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なでしこジャパン候補キャンプ6日目、リカバリーとミーティングで心身を整える
2021年10月24日
前日にトレーニングマッチを行ったなでしこジャパン候補は10月23日(土)、午後1回のトレーニングで1時間弱のリカバリーを行いました。
大塚慶輔フィジカルコーチの先導のもとストレッチを交えながらのランニングでスタートし、その後は体幹トレーニングや軽く汗を流す程度のボールを使った基礎トレーニングを実施。途中からGKは別メニューとなり、ゴール前でのこぼれ球への対応など、負荷をコントロールしながらテーマを持ったトレーニングを行いました。トレーニング中にGK田中桃子選手が放った鋭いシュートに歓声が上がるなど、穏やかなムードでトレーニングは進みました。全体でのトレーニング終了後には、思い思いにロングキックのフィーリングを確かめる選手、長めの時間のランニングで有酸素運動を行う選手、ジムでのトレーニングに励む選手など、それぞれのコンディションに合わせた時間を過ごしました。
夕食後には前日のトレーニングマッチで取得された走行データを見ながら、目指すサッカーにおいて求められる数字と自分たちの現在地を比較。また今後、年間を通し数多くの試合を戦っていくなでしこジャパンの選手として、それぞれの所属チームに戻ってからも求められる日々のメンテナンスの重要性を改めて全体で共有し、この日の活動は終了しました。
翌10月24日(日)が最終日となる今回のトレーニングキャンプ。残り1回のトレーニングでもチームとしてより多くのことを積み上げ、実りあるトレーニングキャンプとして締めくくります。
選手コメント
GK 池田咲紀子 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
(前日の練習試合は)1本目はベンチで、相手がどういう形でサッカーをするのか、やどういう特徴があるのかを2本目のメンバーと話しながら見ていました。早いタイミングで失点してしまったところは、やはり短い時間で色々とトライしながら結果につなげたいという思いがあったので、そこで少し後手を踏んでしまったと感じました。2本目は相手のスピードを恐れずに、試合の入りは勢いを持ってみんなで前からプレスを掛けたりだとか、球際をしっかり戦おうと話し、自分たちの感覚としては良かったと思います。ただ得点がなかったり、立て続けに失点してしまったことで相手にペースを持っていかれてしまったと思います。自分たちがトライして上手くいく部分もありましたが、結果的に負けてしまったことは受け止めなければいけません。自分たちができたこと、もう少し合わせたほうが良いところを昨日も映像を見ながら話しましたし、ここからまたチーム全体で確認していければと思いました。
短い期間の中でいろいろトライしている段階ではあるので、積極的にやった部分を監督はすごく評価してくれましたが、勝負の部分、負けたという結果は全員が必ず深く受け止めなければいけないと思っています。
DF 北川ひかる 選手(アルビレックス新潟レディース)
代表に選ばれたときはすごくびっくりしました。新体制ですし新たな気持ちで代表活動に取り組んでいて、この中に残って今後の大会のメンバーとして活躍していきたいという気持ちも強いですし、この6日間でよりレベルの高い選手とプレーできて、一層自分のレベルも上げていかなければと感じました。やるべきことの多い刺激的な6日間になっています。
(練習試合は)前から奪っていくという点ではできていたシーンも多かったですし、失点は自分たちのミスからの失点だったので、そういったパスミスを減らしていくことは意識していかなければなりません。自分たちのやりたいことは明確になってきているので、自分たちの意思を持ってディフェンスはできていたと思います。個人としては自分の持ち味であるアグレッシブに前線に関わりにいくところだったり、対人で負けないという点をもっと強化しなければならないです。クロスの質が高ければ得点は入ると思うので、そこを武器にできるようにやっていきたいです。
DF 南萌華 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
(池田太監督とは)久々に監督、選手という関係でピッチに立ちましたが、FIFA U-20女子ワールドカップ2018も結構前のことなのですごく久々だなと感じました。初日から楽しくトレーニングしていましたが、日が経っていくうちに監督がなでしこで求めているサッカーに当時と共通する部分もあると感じて、昨日の試合も経てこれからだなとワクワクしています。
自分としては相手とぶつかりながらしっかりボールを奪いに行くことが得意ですし、すごく楽しいので、監督のサッカーに適応するのはそこまで時間はかからないと思っています。その分背後への対応は更に難しくなってくると思うので、強く行くところと背後の対応と、1人が2つ以上の役割をできるように、これからもっとトレーニングを積んで、周りの選手との連係も深めていきたいです。しっかりボールを奪うことをチームとしてはやっていこうとしているので、私もチームのみんなも共通理解を持ってやっていければと思います。
攻撃の部分では、ボールを奪ってから相手の守備が整う前に速攻というのをチームとして取り組んでいます。DFとしてもインターセプトしたボールをワンタッチで繋いで、それが得点に繋がるというが1番良いプレーだと思っています。自分自身ボールを持ったときは常に前を意識しながら、バックパスばかりで消極的になるのではなく、もっと前に意識が向くようになりました。積極的なミスに対しては周りも良い声を掛けてくれるのでチャレンジしやすいですし、チーム全体がたくさんチャレンジをしてたくさん失敗をして、それを積み上げながらみんなと一緒に成長していければと思います。
DF 三宅史織 選手(INAC神戸レオネッサ)
どの体制でも代表に選ばれるのは嬉しいですし、所属チームでやってきたことを見てもらえたのだなと思います。ミーティングも多くやってきた中で、チームとしてやるべきことや個人同士の会話もかなり細かくできました。その中で練習してすぐプレーに反映できるというわけではないですけれど、短い中でもやることははっきりしていましたし、これから所属チームに帰ってそのことを追求できるかが大事だと思います。今回のキャンプだと例えばGPSの数値や食事の面など、戦術面だけでなく疲労回復やフィジカルの話も多かったですし、その点の世界で戦う基準はもっと高いところにあると思っています。改めてこのチームでもう一度そういったところにも意識を持ってやるということは再確認できたのではないかと思います。
次に戦う大会までに今後また集まってトレーニングできる機会は限られていますし、一つひとつのトレーニングキャンプが大事だと思っています。それと同時にチームに戻ってからの時間の方が長く、そこも同じように大事にしていかないと一瞬で時間が過ぎてしまうので、時間を大切にしながらやっていきたいです。
FW 田中美南 選手(INAC神戸レオネッサ)
新体制になって初めてのトレーニングキャンプで、オリンピックで自分が感じた課題と今回の合宿で監督が話していることはリンクしていると感じます。その課題を解決していくために出てくるエラーを重ねながらもチームとしての完成度高くしていかなければいけないと思います。
ミーティングの中で、オリンピックでの他国のデータと照らし合わせて日本がどうだったのか、という振り返りをしましたが、ペナルティエリア内に入っていく回数だとか数値化されたゴールの可能性を見て、日本は低かったんだな、まだまだなんだなと感じました。FWとしてはシュートレンジを広げた中で正確にゴールを奪うことが必要だと思いました。各国エースとなる選手がいて、大きな大会で結果を出しているところを見ると、そこはFWとして責任を持ってそういった選手になれるようにしたいと思っています。シュートレンジを広げるところとそのクオリティ、あとはこのチームのサッカーで求められているスプリントなどを高めていきたいと思います。