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SAMURAI BLUE 西野新監督、選手の本領発揮で「結果を求めたい」
2018年04月13日
2018FIFAワールドカップロシア開幕を約2ヶ月後に控えて、SAMURAI BLUE(日本代表)の西野朗新監督が4月12日(木)、東京のJFAハウスで就任会見に臨み、「選手のパフォーマンスが素直に出ればプラスアルファの力が出る。結果を求めたい」と抱負を述べました。
契約解除になったヴァイッド・ハリルホジッチ前監督に代わって、SAMURAI BLUEの指揮官となった西野監督は、1996年のアトランタオリンピックでU-23日本代表を率いて、ブラジル戦の勝利を含めて2勝を挙げながらノックアウトステージに進出できない初のケースとなりました。柏レイソル、ガンバ大阪などJクラブでも監督を歴任し、2016年3月からJFA技術委員長を務めてきました。
西野監督は、「ロシア大会の直前でこのような状況になり、代表監督を引き受けて、非常に責任を感じている。精一杯、ロシア大会へ向けてチーム作りをしていく覚悟でいる」と話しました。
チームの現状について新指揮官は、「崩壊しているとは全く思わない。まだ個々のパフォーマンスが最大源に発揮できていない」と分析。その上で次のように語りました。
「選手が自クラブで出している以上のパフォーマンスが出る、それが代表チーム。選手のパフォーマンスが素直に出れば、良い形で日本は融合結束して、プラスアルファの力が出ていくと思う。まずは選手たちが今持っているプレーを確実に表現させたい。そういうスピリットのある選手たちを招集してチームを編成したい」と熱く語りました。
6大会連続6度目の出場となる日本は、6月14日に開幕するロシア大会で19日にコロンビア、24日にセネガル、28日にポーランドと対戦することが決まっています。
「グループステージは突破したい」という日本代表新指揮官は、「そういう力を信じてチームを作って行くのが、この2ヶ月になる」としています。
西野監督の初采配は、5月30日に行われるキリンチャレンジカップ2018のガーナ代表戦(神奈川・日産スタジアム)です。
本大会のメンバー選考について、西野監督は、ハリルホジッチ監督の下で技術委員長として自身も作成に関わった候補者リストを基にすることを明らかにし、これまでの経験や実績のある選手についても、「ここ1ヵ月のコンディションを正確に見極めた上で、最高の化学反応が出るチームを、スタッフの総力を結集して選考したい」としています。
日本代表の指揮官に日本人が就くのは1998年、2010年大会でチームを率いた、岡田武史JFAシニア・アドバイザー以来2人目です。
コーチ陣には2020年東京オリンピックに臨むU-21日本代表の森保一監督と下田崇GKコーチ、U-19/U-16日本代表の小粥智浩コンディショニングコーチが新たに加わり、前体制から留任の手倉森誠コーチ、早川直樹コンディショニングコーチ、浜野征哉GKコーチと共に西野監督を支えていきます。なお、ジャッキー・ボヌベーコーチ、シリル・モワンヌフィジカルコーチ、エンヴェル・ルグシッチGKコーチとの契約は解除になりました。
また、2012年ロンドンオリンピックで指揮を執った関塚隆元監督が新たに技術委員長に就任しました。
西野新監督と共に会見に出席した田嶋幸三会長は、「日本サッカー界が蓄積してきた全ての英知を結集して、オールジャパンの体制でワールドカップに臨む日本代表チームをサポートしていきたい」と語りました。
コメント
西野朗 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
このたび、ハリルホジッチ監督の後任として日本代表監督を受けることにしました。本来であれば技術委員長として代表チームとその監督を支え、サポートしていくポジションであり、2年前に技術委員長に就任して以降、代表チームと代表監督へのサポートを考えて参りました。最終的にロシア大会の直前でこのような状況になり、代表監督を引き受けて、非常に責任を感じておりますが、ロシア大会へ向けて精一杯のチーム作りをしていく覚悟です。2年間現場を離れて技術委員長という立場で仕事をして参りましたので、まずは指導者としての心身を整えて、選手を見て、日本サッカー界を見て、チーム作りをしていきたいと考えています。
コーチ陣は全て日本人で代表チームに関係しているスタッフで、という思いがありました。森保U-21代表監督は手倉森コーチとともに、これからの世代を引っ張って行ってもらわなくてはいけない指導者です。GKコーチやメディカルを含めて、できるだけ経験を持ってもらいたいと考えて入っていただきました。いろいろなアイデアを持った有能なスタッフがたくさんいるので、大きな変化が起こる。それがサッカーだと思います。偏った理想や志向でなく、たくさんの選択肢があると思う。そういう感覚で選手とチームを見ていきたいです。
ハリルホジッチ前監督はご自身の経験から、ワールドカップで戦うにはこういうプレーや戦い方をしなくてはいけないという、非常に高い基準を選手に強く要求していました。今まで日本サッカーに足りなかった部分でもありますが、選手たちがその要求に応えようとしても応えられないというのは感じました。私も必要なことに関しては継続して考えたいと思います。日本には、日本のフットボールとして構築してきたものがあります。技術力を最大限に活かし、規律や組織力で結束して戦う強さ、化学反応を起こした上で戦える強さです。日本人選手たちのDNAの中でやれる部分はもっとあると思っています。
日本代表が大きなパフォーマンスを生むために、あまり個人のプレーには制限をかけたくないですし、自クラブでやっているプレーを私自身も評価して選びたい。そして個人の力だけでなく、日本サッカーの良さ、強さであるグループでの力や連係、連続していくプレー、そういう形を取れる選手を選考したいです。この2年間、技術委員長としてサポートする形でチームを見てきましたが、感覚的には同じ戦いをしてきたので、監督としてさらにその感覚を研ぎ澄ましていきたいと思います。
西野朗 監督 プロフィール
氏名
西野 朗(NISHINO Akira)
出身地
埼玉県さいたま市
生年月日
1955年4月7日
選手歴
1971年~1974年 埼玉県立浦和西高校
1974年~1978年 早稲田大学
1978年~1990年 日立製作所
※日本代表 国際Aマッチ12試合1得点(1974年~1979年)
指導歴
1990年~1991年 日立製作所 コーチ
1991年~1992年 U-20日本代表 監督
1994年~1996年 U-23日本代表 監督[第26回オリンピック競技大会(1996/アトランタ)出場]
1997年 柏レイソル コーチ
1998年~2001年7月 柏レイソル 監督
2002年~2011年 ガンバ大阪 監督
2012年5月~11月 ヴィッセル神戸 監督
2014年~2015年 名古屋グランパス 監督
※J1リーグ通算524試合270勝91分け163敗、リーグカップ戦通算91試合43勝20分け28敗
2018年4月~ SAMURAI BLUE(日本代表)監督
資格
1996年 JFA S級コーチライセンス
その他
2016年3月~2018年 日本サッカー協会 技術委員長
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