AFC U23アジアカップウズベキスタン2022の準々決勝が現地時間12日(日)にパフタコールスタジアムにて行われ、U-21日本代表はU-23韓国代表と対戦しました。

グループCを1位で通過している韓国は、2019年のFIFA U-20ワールドカップで準優勝したメンバーを多数擁し、大会の優勝候補と目されている強力なチームです。かつて韓国代表やＪリーグで活躍したファン・ソンホン監督に率いられたこのチームに対して大岩監督は「攻守共に攻撃的に戦う姿勢は変えない」と宣言し、試合に臨みました。

日本のスターティングメンバーはグループステージ第3節・タジキスタン戦から大きく変わり、サウジアラビアとの第2戦に近い形となりました。GKに鈴木彩艶選手（浦和レッズ）、DFは右から半田陸選手（モンテディオ山形）、馬場晴也選手（東京ヴェルディ）、チェイス・アンリ選手（VfBシュトゥットガルト）、DF加藤聖選手（V・ファーレン長崎）、中盤の中央に山本理仁選手（東京ヴェルディ）とMF藤田譲瑠チマ選手（横浜F・マリノス）、2列目の右に藤尾翔太選手（徳島ヴォルティス）、左に斉藤光毅選手（ロンメルSK）、トップ下に鈴木唯人選手（清水エスパルス）、最前線にFW細谷真大選手（柏レイソル）が入りました。

韓国はグループステージから大きく戦い方を変更しており、日本側が事前に想定していたのとは異なるフォーメーションで臨んできていました。ただ、大岩剛監督が「われわれの分析班やコーチが、メンバー表が出てきた時点で、『こういう形で来るのではないか』と予測してくれていた。試合の入りはなかなかうまくいかないところもあったのですが、臨機応変にプランBへ移行することを選手たちはやってくれた」と振り返ったとおり、日本は柔軟に対応します。

先制点はそうして迎えた22分に生まれました。ゴール前で自らが獲得したFKを鈴木唯人選手が蹴り込みます。「何としてでも勝たせたいという気持ちが入っていた。相手DFに当たって入っているので、そういう意味でも気持ちで入ったゴールだと思う」という一発が、試合の流れを作ります。

日本はその後も前線の細谷選手らが決定機を迎えるなど優勢に試合を進めますが、追加点は奪えません。すると後半の立ち上がりからは韓国の攻勢を受ける展開となりますが、「本当に守備陣が頑張ってくれた。戦術どうこうよりも、身体を張るところだったり、球際を強くいく部分を出していた」とGK鈴木彩艶選手が振り返ったとおり、馬場選手、チェイス選手を中心に難しい時間帯を乗り切ります。

この流れから逆に日本が追加点を獲得したのは65分でした。相手の隙を突いていくことをトレーニングしてきた相手陣地でのスローインから鈴木唯人選手がドリブル突破。このシュートは相手GKに防がれましたが、こぼれ球を細谷選手が詰めて点差を2点に広げます。

さらに80分には交代出場のDF内野貴史選手（フォルトゥナ・デュッセルドルフ）のパスを受けた鈴木選手が巧みなターンから相手DFをかわしての左足シュートを沈めて、3-0とリードを広げました。その後も韓国の猛攻を前線からGKまで一丸となる守備で跳ね返して失点をゼロに抑えた日本が3-0と快勝。2歳年長の韓国を破り、4強入りを決めました。

準決勝は15日(水)、開催国のU-21ウズベキスタン代表と対戦します。

監督・選手コメント

大岩剛 監督
自分たちが当初プランを立てていたところから臨機応変にやってくれました。プランBまで用意していた中で、結果が出たということは、選手・スタッフそれぞれの立場でいい準備ができたからだと思っています。また、ピッチの中で起こることに応じて選手たちが良いアクションを起こしてくれたことが、たくさんのチャンスを作れた要因だったと思います。次の試合に向けてもしっかり分析し、リカバリーもしていきたいと考えています。

DF #2 半田陸 選手（モンテディオ山形）
自分のサイドをやられた場面もあったので、満足はしていません。攻撃でも前半からあまり効果的なボールを入れられなかったのは反省点で、もっと（藤尾）翔太と話し合ってやれば良かったと感じています。ただ、最後の最後のところはGKの（鈴木）彩艶を含めて11人全員で体を張り続けて守ることができ、それが失点0に繋がったと思います。

MF #18 鈴木唯人 選手（清水エスパルス）
全得点に絡むことができて嬉しく思いますし、結果が出て良かったと思います。チームとして韓国に絶対勝利するんだという思いで臨んでいたので、自分自身の結果よりもチームにプラスの影響をより与えていくにはどうしたらいいか考えてやったことが、結果にも繋がったのだと思います。次の試合もチームのために走っていきたいと思っています。

FW #11 細谷真大 選手（柏レイソル）
（ゴールの場面は）（鈴木）唯人がシュートを打つ瞬間から「こぼれるかも」と思って隙を見て出て行きました。前半になかなかゴールが奪えないなかでも、「自分は絶対に落ち込まないぞ」と言い聞かせて後半に入っていました。後半の立ち上がりから相手に攻め込まれたのは前半に決められなかった自分の責任です。そこで守備陣が守ってくれた中で追加点を奪えて良かったです。

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AFC U23アジアカップ ウズベキスタン2022

大会期間：2022/6/1(水)～2022/6/19(日)

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