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U-21日本代表 準々決勝の韓国戦は「勝敗を超えた戦い」
2022年06月12日
U-21日本代表は11日(土)、AFC U23アジアカップウズベキスタン2022の準々決勝 韓国戦を翌日に控えて全体練習を行いました。
グループステージを2勝1分という結果で突破した日本は、第3戦のタジキスタン戦翌日の10日(金)のトレーニングをキャンセルして積極的に回復に努めました。選手のみならず、コーチ陣やメディカルスタッフを含めたチーム全体として休息をとって、リフレッシュした状態で韓国戦に向けて準備を行います。
オフ明けのこの日はまず昼に公式会見が行われ、大岩剛監督と鈴木唯人選手が登壇しました。「韓国は強敵。良い準備をして試合に臨みたい」と大岩監督が話すと、「ここからは一発勝負。負けられない試合」と鈴木選手も意気込みます。大岩監督は記者団に対して、ライバル関係にあって常に注目を集める日韓戦は「勝敗を超えた戦い」だと評し、「熱のある試合を見せたい」と話しました。
午後のトレーニングは、試合の前日ということで、これまで通り冒頭15分のみを公開して行われました。ピッチに出てきた選手たちはトレーニング開始まで各々で準備に取り掛かりますが、ほぼ毎回、数人が集まってのリフティングゲームが始まります。ただリフティングを続けるのではなく、パスを送る際に「1」あるいは「2」と次の選手のタッチ数を指定し、「1」であればダイレクトに次の選手にパス、「2」の場合は一度コントロールしてから次の選手にパスを送るルールを設けます。もちろんこれは「ゲーム」であり、受けやすいボールだけが送られてくるわけではありません。回転をかけたものや低い弾道といった意地悪なパスで相手を困らせます。ゲームにペナルティはつきもので、3アウトでデコピンといった罰ゲームが用意されるなど毎回大いに盛り上がり、こうした場でのコミュニケーションや空気づくりが活力のある闊達なチームづくりにつながっています。
準備が整った選手たちを集めた大岩監督が「23人全員で絶対に勝とうな」とこれまで以上に熱を込めた言葉でトレーニングのスイッチを入れると、それまでにこやかだった選手たちの表情は一変、国と背負った戦いに向かうアスリートの表情を見せます。ウォーミングアップでは矢野由治フィジカルコーチによるステップワークを中心としたメニューでオフ明けの体に刺激を入れ、羽田憲司コーチの下でボールを使ったトレーニングに移行します。基礎的なパス&コントオールやポゼッションでボールの感覚、芝生の状態を確かめつつ、それぞれが韓国戦をイメージしてメニューに取り組みました。非公開後はセットプレーにも時間を割くなどして韓国戦前日のトレーニングを終えました。
いよいよ始まるノックアウトステージ。準々決勝の韓国戦は12日(日)日本時間22時キックオフ予定です。
選手コメント
DF #2 半田陸 選手(モンテディオ山形)
トレーニング中の紅白戦やセットプレーでは2つのチームに分かれはしますが、全員がいい雰囲気で取り組めていますし、試合中も、いろいろな選手がコミュニケーションを取りながらその場で改善できているものも多くあるので、それを続けていきたいです。個人的にはサウジアラビア戦も体が動いていましたし、ここからはそれ以上にタフにやっていかないといけないと思います。ノックアウトステージは負けたら終わりの一発勝負ですが、自分としてはこれまでと同じひとつの試合という位置づけで、目の前の試合をひとつずつ戦うという感覚です。日韓戦ということはあまり意識しすぎずに、気負いすぎずに臨みたいです。まずは失点しないように、そこはサイドバックとして守備を安定させながら、攻撃にどんどん関わっていきたいと思います。
MF #8 藤田譲瑠チマ 選手(横浜F・マリノス)
グループステージを突破しましたが、まだ何も勝ち取っていないので、満足することなくもう一度気を引き締めて、ここからが大事だと思うので、もう一度集中し直してみんなで臨みたいです。日韓戦は注目されますが、個人的には特別な気持ちはまったくなく、特別な意識はありません。ただ、韓国はこれまで戦った相手に比べてもレベルの高いチームだと思うので、その点でとても楽しみな相手です。ここで負けたら終わりで、勝って6試合戦うことは今後の経験値に差が出ると思います。勝って成長できることが一番だと思うので、そういった面でも大切な試合になりますし、その先でどこが勝ち上がってきてもレベルが高いチームですから、緊張感ある試合を経験できることはチームとしても個人としても財産になると思っています。走力や組織力はこのチームの強みで、それらを出しつつも個々人が自分の色も出せるところがこのチームの良さです。選手それぞれに自分の野心や野望を持っているので、その上でスタメンやベンチにかかわらず23人全員でチームの勝利のために戦うことができればと思います。
MF #10 斉藤光毅 選手(ロンメルSK/ベルギー)
個人的にはグループステージ初戦は全然ダメで、前半で交代になって悔しい思いをしましたが、サウジアラビア戦で盛り返せたというのは大きな経験になりました。2勝1分でグループを突破できたことも大きいです。ここまで試合を重ねるごとにチームとして良くなっている部分もあるし、みなそれぞれに課題も見えてきて、ここからはそこを意識しながらやっていきたいです。韓国戦はマジで気合が入っています。2019年のFIFA U-20ワールドカップで韓国に負けていて、自分はその前の試合で怪我をして出られなかったのですが、それもあって気合が入っています。自分の中では、日本と韓国はアジアの頂点を争う2チームだと思っていて、いろいろな状況を含めて、この試合はめちゃくちゃ大事な試合だと思っています。注目度の高い日韓戦であることや、一発勝負のノックアウトステージであること、勝てば6試合戦えることなど、選手たちは同じ想いだと思います。みんな気合は入るし硬くもなると思いますが、そこは各自でコントロールしないといけません。自分は気負いすぎると変な感じになるタイプなので、情熱を燃やしながらハートは熱く、でも頭はクールに戦いたいと思います。
AFC U23アジアカップ ウズベキスタン2022
大会期間:2022/6/1(水)~2022/6/19(日)