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【Match Report】U-20日本女子代表、ブラジルとの接戦を制し史上初の連覇に王手
2022年08月26日
FIFA U-20女子ワールドカップ コスタリカ2022の準決勝が8月25日(木)にサンホセのナショナルスタジアムで行われ、U-20日本女子代表はU-20ブラジル女子代表と対戦。グループステージから無失点で勝ち上がってきた南米の強豪と、決勝進出をかけて戦いました。
日本は準々決勝・フランス戦の先発メンバーから1名を変更し、藤野あおば選手がスタートに名を連ねました。序盤、中央を固めてきたブラジルに対し、日本は複数のパスコースを作ってボールをテンポよく動かし、ブラジルの組織的な守備に揺さぶりをかけます。ボランチの大山愛笑選手が長短のパスで精度の高いラストパスを供給し、6分には浜野まいか選手、25分には山本柚月選手が決定機を迎えるなど、多彩な崩しで相手ペナルティエリアへの進入回数を増やしていきました。
その攻撃が実ったのは前半30分。相手ペナルティエリアの手前でブラジルのクリアボールに反応した山本選手が、胸トラップから持ち出し左足を振り抜くと、強烈なシュートが密集をすり抜け、ゴール右隅に決まりました。
しかし、今大会初めての失点を喫したブラジルはここからギアを上げ、日本は押し込まれる時間帯が続きます。44分には相手のコーナーキックが直接日本のゴールに吸い込まれかけましたが、GK大場朱羽選手が触ってバーに弾かれ、ピンチを逃れます。
日本の1点リードで迎えた後半、ブラジルは配置に変化を加え、縦への推進力を強めます。その中で劣勢を強いられた日本は55分、エリア外からMFクリス選手に打たれたミドルシュートが決まり、同点に追いつかれます。その後もブラジルの時間帯が続きますが、57分の枠内シュートは杉澤海星選手が間一髪クリア。67分のブラジルの決定機も大場選手のセーブでゴールを破らせません。
粘り強く耐えながら反撃の機会を窺った日本は84分、山本選手が2人の相手を引きつけてペナルティエリア内に浮き球のパスを送り、これに素早く反応した浜野選手が相手GKガビ・バルビエーリ選手の頭上を越えるシュートを決め、勝ち越しに成功。日本は終盤までしっかりとゲームをコントロールしてこのリードを守り抜き、勝利を収めました。
日本は2大会連続の決勝進出です。8月28日(日)のファイナルで、連覇をかけて前回大会準優勝のスペインと対戦します。
監督・選手コメント
池田太 監督
ブラジルは組織的で個々に力のある選手が多かったですが、中3日でしっかりと準備をして、選手たちが頑張って戦い抜いてくれました。ピッチの中でしっかりコミュニケーションが取れていて、一戦一戦成長していることが実感できますし、押し込まれた時間帯は「マイボールを大切にしよう」と共有して、しっかり繋いで追加点を奪えたことは良かったです。失点シーンを含め、中盤の競り合いで勝つことやセカンドボールを拾うこともそうですし、個の力のあるドリブルに対して粘り強く守備をするところなど、さらに個々のレベルを上げていけるように成長を促していきたいと思います。このチームで、新しいチャレンジとして取り組んできた中でスペインとの決勝を戦えること、連覇に挑戦できることが楽しみです。
GK #18 大場朱羽 選手(イーストテネシー州立大)
ブラジルは勢いがある強いチームだとわかっていましたが、決勝まで行きたいという強い気持ちがありましたし、守備陣と連係してコースを切りつつ全員で守れたと思います。ブラジルはクロスなどで背の高い選手を狙ってくるのではないかと思っていたので、ポジショニングを高くして狙っていました。同点になった後、一旦流れがブラジルに行ったので、流れを変えるために守備を徹底して、少しずつ挽回していけたと思います。失点シーンは、トーキックでのシュートは予測できませんでした。ただ、もっと前でプレーしていたり、ポジショニングを確認していたら取れたと思います。ここまでみんなで力を合わせてやってきたので、決勝戦は90分間でしっかり勝ち切って優勝したいと思います。
FW #9 山本柚月 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
先制点のシーンは最初、利き足の右で打とうと思ったのですが、相手が見えたので持ち替えて、コースは見えていたのでふかさないことを意識しながら振り切りました。その後の失点シーンは攻撃時の自分のミスから始まっていたので、もう1点を取るのが自分の仕事だと感じていた中、最後の最後でアシストでゴールに貢献できたことは嬉しいです。守備陣が最後まで体を張って守ってくれていたことも大きいですし、全員で掴み取った勝利だと思います。どんどん相手が強敵になっていく中で、自分たちもレベルアップしていると感じます。決勝戦は自信を持って、相手をリスペクトしながらしっかりと戦い抜きたいと思います。
FW #11 浜野まいか 選手(INAC神戸レオネッサ)
同点に追いつかれた後、早くゴールして試合を決めたい、という思いがあったので、2点目のシーンでは自然とゴール前にポジションを取っていました。試合中、GKが前に出ていると感じていた中で、(山本)柚月さんからいいボールが出てきたので、落ち着いて浮かせて決めました。試合中はアドレナリンが出ていたのか、全然疲れませんでした。みんなが同じぐらい一生懸命走ってくれたから、自分も走りきれたんだと思います。フランス戦で、最後に点を取られてしまって厳しい戦いになったことを教訓にして、リードした中で最後までしっかりと集中して戦い抜けたと思います。決勝戦はさらにタフな試合になると思うので、しっかり回復してからスペイン対策をして、日本の良さを出せるように準備して臨みます。
FIFA U-20女子ワールドカップ コスタリカ2022
大会期間:2022年8月10日(水)~8月28日(日)
グループステージ
第1戦 8月11日(木) 14:00[現地時間] vs U-20オランダ女子代表
第2戦 8月14日(日) 11:00[現地時間] vs U-20ガーナ女子代表
第3戦 8月17日(水) 17:00[現地時間] vs U-20アメリカ女子代表
ノックアウトステージ
準々決勝 8月21日(日) 20:00[現地時間] vs U-20フランス女子代表
準決勝 8月25日(木) 20:00[現地時間] vs U-20ブラジル女子代表
決勝戦 8月28日(日) 20:00[現地時間] vs U-20スペイン女子代表