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なでしこジャパン 与えられた時間を最大限に活用して活動を継続
2021年06月15日
なでしこジャパンは5-1で勝利したメキシコ戦から一夜明けた14日(月)、チーム全体としてのトレーニングはオフとし、自らのコンディションを考えて希望した一部の選手のみがトレーニングに励みました。
10日(木)のウクライナ戦と13日(日)のメキシコ戦の2試合には、招集したフィールドプレーヤー20人全員が出場。選手によって出場時間の長短がある状況を夏場の東京オリンピックに当てはめて考えると、次の試合に向けた個々の回復力や調整方法は非常に重要になります。フィジカルコーチやメディカルスタッフが中心となって、チーム活動における個々の負荷を見定めて客観的に活動量を管理しながらも、選手たちがそれぞれ感じている疲労や、逆に物足りなさといった主観的な感覚に影響される声にも耳を傾けて、総合的な見地からトレーニング量をコントロールします。
この日トレーニングを希望したのはGK山下杏也加選手、平尾知佳選手、DF土光真代選手、宝田沙織選手、MF三浦成美選手、木下桃香選手の6人。さらには、外に出てリカバリーメニューに取り組みたい申し出たMF杉田妃和選手とFWの遠藤純選手も加えた8人が練習場に姿を現しました。コーチ陣に加えてメディカルや事務方のスタッフも数えると12人のスタッフがいる状況に、「選手6人のトレーニングにスタッフがこんなにいるなんて贅沢!」と冗談が飛ぶようなリラックスした雰囲気の中、3対1の球回しやゴールとGKを配置した2対2といったメニューに精力的に取り組み、約1時間しっかりと体を動かしました。杉田選手と遠藤選手もストレッチやランニングで積極的に疲労の除去と体力の回復に努め、ホテルでリカバリーメニューに取り組んだ選手たちも含めた全員が高い意識の下に自身の体に向き合う時間となりました。
なでしこジャパンは、国際サッカー連盟(FIFA)が16日まで設定している国際マッチ期間を目一杯に使ってチーム活動を続けて強化を図ります。そして、18日(金)にはいよいよ東京オリンピックの登録メンバー18名が発表されます。
選手コメント
GK 池田咲紀子 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
(メキシコ戦は)10日のウクライナ戦からの反省や課題、あるいは成果を試合に繋げようというチームの意識で入りました。ひとつの課題だった試合の入り方については修正できた部分もありましたし、思う通りの守備ができたり、逆にできなかったりと、多くの収穫があったのでポジティブに捉えています。1失点してしまった部分はGKとして責任を感じていますが、決して下を向かずに前向きに捉えてチームとして進みたいです。GKに求められる最大の仕事はゴールを守ることなので、(メキシコ戦の)失点シーンでもっとできることがあったように、残された時間は少ないですが、もっともっとできることを増やしていきたいですし、イメージを沢山持ってチームを救うプレーを出していきたいです。
DF 南萌華 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
ウクライナ戦の入り方は、チームとしての意識はいいものが持てたと思います。後半の入り方も、大きなクリアから得点に繋がったということもあって、個人的にも試合への入り方という部分では改善できていると思います。後半に自分のミスから失点してしまい、1点の重みを感じました。そうしたミスを減らして、チャンスメイクできるビルドアップを心がけていきたいです。いよいよオリンピックのメンバーが決まりますが、今まで積み上げてきたものは何も変わらないですし、これまでやってきたことは絶対に無駄にはならないので、それを信じて、選ばれた18人が全員で突き詰めて取り組んでいければいいと思っています。
DF 高橋はな 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
練習でもサイドバックでプレーしていたので、チャンスが巡ってくるならサイドバックでの出場かなと思っていました。高倉監督からは、前のターゲットを見ながらプレーしてほしいと言われて試合に入りました。残り10分という時間帯もありましたし、ここからもう一段階ギアを上げて攻撃にいくという点で前に起点を作りたいという意味で伝えられました。トップカテゴリーになるとチームメイトも対戦相手もレベルが上がる中で、できたこと・できなかったことが明確になります。そんな中で、メキシコ代表を相手に、ぶつかり合いのシーンで負けることはありませんでしたし、ボールを失うこともなかったので、そこはプラスに捉えながらも、更に磨きをかけないといけないと思っています。
DF 宮川麻都 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
チームとして立ち上がりがあまり良くなく、相手がパワーを持って試合に入ってきたこともあって全体的に後ろを向くプレーが多く、今年これまでに戦った3試合になかった課題が多く見られた試合になりました。個人的にも久しぶりのスタメンで、もっと思い切ってプレーできていたらと反省しています。自分は目立つプレーをするタイプではありませんが、確実なプレーや、ビルドアップでしっかり前線に繋ぐことや、味方を生かすプレーは誰にも負けない自信があります。選手選考前の2試合が終わりましたが、試合だけでなく練習も大事だと思っているので、1つ1つのプレーを無駄にしないように、自分の意見をプレーに表してやってきました。自分にできることはやってこれたと思っているので、どんな選考結果になっても悔いはありません。これまで指導してきてくださった方々には感謝の気持ちしか無いので、そうした方々にオリンピックメンバーに入って恩返しがしたいです。