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U-19日本女子代表 狩野倫久監督の下、新体制立ち上げの活動を実施
2023年03月11日
U-19日本女子代表は3月6日(月)~9日(木)の4日間、千葉県の高円宮記念JFA夢フィールドでトレーニングキャンプを実施しました。
来年のFIFA U-20女子ワールドカップを目指して立ち上がったこのチーム初めての活動には、昨年U-20日本女子代表としてワールドカップで準優勝を経験した選手たちやU-17日本女子代表としてワールドカップに出場した選手たちも含め、顔ぶれ豊かな全27人の選手が集まりました。
チームを率いるのは狩野倫久監督です。昨年までU-17日本女子代表を率い、FIFA U-17女子ワールドカップではで優勝国となるスペインに準々決勝で惜しくも敗れたものの、その経験と継続性を生かして今チームの活動に臨みます。ミーティングでは代表選手としての心構えや今後の活動、チームとしての目標や方向性を全員で共有し、トレーニングでは初めての活動に最初は若干の硬さも見られたものの、選手・スタッフともに積極的にコミュニケーションを図り、徐々に打ち解けた様子で各メニューに取り組んでいました。
3月8日(水)にはジェフユナイテッド市原・千葉レディースとのトレーニングマッチを実施しました。30分×3本の試合を行い、U-19日本女子代表はメンバーを入れ替え全員が出場しました。1本目は相手に得点を許し0-1とゴールネットを揺らすことはできませんでしたが、2本目は氏原里穂菜選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)と樋渡百花選手(日テレ・東京ヴェルディメニーナ)がゴールを決め2点を奪います。続く3本目は果敢にゴールに向かうものの拮抗した状況が続き、互いに得点なく0-0で試合は終了。強度の高い3本を通して課題も見つかりましたが、ゲーム中には選手間で声を掛け合う姿も多く見られ、チームにとって実りあるトレーニングマッチとなりました。
翌日、今活動の最後となるトレーニングではボールワークも含めて1時間ほど軽く体を動かし、少しずつ暖かくなってきた晴天の下、トレーニングキャンプを打ち上げました。
U-19日本女子代表の次の活動は5月にフランスで行われるSUD Ladies CUPです。
監督・選手コメント
狩野倫久 監督
チームの立ち上げにあたり今回の活動では選手たちとチームとしての目標を確認し、選手たち自身の目標にとってもこの活動はその通過点であることなどを話しました。可能性のある選手たちを多く招集でき、ゲームでも選手が特長を発揮してくれて、それぞれの良さが見えたなというのが率直な感想です。今回トレーニングの回数はあまり多くなかったので、各選手が自身のストロングポイントをここで発揮できるか、さらに日常に持ち帰ったときにそれをどのように伸ばしていけばよいか、チームとして目指すべき大枠のところを整理して試合に臨みました。
オンザピッチ、オフザピッチに関わらず下の年代で身につけてきた戦術の理解、技術的な部分も含めて積み上げてきたことを、この年代ではより実践的なものにしていくことを求めています。また、世界とどのように戦っていけるのか、チームとしては2024年のFIFA U-20女子ワールドカップの出場と大会での勝ち上がりが目標ですが、ひとりでも多くなでしこジャパン(日本女子代表)に送り出していくこと、そのチャンスと可能性が広がっていることを共有しました。WEリーグのシニアレベルでプレーする選手も増えて日常の環境も底上げができてきたこともあり、経験値を積んでなでしこを後押しするような、若い世代から競争に入っていける選手になるために、より実践的なものを積み上げていこうと選手たちには話しています。
DF 小山史乃観 選手(INAC神戸レオネッサ)
初めて自分の代でキャンプをしてみて、チームとしてやりたいことを全員が理解できたら楽しいサッカーができるのではないかなと感じました。チームとしてやりたいサッカーができるように色々な人とコミュニケーションを取るように心がけましたが、トレーニングマッチでもまだうまくいかないことの方が多いので、ここから積み上げていければと思います。これまでの経験を踏まえて、自分は運動量で世界と戦っていきたいと思っているのと、足元の技術もまだこれから上げていけるのではないかなと思っています。そのために日々の練習のところから世界を意識してプレーすることを心がけて、所属チームでも結果を残して世界にも行けるように頑張っていきたいと思います。
MF 天野紗 選手(INAC神戸レオネッサ)
前回のU-20女子で一緒に戦っていたメンバーもいるのですが、自分自身、今まで一緒にやったことのなかった選手も多いので、練習時間も短かったこともあり試合での課題が多く見つかりました。その中でも練習で成果を出せたシーンもありましたが、チームとしてはこれからだと思うので、まずは個人のところでそれぞれがレベルアップしていけたらなと思います。
所属チームでは経験のある先輩も多くインプットが多いのですが、この環境に来るとアウトプットすることが多いです。アウトプットすることでより身についていくと思うので、今回はよりそれを強く意識して行うようにしました。
MF 角田楓佳 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
今回のキャンプは短い期間なので、その中でお互い、自分のできることを仲間と共有しあって少しでもすり合わせができればと思い、取り組みました。ミーティングでは様々な映像を使ってチームとしての意識を合わせていくなどしました。
トレーニングマッチではまだ合わないところが多かったのですが、そこが合うようになればチャンスになるシーンもあるなと感じました。立ち上げなのでミスが起きることを最初は悲観してしまうこともあるのですが、プラスに捉えればチャンスがどんどん増えるかなと思いました。
FW 松窪真心 選手(マイナビ仙台レディース)
自分たちのカテゴリーで後輩がいるのが新鮮な感じで、久しぶりに会えた仲間もたくさんいて、純粋に楽しい4日間でした。初めての活動ということもありトレーニングマッチでもまだ合わないところも多く見られたので、これをどんどん改善して今後に生かしていけたら良いなと思います。トレーニングマッチでは、チームのスタートとして(トータルで2-1と)勝ち切ることができたというのは良かったと思います。狩野監督に言われた「負けて学ぶことも多いけれど、勝って学ぶことを増やしたい」ということはまずはできたかなと思います。自分はあまりボールに絡めず不完全燃焼で悔しい部分もあるので、チームに持ち帰って、今回出た課題にしっかり向き合って今後結果を出せたらと思います。
(去年のU-20女子のチームでは)自分たちが下の年代だったときに上の学年の先輩たちが積極的に話し掛けてくれて、最後のワールドカップのときにはあまり年の違いを感じずに自分たちも意見が言えたりしたので、私たちもそういうチームにしていきたいと仲間と話して、色々な人と関わるようにしています。