指導者の方々と共有して、また一緒に日本女子フットサルの強化に邁進したいと思います。最後に二つのことを。一つ目は新たな決意であり、私たちが共有すべきことだと思いますのでここに記載します。今大会、本当に悔しい思いをしました。この思いを晴らすには、2018年AFC大会で優勝するしかないと思います。大会まで残された時間は短いかもしれませんが、日本女子フットサル界全体で、この目標を達成するために目標を共有し、共に選手をサポートしていきたいと思います。
そしてもう一つの最後の言葉は感謝の言葉です。まずはトルクメニスタンに対して。私たちは素晴らしい環境でプレーし、滞在することが出来ました。トルクメニスタンの人たちの歓迎、親切は常に感じました。そして現地の邦人の方々の応援にも感謝します。トルクメニスタン在住の邦人は100人にも満たないと聞いておりますが、その中であれだけ多くの人たちが応援に来てくれたことに深く感謝です。そして日本で応援してくれた方々。SNSで応援のメッセージは選手を勇気づけてくれました。チームを代表してこの場でお礼を申し上げます。そして最後に選手とスタッフに。監督として結果が伴わなかったことに申し訳ない気持ちはあります。ただ、全力で戦い続けてくれた選手、そしてスタッフに対しても感謝です。今大会は 準優勝という結果でした。悔しさというお土産を持ってですが、胸を張って帰国したいと思います。必ず、この悔しさを日本女子フットサル界の糧にする決意です。多くの皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございました。
FP #3 堀田えり子 選手(さいたまサイコロ)
今日の試合は全員で走り、責任感を持って闘い、最後には笑顔で帰ろうと強い気持ちを持って臨みました。前半は相手の守備をなかなか打開できず、セットプレーから失点をしてしまい、追う展開になってしまいましたが、必ず逆転出来ると信じて、やるべきことを整理して後半に入りました。後半はゴールに迫れるようになり、最後まで諦めず全員でハードワークしましたが、勝利という結果で終わることが出来ませんでした。個人としては失点もそうですが、反省点の多い試合となりました。大会前の合宿から始まり、この大会での優勝、4連覇することを常に意識して約3週間トレーニングや試合をこのメンバーで共にし、積み重ねてきました。この大会を振り返って感じることは、1人1人の個性が合わさり、選手はもちろん、スタッフも含めとてもいいチームで臨めたということです。今まで歴史を築いてきて下さった先輩方や応援して下さった現地の日本人の方、日本から応援して下さった多くの方々には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。私たちはこの経験や悔しい気持ちを忘れずに次に活かしていきたいと思います。たくさんの応援、ありがとうございました。
FP #6 田中千尋 選手(バルドラール浦安ラス・ボニータス)
とにかく悔しいです。四連覇がかかった今大会。今までの先輩方が築いてきた歴史を、優勝を、また繋げていきたかったです。今はただ、結果を残せず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。タイ代表はすごく組織されていて、セットプレーからの得点が多いことを事前のスカウティングから言われていた中、セットプレーからの失点で今大会初めて追う展開となりました。ただ、上手くいかないことや、先に失点してしまうこともあるかもしれないけど、取られても必ず取り返せるから信じて戦おうと選手たちで話していたので、気持ちを切らすことなく、同点に追いつくことができました。また、高い位置でのフリーキックの失点後も、まだまだやれると自分たちを信じ最後まで戦うことができたと思います。それだけに、相手の得意なセットプレーを抑えることができなかったことが悔やまれます。
今大会、私は初めて代表選手として参加しました。香港戦では、私のミスで2失点してしまい、ゲームを難しくしてしまいましたが、チームに助けられ勝利することができました。チームが苦しい時、私もチームを助けられるプレーがしたいと思って闘ってきましたが、結果に結びつけることはできませんでした。個人の能力の部分で、自分に足りない部分がたくさんありました。もっと強い選手に、結果を運べる選手になりたい、ならなければいけないと思っています。この悔しさを晴らすために、またこういう舞台で結果を残すために、チームに帰ってトレーニングに励みます。最後になりますが、会場にはトルクメニスタンに住む日本人の方がたくさん応援に来てくださいました。遅い時間にもかかわらず、ネットで試合を観て応援してくださった日本の方々。たくさんの方の応援が力になりました。本当にありがとうございました。
FP #8 櫻田未来 選手(レオグラスタ)
何がなんでも勝利をしたかった決勝戦、昨日のイラン戦の勝利によりチームは良い雰囲気で試合を迎えることが出来ましたが、攻守ともに自分たちの強みをなかなか出せず、本当に悔しい結果となりました。これまでの先輩方や関係者の方々が築き上げてきた連覇の記録をここで止めてしまったことに重く責任を感じています。「優勝」をただひとつの目標としてこれまで取り組んで来ましたが、それを達成することは出来ませんでした。日本が再びアジアナンバーワンの座を取り戻せるように、そしてその一員としてもう一度舞台に立てるように、自分のチームに戻って頑張りたいと思います。最後に、現地や日本国内、様々な場所から私たちを応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
スケジュール
第5回アジアインドア・マーシャルアーツゲームズ | ||
---|---|---|
9月16日(土) | 5-2 | グループステージ 第1戦 vs 中国 |
9月17日(日) | 3-2 | グループステージ 第2戦 vs 香港 |
9月18日(月) | tbc | トレーニング |
9月19日(火) | tbc | トレーニング |
9月20日(水) | 8-0 | グループステージ 第3戦 vs トルクメニスタン |
9月21日(木) | 3-1 | トレーニングマッチ vs 中国 |
9月22日(金) | tbc | トレーニング |
9月23日(土) | tbc | トレーニング |
9月24日(日) | 2-0 | 準決勝 vs イラン |
9月25日(月) | 1-3 | 決勝 vs タイ |
9月26日(火) | tbc | トレーニング |
※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。
※インドネシアとベトナムが第5回アジアインドア・マーシャルアーツゲームズへの出場を取りやめたため、9月14日(木)に再抽選がおこなわれ、上記のとおりマッチスケジュールが変更になりました。
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