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U-15日本代表候補 静岡での活動終了
2021年07月24日
U-15日本代表候補は静岡県で活動を継続しており、21日(水)にはU-16静岡県選抜と対戦し、0-3で敗戦となりました。その日の夜には東京オリンピック2020も開幕。なでしこジャパンの開幕戦を全員でテレビ観戦し、大いに刺激を受けました。翌22日(木・祝)には、リカバリートレーニングで体を休めると共に、頭を鍛え整理する上でも、初戦の課題の振り返り含め、多くのミーティングを実施しました。そして、夜にはいよいよ彼らが目標としているU-24日本代表の東京オリンピック初戦を観戦しました。このチームはパリオリンピック、ロサンゼルスオリンピックに出場できる年代であり、テレビからでも世界大会初戦独特の緊張感、世界のレベルを皆で強く感じました。特に同じU-15日本代表から世界の大会で活躍し、常に上の年代でプレーし続ける久保建英選手のプレーには感嘆の声も聞かれました。
最終日の23日(金)は、U-16山梨県選抜と35分×3本で対戦。惜しくも国体本大会の出場は逃しているものの、継続的に強化をしており、初戦で完敗している日本にとっては、非常に良い対戦相手です。気温が33℃まで上がる猛暑の中試合はスタート。暑さに負けず、両チーム積極的に攻撃に出ます。お互いゴール前に迫るも決めきれない時間が続きますが、日本は16分ゴール前から縦へテンポ良くパスが繋がり、右サイドでボールを受けたMF市村健選手がドリブルで駆け上がり、中央に切り込むとGKのタイミングを外したシュートが決まり先制点を奪います。しかし、飲水タイム直後の20分、ゴール前で不用意にパスを奪われた日本は、ペナルティーエリアで相手を引っ掛けPKを与えます。冷静に決められすぐに同点ゴールを奪われます。しかし、初戦の悔しさを晴らすべく、スイッチの入った日本は攻撃を続けます。27分、MF中山温樹選手の縦へのスルーパスを受けたFW徳田誉選手が、相手と競り合いながらも流し込み2点目を奪います。さらに33分には、市村選手のCKからのクロスをFW石山青空選手が上手くヘディングで流し込み追加点を奪います。日本は、勢いそのままに1本目を3-1で終了します。
2本目は開始から1本目の流れを継続して押し込む展開が続きます。少し疲れが見え始めた相手に対し、効果的に相手DF背後を狙うと、8分ロングパスを受けた徳田選手がワンバウンドしたボールを豪快に蹴り込み4点目を奪います。さらに10分、左サイドから崩すと、市村選手が駆け上がり、徳田選手へ繋ぐと、徳田選手のスルーパスを受けたMF瀬山航生選手が冷静に決めました。飲水タイムを経て、大幅にメンバーを変えた日本でしたが、その後はなかなかリズムが作れず、相手に押し込まれる時間も見られますが2本目はそのまま5-1で終了します。
3本目、試合はいきなり動きます。71分、左サイドでボールを受けたMF小竹知恩選手が、ゆっくり持ち上がり、相手を1人交わすと、思いきり良く振り抜いたロングシュートがゴール右隅に決まり、追加点を奪います。その後は、一進一退の展開が長く続き、相手もサイドからスピードを活かし、何度もシュートを狙いますが、日本は必死に追加点を与えず、試合時間残り5分となった3本目の30分にはCKからのボールをDF田所莉旺選手が体で押し込み7点目を奪います。
相手の攻撃を最後まで集中して1失点で抑えた日本は、7-1で勝利を収めました。初戦の反省点を大いに活かした試合になりました。今回の2試合を通じて、個々の課題は多く、チームとしても勝利への執念が不足していた場面も見られました。ただ刺激を大きく受け、課題を明確にした選手たちは、この夏を通してさらに成長し、所属チームで大きく成長して、同年代の選手らと切磋琢磨して、次の日本代表活動に戻ってくることが期待されます。
監督・選手コメント
廣山望 監督
U-15日本代表候補として今年4度目のキャンプが静岡県で行われました。今回は、静岡FA、山梨FAのご協力もありキャンプ3日目と最終日にそれぞれU-16静岡県選抜、U-16山梨県選抜とのトレーニングマッチを組むことができました。1つ年上の年代相手となる相手に対し、初戦のU-16静岡県選抜との戦いでは、スローインから一瞬の隙を突かれて失点。その後も再度スローインから、そしてカウンター攻撃を受けての失点で0-3で悔しい敗戦となりました。守備時のコンパクトさや、攻撃時の選手間の距離感の悪さという課題に加えて、勝負どころで相手に隙を与えないことの大切さを身を持って学んだ試合となりました。
試合翌日には、映像を使っての試合の振り返りと、各スタッフによるレクチャーがありました。また、夕食後にはU-24日本代表チームがオリンピック初戦で南アフリカに勝利した試合をチーム全員で観戦した事で、選手達には大きな勇気を貰うことが出来たと思います。
最終日のU-16山梨県選抜との試合では、課題だった部分を修正し、より積極的にゴールに向かう姿勢を表現することが出来た事で、勝利することが出来ました。
今回のキャンプでは、練習場への移動がバスで30分ほど要したり、3日目の試合会場へは1時間を超える移動時間の後の試合となったりと、海外遠征が難しい状況の中で、これまでにない経験を積めた事は大きな収穫であったと思います。また夏場の暑熱対策をしっかりしながら中1日で2試合を戦えたことも、成果として挙げられます。
現在のコロナ禍において、多くの関係者のご理解とご協力のもと、今回のようなキャンプを無事に開催できた事に心より感謝申し上げます。また、選手を派遣して下さった保護者の皆様、所属チーム、学校の先生方、トレーニングマッチに快く応じていただいた静岡県選抜、山梨県選抜の選手、関係者の皆様、本当にありがとうございました。
DF 柴田翔太郎 選手(川崎フロンターレU-15)
今回3回目の招集で再び日本の代表として戦えることに嬉しい気持ちと感謝の気持ちでいっぱいです。今回のトレーニングキャンプは、初招集の選手も多くいた中でコミュニケーションを取ることの大切さを感じされられました。U-16静岡選抜戦では1つ上や2つ上の選手と対等に戦うには、フィジカル的な部分が強く劣っていることを感じました。また個人的にも防げた失点もあり、日本代表として勝てなかったことがとても悔しかったです。本日のU-16山梨県選抜戦では、このU-15日本代表チームが立ち上がって勝利がなかった中で、勝利できたことはとても大きなことだと思います。チーム全員で勝利の為に戦えたからこその結果だと思います。今回のトレーニングキャンプを通して、自分自身の武器であるハードワークの部分や、攻撃参加など通用した部分もたくさんありました。また攻守において常に予測してポジションを取り、ボールに寄せるスピードや球際の強さなど改善できたところも多くありました。しかし、今までの3試合全てに出場させてもらいましたが、アシストやゴールなど結果を残せていないことがとても悔しいです。チームが苦しい時に結果を残せる怖いサイドバックになれるように所属チームに帰ってもこの基準でトレーニングし、次回呼ばれた時には必ず結果を残します。来年のAFC U-16選手権予選や2年後のFIFA U-17ワールドカップに出場するためにチームに欠かせない選手になっていきたいです。コロナ禍の中、このトレーニングキャンプができるように動いてくださった全ての人に感謝したいです。ありがとうございました。
DF 本多康太郎 選手(湘南ベルマーレU-15)
U-15日本代表候補として活動させてもらえる機会をいただき本当にありがとうございます。コロナ禍の中、僕らが最高のプレーをできるように、多くの方が最高のサポートをしてくれていることを改めて実感いたしました。今回は、U-15日本代表で絶対に欠かせないCBになると決意して臨みました。自分の強みである1対1のデュエルはアピールできましたが、オフザボールの時にもう少し余裕を持って周りを見て、ボランチをうまく使うことができたら安定したビルドアップができたと思います。また今日の試合では、ラインコントロールを意識してプレーしましたが、暑さもあり段々とバテてしまい、集中力を欠いた場面がありました。AFC U-16選手権予選や2年後のFIFA U-17ワールドカップではこのような暑さは常にあると思うので、どんな環境でも最高のパフォーマンスを発揮できるように取り組んで行きます。明日から所属チームに戻りますが、今回の経験を共有しつつ、今まで以上にハードワークすることで更なるステップアップを目指します。
MF 新保柊祐 選手(流通経済大柏高)
今回のU-15代表活動に参加させて頂いて、大変嬉しく思います。今回初招集だったので、自分のストロングを精一杯出して、ピッチ内外でいろんなものを吸収しようと思ってこのトレーニングキャンプに参加しました。実際参加してみてピッチ内外共にたくさんの刺激を受け、とても充実した5日間でした。今回のトレーニングキャンプでは、日本を代表している選手はどのような選手であるべきなのかを、今回帯同してくれたスタッフの方々、周りの選手からたくさん学ばせてもらいました。特にコーチの鈴木さんのお話でもあった「サッカーを通じて一流の人間になれ」という言葉はとても胸に刻まれる言葉でした。
今日のU-16山梨県選抜との試合は先日のU-16静岡県選抜に負けていたのもあり、廣山監督からも「爪痕を残せ」と言われていたのでみんな気合い十分でした。試合は内容も結果もチームとしてはとても良いものでした。しかし、個人としては結果を残すことが出来なかった悔しさもあります。今回のトレーニングキャンプを通してやってきた事、感じた事を所属チームに戻った時にしっかりと還元して、今よりも一回り、二回り成長した姿を見せられるように頑張りたいと思います。そして日本代表スタッフが、また呼びたいなと思われるような選手になっていきたいと思います。
MF 石山青空 選手(アルビレックス新潟U-18)
まず、U-15日本代表候補に初めて選ばれて今まで支えてくれた多くの方々に感謝します。今回のトレーニングキャンプを振り返って、質の高いトレーニングが出来たと感じています。この遠征で自分のフィジカルを知ることの大切さと、コミュニケーションを取り自分のプレースタイルなどを知ってもらう大切さを学びました。コミュニケーションを取ったことによって自分の武器をアピール出来たと思います。本日のU-16山梨県選抜との試合を振り返って、U-16静岡県選抜との試合で0対3という悔しい結果で負けてしまい、次は日本代表として負けられないとプレッシャーと少しでも爪痕を残してやろうという強い気持ちで試合に臨みました。結果は勝てたこと、また自分もアシストと得点を取ることができ、凄く良い試合だったと思いたいです。所属チームに戻り、ここで経験したことを絶対に忘れず継続して努力してもっと成長していきたいと思います。
FW 名和田我空 選手(神村学園中等部)
この遠征を振り返り、前線のポジションながら2試合とも無得点に終わったことをすごく悔しく思います。2度目のU-15日本代表参加だったのですが1度目と同じ結果を残せなかったので少し悔いが残りました。今回プレー面はもちろんですが、プレー以外のところで学んだことが多かったです。プレー面では前回のキャンプより自分の持ち味であるシュートやドリブルの脅威さが少しは発揮できたことはすごく自信がつきました。今日の試合で、チームメイトから良いパスが多く来て、得点チャンスがたくさんありながら決めきれなかったことはこれからの改善点だと思います。ただし、アシストだったり、ボールを受ける位置などは評価できる点だったと思います。所属チームに戻り、決定力の部分をもっともっとあげて試合で結果を残し、またこのような舞台に常に選ばれるよう誰よりも頑張りたいです。