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【Match Report】U-21日本代表国際親善試合 U-21ポルトガル代表戦
2022年11月23日
2022年11月22日(火) 19:15キックオフ @Estádio Municipal de Portimão(ポルトガル/ポルティマン)
U-21ポルトガル代表 1-2(0-1、1-1) U-21日本代表
得点
21分 小田裕太郎
78分 失点(PK)
92分 藤尾翔太
スターティングラインナップ
GK 鈴木彩艶
DF 木村誠二、バングーナガンデ佳史扶、半田陸、鈴木海音
MF 松村優太、川﨑颯太、斉藤光毅、鈴木唯人、山本理仁
FW 小田裕太郎
交代
HT 川﨑颯太→藤田譲瑠チマ
59分 斉藤光毅→三戸舜介、小田裕太郎→西川潤
69分 バングーナガンデ佳史扶→加藤聖、松村優太→藤尾翔太
88分 山本理仁→松岡大起、鈴木唯人→染野唯月
マッチレポート
霧状の雨が降る中で行ったウォーミングアップ終了後から気づけば雨は上がり、澄んだ空気の中、19:15に予定どおり試合はキックオフしました。
ポルトガルのキックオフで始まった試合、日本のゴールマウスには鈴木彩艶選手が立ち、守備陣は左からバングーナガンデ選手、木村選手、鈴木海音選手、半田選手が並びます。中盤の4枚は、川﨑選手とこの日キャプテンマークを巻いた山本選手がダブルボランチを組み、右サイドハーフに松村選手と左サイドハーフに斉藤選手。前線には小田選手と、その下に鈴木唯人選手が攻撃時には縦に並んで攻撃をリードします。
キックオフ直後のプレーで鈴木彩艶選手と交錯して足を痛めたポルトガル選手が5分で交代を余儀なくされるなど、試合は早々から緊張感のある展開を見せます。高い位置からのハイプレスでダブルボランチにマークを付けるポルトガルに対し、序盤は攻撃の糸口がつかめませんが、鈴木唯人選手が低い位置まで降りてボールを受ける回数が増えると徐々に日本がペースを握ります。すると16分にはポルトガルに再び負傷者が出てこの時点で2人目の交代を余儀なくされます。
その後の21分に試合は動きます。山本選手からの大きな展開からパスを受けた斉藤選手がサイドで溜めを作り、駆け上がったバングーナガンデ選手がペナルティエリアの奥深くまで侵入してパスを引き出してクロスを上げると、中で待ち構えた小田選手がヘディングでゴール。狙い通りの形から待望の先制点を奪います。
その後も両サイドバックがバランスよく起点となって中から外、外から中とボールを動かします。31分には斉藤選手が中央に切り込んでシュートを放ち、42分には左のコーナーキックに木村選手が頭で合わせますが追加点とはならず。前半終了間際のポルトガルの猛攻を凌いで1-0とリードして試合を折り返します。
ハーフタイム明けに川﨑選手に代えて藤田選手が投入され、59分には斉藤選手と小田選手に代えて三戸選手と西川選手が入ります。鈴木唯人選手がトップにスライドし、西川選手がトップ下でプレーします。
直後の61分、前がかりになった背後をカウンターで突かれピンチを招きますが、木村選手がスプリントバックしてプレッシャーをかけてコースを限定し、鈴木彩艶選手が力強くシュートを跳ね返して難を逃れます。日本は69分にも交代カードを使って加藤選手と藤尾選手を投入して追加点を狙います。すると、代わって入ったばかりの藤尾選手がタイミングよく駆け上がって鈴木唯人選手からのパスを引き出してペナルティエリア内に侵入してチャンスを作りますが、シュートには至りません。しかしその直後、放り込まれたポルトガルのフリーキックの流れから、ペナルティエリア内でボールが藤尾選手の手に当たったという判定でPKとなります。これを決められて78分という試合終盤にきて同点に追いつかれます。
湧き上がるポルトガルファンの歓声にスタジアムの雰囲気が一変しますが、日本はやることを変えずに冷静にプレーを続けると、迎えた後半アディショナルタイム2分でした。それまでもいい形を作っていた左サイドの三戸選手と加藤選手に西川選手と藤田選手が絡み、細かなパス交換でポルトガル守備陣を翻弄すると、フリーになった加藤選手の狙いすましたクロスにファーサイドで藤尾選手が合わせ、PK献上の汚名を返上する追加点を奪います。残りのアディショナルタイムもこのリードを守った日本がそのまま逃げ切って2-1の勝利を収めました。
監督・選手コメント
大岩剛 監督
スペイン、ポルトガルと非常にレベルの高いチームでした。今日はスペイン戦の反省を踏まえて試合に入ること、ボールを持って、主導権を握ってというところはある程度は意図したことができたと思います。相手のプレッシャー、圧力が強い時間帯に守勢に回ることもありましたが、プランしていたことにチャレンジはできたと思います。この2試合を通じて選手たちは、もっともっとレベルアップしないといけないと気付かされたことと思います。9月のスイス戦、イタリア戦も含め、「このままではまずい、もっとやらないと」と気付くことに期待していましたし、我々の目的は現段階ではそこにあります。強い対戦相手と戦って勝つことを目標に置いていて、その点においては今日の勝利は評価できますし、試合後のロッカーでも自信にしていいと選手たちに伝えました。ただ、それが過信にならないようにやるべきことを整理して、高い目標、目的意識を持ったグループにしていきたいです。
GK #12 鈴木彩艶 選手(浦和レッズ)
スペインに負けた後の試合で、個人的にも久しぶりの試合ということで、まずは安定感を出して失点をゼロに抑えようという気持ちで試合に入りました。相手の状況を見ながら、自分たちでボールを握るということはトライできた部分だと思います。細かなミスはありましたが、GKからのビルドアップでいい形を何回か作ることができたので、そこの精度を上げるという課題はありつつも、ポジティブに評価できる試合だったと思います。自分も含めて守備陣に対してハイプレスがあるということは必ずどこかが空いているので、サイドを起点に自分からいい形で配給ができれば相手の守備を裏返してそのままシュートまでいけると思っていたので、ビルドアップの際にピッチを広く見ることは意識していました。チームの立ち上げ時にはゲームによってもばらつきがありましたが、AFC U23アジアカップや9月と今回の2度の欧州遠征を経験して、チームとしてのまとまりが出てきました。細かなミスという点ではまだ合っていない部分もありますが、ここまで素晴らしい経験ができていますし、その経験をどう生かしていくか、次の活動に向けて個人としてはもっと試合に絡んで、レベルアップしてこのチームに還元できるようになりたいです。
MF #8 藤田譲瑠チマ 選手(横浜F・マリノス)
前半はベンチで見ていて、ポルトガルはあまりうまくいってない気がしていて、日本のフリーな選手は捕まることなく運べているシーンもありました。ただ日本側も、簡単なミスからカウンターを受けるシーンもありましたし、守備の場面でも奪いきれないときもあり、そこはもっと自分がバランスを見ながら試合を組み立てられればと考えながら後半から試合に入りました。試合を通して、そんなに多くのチャンスを作ることはできませんでしたが、皆が集中して戦えていたことが勝利につながったと思います。18日のスペイン戦はこれまでで一番サッカーをやらせてもらえなかった感覚があり、そこを知ることができたのは自分にとってすごく良かったと思っています。逆にポルトガルに対しては予想以上に手応えを感じる部分もあって、自信に繋がりました。3月に立ち上げた頃よりはチームとしてやるべきことははっきりしてきたと思いますし、チームとして統一するところは段々とできていると思いますが、「個」の部分で、ミスを減らしたり精度を高めたり、もっともっとレベルを上げていかないといけないと感じています。
FW #19 小田裕太郎 選手(ヴィッセル神戸)
ポルトガルはやはり非常にレベルの高い相手でしたが、だからといって自分たちはやることは変えずに意識して臨みました。その中で、個人としてはFWとして出場して、ゴールやアシストというのは遠征の前から掲げていた目標だったので、ゴールという結果を出せて良かったです。得点シーンは、左サイドでいい崩しができているのは感じていて、その流れから佳史扶がいいクロスを上げてくれたのでそれに尽きると思います。スペインもポルトガルも、いろいろな局面で相手のほうが質が高かったり、フィジカルやスピードで上回られていると感じることもありました。攻撃面ではチームとしても個人としても崩しの部分で手応えを感じているところもあるのですが、後ろからの組み立てやパスの質という点は、スペインやポルトガルはさすがにレベルが高いと感じました。そこはこの遠征で一人ひとりが感じたことだと思うので、そういった高いベースを感じることができたのは良かったと思います。
国際親善試合
2022年11月18日(金) 20:00 キックオフ予定(日本時間 11月19日(土) 4:00)vs U-21スペイン代表
会場:Estadio La Cartuja(スペイン/セビージャ)
2022年11月22日(火) 19:15 キックオフ予定(日本時間 11月23日(水) 4:15)vs U-21ポルトガル代表
会場:Estádio Municipal de Portimão(ポルトガル/ポルティマン)