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アギーレ監督、「最高の大会にしたい」 ~AFCアジアカップ パレスチナ戦へ~
2015年01月12日
SAMURAI BLUE(日本代表)のハビエル・アギーレ監督は、AFCアジアカップ2015オーストラリアのグループステージ初戦となるパレスチナ戦を翌日に控えて、試合会場のニューカッスル・スタジアムで前日会見に臨み、「最高の大会にして、アジアカップのタイトルを守りたい」と抱負を語りました。
前回2011年大会を制覇して、今大会で通算5度目の優勝で大会連覇に挑む日本は、12月29日から国内合宿、1月3日からニューカッスルに近いセスノック、9日からはニューカッスルで最終調整を続けてきました。アギーレ監督は、「チームは非常に良い雰囲気をつくれている」と、これまでの準備に手応えを口にしています。
初戦の難しさについて訊かれると、「相手を見下すことなく、試合の立ち上がりから決勝戦の最後の1分のつもりで、高いインテンシティを持って戦うように選手には伝えている」と答え、さらに「パレスチナは大きな大会へは初出場で、大きな野望とハングリー精神があるカウンターのスピードには気をつけないとならない」と指摘しました。
パレスチナ代表は2014 AFCチャレンジカップに優勝して今大会初出場を果たしています。最新のFIFAランクでは日本の54位に対して115位。日本とは初顔合わせになります。
パレスチナ代表を率いるアハマド・アルハサン監督は、国内情勢などで選手を招集して代表活動をすることもままならないと語り、メンバーに選出していたDFヘイザン・ティーブ選手を勤務先からの許可が下りずに帯同できなかったことを明らかにしました。
アルハサン監督は、「日本はアジアカップに4回も優勝しているチーム。とても難しい試合になる」と警戒を見せましたが、一方で「日本はわれわれの情報はほとんど手にしていないはず」と情報戦での優位性を強調。「良い精神で戦って、グループステージ突破を目指したい」と話しています。
代表歴15年で107試合出場というラムジ・サレー選手は、「この大会に出場するのが自分の夢だった。日本はアジアのトップチームだが、われわれも良いサッカーが出来ることを示したい」と語りました。
それまでの暑さから一変して涼しい雨模様になったこの日、SAMURAI BLUEは23人が揃って試合会場で約1時間の練習を行い、報道陣に公開された冒頭部分では、狭いエリアでパス回しやドリブルを行った後、広いエリアでパス交換をするなどして体を動かし、ピッチの状態を確かめました。
MF長谷部誠選手は大会連覇への挑戦について訊かれると、「この大会はこの大会。今までの経験がここにつながるものがあると思う。この大会を勝つために自分たちがすべきことに集中したい」と話しました。
日本はDグループで戦い、第一戦のパレスチナ戦は12日18時(日本時間16時)キックオフ予定。その後は16日にイラク、20日にヨルダンと対戦します。
監督・選手コメント
ハビエル・アギーレ SAMURAI BLUE(日本代表)監督
4年前の大会を経験した選手たちから、初戦が難しかったと聞いています。明日は立ち上がりから決勝戦の最後の1分のつもりで戦うように言っています。高いインテンシティが大切ですし、1戦ずつに向き合って、相手を見下すことなく対戦したいと思います。就任当初から、日本選手の規律を守り努力する、プロとしても人間としても素晴らしい姿勢を目の当たりにしてきています。練習でなんら変わったことをしてきたわけではありませんが、チームは非常に良い雰囲気がつくれています。大会出場の15か国に対して敬意を払っていますが、われわれは自分たちのプレーをして、現アジアチャンピオンとしてタイトルを守り、最高の大会にしたいと期待しています。
MF 長谷部誠 選手(アイントラハト・フランクフルト)
初戦は前回のアジアカップでもワールドカップでも経験して、大切さは誰もが分かっています。最高の準備をして、まずはパレスチナとの一戦に集中して臨んで、しっかりと結果を出して勢いに乗りたいです。個人的にパレスチナの試合を2戦ほど見ましたが、全員でコンパクトに守備をして速く攻めてくる、非常に良いチームだと思います。でも大事なのは良い状態で自分たちのゲームをすることです。連覇は遠藤(保仁)選手が一度挑んでいますが、ほぼすべての選手が初めてという状況です。でもこれまでの経験がここにつながっていると思います。この大会はこの大会として勝つために、自分たちがすべきことに集中したいです。(監督の八百長疑惑について)影響は全くないと断言できます。このチームの良さはお互いを信頼し合うことです。今、同じ目標に向かって全ての者がまとまっているので、全く問題ありません。
DF 森重真人 選手(FC東京)
初戦なので、アクシデントもあり得るという心づもりで入って、試合中に何があっても慌てない心の準備が大事だと思います。相手のカウンターに対してもボールを奪われたあとにどれだけ素早く切り替えられるか、リスクマネージメントが大事になります。試合の中で全員が意思統一して、簡単なミスをなくすようにプレーしたいです。目標は大会優勝ですが、まず一試合一試合を全員で闘っていくことが大事だと思います。
DF 吉田麻也 選手(サウサンプトン)
相手に関する情報は少ないですが、これまで中東のチームとやっていますし、ミスを減らして、より多くのチャンスをものにしたいと思っています。前回大会以後、この4年間の間にいろいろな国際大会を経験してきています。どの大会も初戦は難しいので、いつもの試合以上に神経をとがらせがちですが、落ち着いて対応して、試合中の状況を自分たちで一つひとつ解決するようにしていきたいと思います。
DF 長友佑都 選手(インテル・ミラノ)
僕の意気込みは言葉にしなくてもみんな分かっていると思います。ワールドカップでは理想を求め過ぎて、そのエゴがチームのためにという犠牲を上回るとだめになります。どれだけチームのためになれるか。そこが出来れば、今の日本の力を持ってすれば頂点行けると思います。
FW 岡崎慎司 選手(1.FSVマインツ)
合宿は長かったのでようやく始まるなという感じです。試合をやりながら、もっと状態は上がっていくと思います。サイドに流れたり、チームの連動を活かしていろいろなところに顔を出すようにして、相手にとって危険な場所にいて、積極的にボールに絡んで最後に決めることを意識したいと考えています。
MF 香川真司 選手(ボルシア・ドルトムント)
大会は短期決戦なので初戦が大事です。チームでミーティングをして、いろいろな意見がありましたが、勝利のためにチームひとつになって、日本のために闘うことはみんな一緒でした。連覇を変に意識しないで、まずは1試合と考えて臨みたいです。プレッシャーはつきものなのでそれに打ち勝ちたいです。個人的にも、このチームを勝たせるという気持ちをピッチで出すことで成長に繋がると考えていますし、それが上に行くためには必要なことだと思います。
アハマド・アルハサン パレスチナ代表監督
日本はAFCアジアカップに4回優勝しているアジアだけでなく世界的にも優秀なチームです。そのチームを相手で明日はとても難しい試合になると思いますが、日本はわれわれのチームのことは、AFCチャレンジカップの試合は見たかもしれませんが、ほとんど知らないのではないでしょうか。ここにいる選手全員で、良い精神でベストを尽くして戦いたいと思います。現在は選手を招集するのも大変苦労しているのですが、チームとして代表活動が一緒にできることを求めて戦って、パレスチナサッカーの向上とグループステージ突破を目指したいと思います。
JFA-TV
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