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U-24日本代表 東京オリンピック登録メンバーを発表
2021年06月23日
日本サッカー協会(JFA)は18日(金)、オンライン会見を通じて東京オリンピックのサッカー競技(男子)に挑む登録メンバー18名とバックアップメンバーの4名を発表しました。なお、7月12日(月)と17日(土)に行われるキリンチャレンジカップ2021にもこの22名で臨みます。
森保一監督はメンバーを発表する前に「東京オリンピック世代の選手たち、多くの選手たちが最大限努力を重ね、チームに関わってきてくれた。選手にまずは感謝したい」と述べた上で、「選ばれてもおかしくない選手たちをメンバー外にして戦わなければいけない。選考は非常に難しい作業でした」と苦渋の決断があったことを明かしました。
FIFAワールドカップ、AFCアジアカップなど多くの代表の国際大会であれば23名を選べる一方、オリンピックは18名という狭い枠から選ぶ困難さがあり、森保監督とスタッフは発表当日まで最善の選考を探ったことも明かしています。その上で選考の基準として次のように語っています。
「個で局面を打開できる、守れるという個の強さを持っていることにプラスして、チームのために走って戦える、仲間のために走って戦える選手を選ばせてもらった。また東京オリンピックは過密日程に加え、酷暑の中で戦うことが予想される。その中で、複数のポジションをこなせる選手たちを選ばせてもらった」(森保監督)
日本の真夏に中2日での連戦となるオリンピックを18名の選手で戦うことになるため、かねてより指揮官は「同じ11人で全試合を戦うことはできない」と明言しています。18名のメンバーを入れ替えながら体力面でのマネジメントを行いつつ戦い抜くことを想定したチーム構成となった形です。
このため、守備的MFとセンターバックの双方で実績のあるDF板倉滉選手(FCフローニンゲン)、左サイドバックからセンターバック、守備的MFなどを務めた経験を持つ中山雄太選手(PECズヴォレ)、右サイドバックとセンターバックに加えて右ウイングバックもできる橋岡大樹選手(シントトロイデンVV)、左サイドバックからFWまで幅広く起用可能な旗手怜央選手(川崎フロンターレ)、さらに左サイドハーフからサイドバックに加え、練習では右サイドでも試されているMF相馬勇紀選手(名古屋グランパス)といった複数ポジションを自在にこなせる選手が多数選考される形となりました。
またチームの柱となることを期待されるオーバーエイジ枠の選手としてDF吉田麻也選手(サンプドリア)、酒井宏樹選手(浦和レッズ)、MF遠藤航選手(VfBシュツットガルト)というSAMURAI BLUEの主軸選手たちも名を連ねたほか、U-24年代でもSAMURAI BLUEでの実績を持つDF冨安健洋選手(ボローニャFC)、MF堂安律選手(PSVアイントホーフェン)、久保建英選手(レアル・マドリード)らが選出されました。
森保監督は選ばれた選手たちに対して「これまで戦ってきた仲間たちの思いを胸に刻み、日本のために全力で力を出し切ってほしい」と語った上で、「我々の活動は多くの方が道をつなげてくれた結果」であるともして、こう繋げました。
「普及・育成の段階から選手たちを育ててきてくださり、今回のオリンピックチームにつなげていただいた指導者の皆さん、保護者の皆さん、環境づくりをしてくれたすべての皆さんに感謝を申し上げたい。多くの方々が我々の活動のための環境づくりをして下さり、支えて下さった。すべての方々に感謝したい」(森保監督)
そして、「オリンピックで戦うこと、日本を背負って戦うことの意義を考えて、これからも残された期間で最善の準備をしてベストを尽くしたい」と東京オリンピックへの決意を新たにしました。
チームは5日からトレーニングキャンプを開始し、12日にU-24ホンジュラス代表と、17日にU-24スペイン代表とキリンチャレンジカップ2021を戦った上で、22日に東京オリンピックの初戦となる南アフリカとの試合に臨みます。
コメント
森保一 U-24日本代表監督
コロナ禍で、東京オリンピックの開催について議論もされている中で戦うということを認識しています。東京オリンピックでの結果、勝利をもって応援してくれているサポーターの皆さん、国民の皆さんに喜んでいただくこと、我々の戦いと選手の頑張りを通じ、観て下さっている方々に元気や勇気を届けなければいけません。コロナ禍で大変な思いをしながら日常生活を送っている方々に、我々の戦いをもって励ましのエールを送りたいと思っています。メンバーに関しては現時点のベストメンバーを選ばせていただきました。活動がスタートしたタイミングで各選手の状態を確認しながらトレーニング強度を考え、初戦に向けてコンディションを上げられるようにしたい。これは、スタートの時点から全員がそろって、同じコンディションで活動を始められるわけではないからです。欧州で活動している選手、Jリーグで戦っている選手、そしてAFCチャンピオンズリーグを戦っている選手たちがいます。選手たちの様子を見ながら、南アフリカとの初戦に向けてベストなコンディションで臨めるようにチームの活動を進めていきたいと考えています。
反町康治 技術委員長
この発表に来るまでに、U-24日本代表には長い道のりがあったと感じています。Jリーグの各クラブ、海外の所属クラブの協力があったからこそ、ここまで来られたとも思います。この場で感謝申し上げたい。ありがとうございます。ワンチームツーカテゴリという形で昨年から特に意識してやってきたので、誰が出ても今後の日本のために貢献できる力があると思っている。ただ、昨年も含め、コロナ禍の影響によって国際経験を積むことが難しい状況でした。オリンピックという凝縮された大会で良い経験をしてもらいたい。最終的には、ワールドカップ最終予選が9月から始まるので、そこに貢献できるような選手がたくさん出てくることを望んでいるし、そうでなければいけないと思っています。(メンバーの半数が欧州でプレーする選手たちだが)野心を持って海外で挑戦したいという選手が若手に増えてきたのは嬉しく思っています。同時に、その経験値を日本サッカーのために頑張っていただけるという意味でも嬉しく思います。オリンピックは特殊な大会であり、欧州のカレンダーでは次のシーズンに向けての準備期間に行われる大会でもあります。それを踏まえると、海外のクラブとの折衝は難しい折衝になる。そうした中で、協会としては欧州に拠点を置き、そこを窓口にして各クラブへ事前に交渉を行ってきました。その努力が少なからず、海外組が多くなっても、我々の意図するチーム作りをすることができることに繋がったと思っています。各クラブへ足しげく通い、頭を下げにいってくれた人たちに感謝を申し上げたい。同時に、それに対する答えはピッチの中で出さないといけないと思っています。その姿勢が最終的には金メダルにつながると信じて疑わないし、我々としてはそれを期待しています。選手たちにはさらなる成長をしてもらうことを期待していますし、成長と同時に金メダルという結果を追い求めてやっていきたいと思っています。
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