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U-20日本代表候補 AFC U-23アジアカップ予選に向けて活動スタート
2021年09月02日
惜しくもメダルを逃しましたが、激闘を繰り広げた東京オリンピックが終了して、3週間。
パリオリンピック世代であるU-20日本代表の活動が、今年4度目のトレーニングキャンプとして、8月30日(月)からスタートしました。まだまだコロナ禍の厳しい状況が続きますが、育成年代の日本代表活動でしか経験できない国際試合、同年代選手から得る刺激、そしてSAMURAI BLUE(日本代表)、パリオリンピック出場を目指す代表に一人でも多くの選手を輩出すべく、FIFAのインターナショナルマッチデーにあわせて、感染予防対策を徹底しながら活動しています。
U-20日本代表は、10月末にAFC U-23アジアカップ ウズベキスタン2022の予選を控えています。日本はU-22カンボジア代表、U-22香港代表と同組です。本番までわずかとなり、予選でチームを率いる冨樫剛一監督のもと、急ピッチでチーム作りを進めます。今回は、所属チームのご理解をいただき、選手24名を招集。Jリーグで試合にコンスタントに出場できている選手や、代表活動をきっかけとして所属チームでのアピールにつなげたい選手と状況は様々です。Jリーグのサポートのもと、横浜F・マリノス、水戸ホーリーホックとのトレーニングマッチも組まれています。
30日(月)のオープニングミーティングでは、東京オリンピックで活躍したあらゆる競技、アスリートの映像を見ながら、パリオリンピック、FIFAワールドカップへの出場を目標に、気持ちを新たにして活動をスタートしました。選手のコンディションを考慮し、週末の試合出場状況に応じて、メニューを変更しました。6月以来の活動となり、最初は笑顔が見られる場面もありましたが、ライバルでもある同世代との時間に、エネルギーに満ち溢れた初日となりました。翌31日(火)は、選手全員が揃ったこともあり、実践形式でトレーニングを実施。チームコンセプトを丁寧にスタッフがアドバイスしつつ、選手個人の特長を発揮させて、ハーフコートでの11対11の紅白戦を実施しました。
9月1日(水)には、横浜F・マリノスとのトレーニングマッチを行いました。試合は序盤から緊張感ある立ち上がりで進み、日本はゴール前まで持ち込むもクロスやラストパスの精度に欠きます。11分には、相手に右サイドで粘られシュートを打たれますが、わずかに外れます。18分には、スローインからDF半田陸選手の柔らかなクロスにFW細谷真大選手がヘディングで合わせますが、クロスバーを超えます。飲水タイムを終えると、試合の流れは相手に渡ります。日本はボール奪取するも、相手にすぐに渡してしまい、連動した動きや効果的な動き出しが少なく、若手主体の横浜F・マリノスが主導権を握ります。そして32分、中央で鋭いボールを縦に入れられると、崩されて失点を許します。その後も、攻め込むもなかなかリズムを掴めず、42分にはCKからDFチェイスアンリ選手がヘディングで折り返したところをMF吉田温紀選手が合わせますが、シュートはわずかに外れ、前半を0-1で折り返します。
後半、GKを除く全員を入れ替えた日本。序盤から攻め込みます。49分、MF甲田英將選手が鋭いドリブルで中央へ仕掛け、MF鈴木唯人選手とのワンツーから決定機を迎えますが、相手GKとの1対1は決めきれず。57分にも、鈴木選手のスルーパスを受けた甲田選手が一気に仕掛け、合わせるだけでしたが、FW千葉寛汰選手にはわずかに合わず、押し込むも決めきれません。68分には、鈴木選手のCKをDF奈良坂巧選手が完璧に合わせますが相手GKのファインセーブに防がれます。その後は攻め込まれるものの、決定機は与えず、守備から流れを掴むと、素早くサイドにボールを展開し、日本が攻勢に出ます。82分には、右サイドでボールを繋ぎ、MF山内翔選手のパスを受けたMF櫻井辰徳選手がスルーパスを通すと、ボールを受けた鈴木選手が相手GKと1対1を迎え、千葉選手に繋ぎますが、上手く合わずゴールポストから僅かにそれます。しかし粘る日本はアディショナルタイム2分、諦めず最後まで攻め、パスカットから山内選手が前線へスルーパスを送ると、ボールを受けた甲田選手がドリブルで仕掛けて左足シュートを一閃、ギリギリのタイミングで同点ゴールを奪い、試合はそのまま1-1で終了しました。
最終日5日(日)には、水戸ホーリーホックとトレーニングマッチを実施して、今回のトレーニングキャンプを締めくくります。
選手コメント
GK 藤田和輝 選手(アルビレックス新潟)
チャンスだと思っていたので、今日は絶対にゼロで抑えよう、特長を存分に出そうと思って試合に入りました。ビルドアップの部分では上手くリズムを作れた部分もありましたが、ボールロストが少し多かったですし、声掛けやポジショニングの修正、状況を見たパスの判断、質は改善点です。自分のところでのピンチというのは試合で1本、2本なので、あの前半の1点を防げるか、防げないかというのもまだまだ自分の課題です。こういったところで止めないと、この年代での序列は上がっていかないと思っています。同い年の谷(晃生)が東京オリンピックで活躍して、今回SAMURAI BLUEに選出され、その差をすごく感じます。U-20で一緒にやっていた(鈴木)彩艶もオリンピックでメンバー入りして、見ていてもどかしさ、悔しさはすごくありましたし、刺激を受けました。ただ、3年後、そこを狙える立場にいます。絶対に選ばれたい。3年間の積み上げ、自分のチームでの立ち位置が関わってくるので、ひとつひとつの合宿で成長して、ひとつでも上にいけるように頑張っていきたいです。
DF チェイスアンリ 選手(尚志高)
(U-18日本代表から続いての選出で)自分としても正直びっくりしましたし、不安もありましたが、ヘディングや1対1の強さ、ロングフィードの精度を評価されての選出だと思うので自信を持たなければいけないと思います。最初のトレーニングではプレースピードも速いですし、パスの精度にもびっくりしました。テレビで試合を観ていたような同い年の選手たちと、やっと一緒に代表合宿でプレーできて、すごい刺激になっています。ポジショニングやビルドアップ、チームの戦術を学んで、サッカーのIQを上げていきたいです。練習試合もありますし、年齢関係なく、プロ選手と戦えるように頑張ります。
MF 樺山諒乃介 選手(モンテディオ山形)
東京オリンピックやSAMURAI BLUEを見ていても、世界と戦いたいと思いますし、今回このジャージを着て、あらためてそう感じました。ボールを持ったオンのときの動きには自信があります。代表活動では(日頃一緒にプレーしていない選手たちと)どれだけコミュニケーションを取って、自分の良さ、味方の良さを出せるのかが課題です。今日は得点に絡むことはできなかったですが、次の練習試合で、チャンスメイク、ゴールに関わる部分を出したいです。チームファーストで勝利が一番ですが、それだけを気にしすぎて成長できないのではなく、積極的にトライをして、トライしたからには決められる選手になりたいです。
MF 甲田英將 選手(名古屋グランパスU-18)
U-18日本代表では得点を決められずチームを勝たせられなかったので、このU-20の合宿には得点を決めることを意識してやってきました。その結果、ゴールに集中したプレーをして、結果が出て良かったと思います。(得点シーンは)パスの選択肢もありましたが、自分が振り切るという意志を持って、思い切り自分の左足で振り抜いて、いいコースに決められてよかったです。自分の武器であるドリブル、仕掛けは出せたと思います。得点シーンの前にももう一本チャンスがあったので、そこを決められれば良かったです。もっと広い視野を持って、逆サイドへの展開やクロスなど、武器をさらに広めていければと思っています。
クラブユース選手権でも決勝で点を決めることができて自信がついてきていますし、勢いを持ったプレー、ゴールに直結するプレーが増えたと感じています。結果を残して生き残り続けたいです。
FW 細谷真大 選手(柏レイソル)
東京オリンピックで、世界でも戦えることを見せつけられたので、次のパリ世代として、クラブの練習でも、今回のU-20でもそこを意識しながらやっています。同世代の久保(建英)選手は刺激にもなりますし、負けていられないという思いがあります。林大地選手のハードワークは世界にもないもの。そういった部分を持ちながら得点を取るのが、自分の3年後の理想でもあります。(クラブで試合に出ていることで)自分がやれることを把握できていますし、チームのためになるプレーが出せると思うので、裏への抜け出しなどは代表でも続けていきたいです。代表は結果を残してこそメンバーとして生き残るものだと思うので、結果にはこだわりたいです。
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