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【Match Report】SAMURAI BLUE、大迫選手、伊東選手の得点で中国代表に快勝で2位キープ
2022年01月28日
SAMURAI BLUE(日本代表)は1月27日(木)、埼玉スタジアム2002で行われたFIFAワールドカップ2022カタールのアジア最終予選(Road to Qatar)グループB第7戦で中国代表と対戦し、大迫勇也選手(ヴィッセル神戸)のPKと伊東純也選手(KRCヘンク)の3戦連続ゴールで2-0と快勝。4連勝で勝点を15に伸ばして予選自動突破圏内となる2位をキープしました。日本は次戦、2月1日(火)に同じ試合会場で首位のサウジアラビア代表と対戦します。
約2カ月の中断を挟んで再開した予選で、吉田麻也選手(サンプドリア)と冨安健洋選手(アーセナル)のセンターバック二人が怪我で不在のなか、終始主導権を握る、危なげないパフォーマンスで勝点3を積み上げました。
先発メンバーはアウェイ2連勝を収めた昨年11月のオマーン戦の先発を中心に編成。センターバックには谷口彰悟選手(川崎フロンターレ)と板倉滉選手(シャルケ04)を採用し、右サイドバックに酒井宏樹選手(浦和レッズ)が復帰。左サイドバックには長友佑都選手(FC東京)が入り、中盤にはキャプテンを務めた遠藤航選手(VfBシュツットガルト)をアンカーに田中碧選手(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)と守田英正選手(CDサンタ・クララ)を配置しました。前線には大迫選手を中央に、右に伊東選手、左に南野拓実選手(リバプールFC)が並び、GK権田修一選手(清水エスパルス)がゴールを固める布陣で臨みました。
日本は立ち上がりから積極的な攻撃を展開。前半6分に右サイドでのスローインを受けた伊東選手がペナルティエリアまで切り込んでシュートを放ち、その後も大迫選手や酒井選手、守田選手が次々とシュートで相手ゴールを脅かします。
前半11分には、ダイレクトパスでテンポよくつなぐと、最後にボールを受けた伊東選手がペナルティエリア右に走り込んでクロスを上げます。するとこれが相手DFのハンドを誘って日本はPKを獲得。これを前半13分に前回の中国戦でも得点した大迫選手が決めて、日本が早々に先制しました。
ペースを握った日本はその後もボールを保持して攻撃を続け、セットプレーから南野選手や遠藤選手がゴールを狙い、大迫選手もシュートで相手ゴールに迫ります。
予選2位突破の望みをつなぐためには勝点が必要な中国は、昨年12月に就任したリー・シャオペン監督の下での初陣で、日本にとっては相手の出方が分からない中での対戦となりましたが、日本は速い攻守の切り替えで相手を圧倒。ここまで4戦5得点を挙げ、スペインリーグでプレーするウー・レイ選手にもボールを持つ機会を与えません。
1点リードで前半を折り返した日本は、58分に中山雄太選手(PECズヴォレ)と前田大然選手(セルティック)を長友選手と大迫選手に代えて投入。すると、その3分後に再び試合が動きます。
左サイドを攻め上がった中山選手がクロスボールを送ると、ゴール前のスペースに飛び込んだ伊東選手が頭で合わせてゴールネットを揺らしました。伊東選手はこれで3戦連続の得点で、日本は昨年10月のオーストラリア戦以来の複数得点です。
その後、日本は4-2-3-1へフォーメーションを変更し、中盤から前線の選手が流動的に動きながら、高い守備意識で相手にボールを渡さずに試合を進めます。
73分には久保建英選手(RCDマジョルカ)、85分には原口元気選手(1.FCウニオン・ベルリン)と堂安律選手(PSVアイントホーフェン)を送り出して攻撃の姿勢を維持して、試合の締めに入ります。その後、さらなる追加点はなりませんでしたが、日本は前後半で14本のシュートを放ち、相手をシュート2本に押さえる快勝で、2-0で勝点3を手にしました。
この結果、日本は5勝2敗として勝点を15に伸ばして2位を堅守。一方、4敗目を喫して勝点5の中国は、残り3戦で2位の日本と勝点10差となり、2位通過の可能性が消失。プレーオフ出場となる3位のオーストラリアとも勝点9差となりました。
なお、オーストラリアはホームで6位のベトナムに4-0と勝って勝点を14として3位を維持。首位のサウジアラビアはホームで4位のオマーンに1-0で勝利して、勝点を19に伸ばしました。
また、グループAではイランがホームで5位のイラクに1-0で勝利して勝点19を手にし、3位UAEとの勝点を残り3戦で10差として、2位以内での予選突破を確定させました。イランはアジア一番乗りで、3大会連続6度目の出場です。
2位の韓国はアウェイで4位のレバノンに1-0で勝って勝点を17に伸ばし、UAEはホームで6位のシリアに2-0で勝利しました。韓国は結果次第で次節(アウェイ、シリア戦)にも突破が決まります。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
選手たちが短い準備時間に、国内組と海外組でコンディションに差がある中でも、試合へのイメージを共有して連動することができたことが勝因だと思います。相手がサイドを狙ってくることについては、我々が受け身になるのでなく、この試合で勝利をつかむために、アグレッシブな姿勢で臨み、球際で激しく戦ってゴールへ向かって積極的にプレーすることを選手たちが発揮してくれました。サイドから良いボールを配給する選手がいるので、そこをノーマルの形でできるだけケアしようと試合に入りました。選手たちは試合の入りのところで、相手のやろうとすることやストロングポイントを見極めて、プレーに反映して、賢くプレーしてくれたと思います。
最終予選初出場となった谷口選手と板倉選手も、試合開始から落ち着いてプレーして、ビルドアップでも相手を止めるディフェンスでも、チームをコントロールしながら個々の局面で相手を上回る巧さと強さを見せてくれました。最終予選初出場ですが、素晴らしい経験をしてきているので、これまでやってきたことに自信をもって臨んでくれていたと思います。1つのボールへの動きや状況に二人のイメージが合っていると感じましたし、いま二人ができるベストを表現してくれたと思っています。
チームとしても、DFラインの押し上げやDFラインが下がったときの前線の選手のプレスバック、ポジションへの戻りも良かったので、我々が優位に主導権を握ることができました。チームのパワーをより上げて個々の力を生かした戦いをするための距離感を、選手たちが意識して試合でポジション修正してくれたことが大きい。良い距離感で攻守ともに戦う我々のコンセプトを確認してイメージを共有し、コミュニケーションを取りながら具現化しました。
最終予選ではこれまで2連戦の1戦目は非常に難しい戦いになっていましたが、選手たちがコンディションに差があり、国内組はオフ明け、所属クラブから代表活動に入るというなかで、チームとして連係連動しようと互いにコミュニケーションをとって戦っていました。次のサウジアラビア戦へ、いいイメージの共有ができてチームの総合力で戦えたのは良かったです。ただ、サウジアラビア戦は別次元の高いレベルで戦うことになると覚悟しなければならないと思っています。
DF #3 谷口彰悟 選手(川崎フロンターレ)
相手は基本的にブロックを組んでくると予想して、僕や板倉選手がボールを持つ時間が多くなると考えて、相手の嫌な位置にパスを出し入れしたり、南野選手や大迫選手にパスを通せればチャンスは広がるとイメージしていました。実際に比較的そういうシチュエーションが多かったので、パスは常に狙っていました。まだまだ味方と合わせていかないといけないですし、もっと良くなると思っています。最終予選は自分もすごく出たかったですし、チャンスがまわってきて、ここできちんとしたプレーを出さないと次はないという覚悟を持って臨みました。国際経験は少ないですが、国内リーグやACLでいろんな経験をしてきているのは事実で、今日の中国もACLで対戦した相手と似ていて、そういう感覚を生かしながらやれました。まだまだ成長して、もっと代表に絡む選手になりたいという思いは強いです。
DF #4 板倉滉 選手(シャルケ04/ドイツ)
試合が終わった時に勝点3を取っていればいいと、それだけを思って試合に臨みました。谷口選手とのコンビで、常にコミュニケーションを取りながら、相手は1本のロングパスを狙っていたので、そこのケアだけをコーチングしながらやりました。シュートを打たれた回数も少なくて、失点ゼロで終わっていることはポジティブですが、個人的には守備も攻撃ももっと良くなるという印象があります。久々の試合で、最終予選という舞台でもあったのでまだ固かったと思います。守備はもっとガツガツ行けますし、気持ちに余裕ができれば攻撃でも良くなるところがありますが、それは試合数を重ねていくしかないと思っています。次は間違いなく今日とは違うゲームになると思います。相手の情報を入れながら準備していきたいです。
MF/FW #6 遠藤航 選手(VfBシュツットガルト/ドイツ)
必ず勝点3を獲らないといけなかったので、試合前にチームに「今いるメンバーでしっかり勝点3を獲ろう」という話をしました。プレーでは、いつも通り気負い過ぎずに自分のプレーを出そうと心がけていました。内容にはあまり満足していませんが、勝つことが重要だったので勝てて良かったです。前半で2点目を獲りに行こうと意識していましたが、相手も結構引いてあまり前に来なくて、自分たちのボールの動かし方が少し相手のリズムになってしまった。もうちょっとテンポを上げてボールを動かすことや縦に勝負しても良かったと思います。追加点を獲れて後ろもしっかり集中してゼロで押さえることができたので、この勝利は大きいと思いますが、次が大事です。前回負けているので、ホームで借りを返してしっかり勝点3を取れるように準備します。
MF/FW #14 伊東純也 選手(KRCヘンク/ベルギー)
PKを獲得した場面は、酒井選手がボールを持った時にあのスペースが空いていたので走り込んで、チップでマイナスに上げようと思ったら相手の手に当たって、ラッキーな形でしたが、あの時間帯に1点獲れたのは大きいと思います。得点場面は、中山選手からいいクロスボールがきたので、自分はふかさないように気をつけて打ちました。相手もしっかり守っていましたがこちらもチャンスをつくれていて、もっと前半で獲れていれば楽になったと思うので、そこは課題です。(連続得点には)自分でも驚いていますが、毎試合ゴールには絡んでやろうと思っているのが結果に出ているかと思います。今のフォーメーションになってから、それほど試合数をこなしていませんが、徐々にチームの距離感もよくなって、チャンスを作れていると思います。サウジアラビア戦でも自分がゴールを決めたい気持ちもありますが、チームが勝つことが最優先です。ゴールに絡むことやアシストを多く出せればと思っています。
リー・シャオペン 中国代表監督
我々の選手は全力を尽くしましたが、相手のリズムに適応することができず、2つの失点で自分たちのリズムを崩してしまいました。後半に入って攻撃の選手を何人か投入しましたが、2失点目が非常に痛かった。サイドから攻撃するチャンスがあるかと見ていましたが、日本の強いプレッシングでそれも非常に難しく、できませんでした。この敗戦に自分の責任を感じて大変申し訳なく思っています。(2位通過はなくなったが)すべての試合に200%の努力と準備で、全力で臨みます。
アジア最終予選(Road to Qatar)
2022年1月27日(木) 19:00 キックオフ(予定)vs 中国代表
会場:埼玉/埼玉スタジアム2002
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