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なでしこジャパン、最後まで耐えてスイスに1-0で勝利~グループステージ第1戦
2015年06月09日
なでしこジャパンは6月8日(月)、FIFA女子ワールドカップ カナダ2015・グループステージ第1戦を迎え、バンクーバーのBC Place Stadiumでスイス女子代表と対戦しました。
試合は19:00(現地時間)にキックオフし、25,942人の観衆がピッチ上の選手たちを大歓声と拍手で迎えました。
前半、日本はやや慎重な立ち上がりを見せます。相手の攻撃を警戒しながらもはっきりとしたプレーで対応し、徐々に自分たちのペースに持ち込みます。8分、左CKのチャンスを得た日本は宮間あや選手のボールにファーサイドの岩清水梓選手が頭で合わせますがゴールを捉えることはできません。12分には相手に決定的な場面をつくられ、Ramona BACHMANN(#10)選手にシュートを許しますが、GK山根恵里奈選手がファインセーブで死守します。18分、有吉佐織選手の右クロスに大儀見優季選手、安藤梢選手が飛び込みますが、タイミングが合わず。得点チャンスをつくる日本は27分、大儀見選手がゴール前に送った浮き球に安藤選手が走り込むと相手GKと接触。これが相手のファウルとなりPKを獲得しますが、安藤選手は負傷により交代を余儀なくされました。
PKのキッカーは宮間選手、冷静にゴール左隅に決めて先制します。パスを回してチャンスを見いだす日本ですが、追加点を奪えないまま後半を迎えます。すると後半、日本は1点を追うスイスの猛攻に苦しめられます。55分にはRamona BACHMANN選手にドリブルで突破を許す場面も。耐えながら相手の隙を狙う日本は78分、安藤選手に代わって入った菅澤優衣香選手がシュートを放つも惜しくも右ポストに弾かれました。その後もスイスに攻め込まれ、苦戦を強いられた日本でしたが最後まで全員でゴールを守り切り、勝点3を獲得しました。PLAYER OF THE MATCHには宮間選手が選ばれました。
また、この試合で澤穂希選手は国際Aマッチ出場数200試合、宮間選手は150試合を達成しました。澤選手は「PKでしっかりと得点を決めたあやはさすがだと思います。自分自身200試合目であやも150試合目。一緒に出場できたことは個人的にも、そしてサッカー人生においてもすごくうれしいことです」と話していました。
なお、日本が属するグループCのもう一試合、カメルーン対エクアドルは同日16:00(現地時間)に行われ、初出場チーム同士の対決はカメルーンが6-0で勝利しています。
監督・選手コメント
佐々木則夫 なでしこジャパン(日本女子代表) 監督
勝点3を取れたことは良かったです。スイスのプレッシングがあまりない中、開幕戦という緊張がありつつも前半はボールを動かしていたと思います。後半も含め、もう少し冷静な試合運びができればもっと楽にできたと思いますが、1-0という状況もあって少し急ぎすぎて、ボールを動かして試合を組み立てることができませんでした。1点を失点しているスイスのゴールへの意識が高まり、我々が押される流れになったと思います。もっと落ち着いてボールを動かせる力は持っているのですが、心理的な要素からボールを失っているところがあります。その点は、時間をかけずに修正することが可能だと思います。
MF #8 宮間あや 選手(岡山湯郷Belle)
初戦の難しさと、特に後半はリズムがつかめない中で、勝点3を取れたことはチームにとってプラスに働くと思います。良い守備から良い攻撃ができるのが私たちだと思うので、押し込まれた状態であっても相手の特徴を見て、良い守備をして良い攻撃につなげていけるようにしたいです。
PKはみんなでボールを運んで最後に安藤選手が体を張って得たPKだったので、何が何でも決めなければいけないという思いでした。GKが動かなかったので自分が思ったコースに蹴れば決める自信があり、落ち着いて蹴れました。
ワールドカップの初戦で、澤選手の200試合をチームとして勝利で飾れることができ、うれしく思っています。
MF #10 澤穂希 選手(INAC神戸レオネッサ)
チームの勢いにもなりますし、勝てたことは本当に良かったです。相手はスピードもありますし、個人個人の能力が高いので失点は絶対に避けたいと考えていました。みんなで体を張ってできたと思います。
この雰囲気の中でサッカーができることは光栄ですし、たくさんの日本人の方が応援に来てくれたことも嬉しかったです。まずは個人というよりもチームが勝つことが最優先なので、その中で自分自身が得点に絡めることができれば良いですし、とにかく攻撃の面でも守備の面でもチームのために自分ができることを一生懸命やりたいと思います。
DF #19 有吉佐織 選手(日テレ・ベレーザ)
前半は相手があまり前からプレスを掛けてこなかったので、特に右サイドにスペースがあり上がりやすかったです。後半は少し攻め込まれるシーンもあったので、1-0で勝っていることも踏まえ、上がるのか、上がらずに後ろでリスク管理をするのかを判断するのが難しかったです。またチームとしてもうまくパスをつなげられず、我慢の時間が多くなりました。今日はピッチに出られたら自分らしくプレーしようと思っていました。攻守にわたって持ち味を出そうという意識で臨み、思い切ってプレーできたと思います。
Martina VOSS-TECKLENBURG スイス女子代表監督
できることは全てやりました。選手たちは試合に入るまで少し時間がかかりましたが、時間の経過とともにパフォーマンスを上げていきました。ただ、結果として運に恵まれませんでした。PKによる失点で敗れ、とても残念です。チームのパフォーマンスを誇りに思うと同時に、最低勝点1を獲得するべき試合だったと思います。
私たちも日本と同じくらいの数のチャンスをつくりました。素晴らしいプレーをしましたが、最終的にそれを結果につなげることができませんでした。ただ、今日の試合は第2戦以降に生きると思いますし、今後が楽しみです。
FIFA女子ワールドカップ カナダ2015
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