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スペイン留学

2011年08月14日

7月下旬から8月初旬にかけての約2週間、私は短期留学という形でスペイン(バルセロナ)の「エスパニョール」
というチームへ練習参加しました。

スペインと言えば、男子W杯優勝やチャンピオンズカップでFCバルセロナが堂々の優勝を飾るなど、サッカーの
華々しい実績が伺えます。しかし、それに比べて女子サッカーは、男子に比べるとまだまだ発展途上で、世界に
注目される存在ではありません。ですが、なぜか無性にスペインの女子サッカーを見てみたかったのと、昨年の
U17W杯で対戦したときに完敗したインパクトが強く、スペインのフットボールを肌で感じてみたくて今回この留学を
決めました。

 

トレーニング初日。私はあまりがつがつ人に溶け込んでいくタイプではないのですが、とりあえずコミュニケーションを
図らないと何も始まらないと思い、片言な英語でとにかくいろんな選手に話しかけました。しかし、想像していたとおり、
気持ち良く話せる人ばかりではなく、嫌そうな顔をする人や「スペイン語が話せないなら私は話せないわ!」的な人も
いましたし、正直最初はなめられていたというか相手にされない感じでスタートしました。



トレーニングは、ランニング、狭いグリッドでの鳥かご、パスコン、シュート、ポゼッション、ゲームといった流れが
主です。質は別として、日本でトレーニングをしている流れとさほど変化がなかったのでそこは少し驚きました。
テクニック、体力、チームとして戦う連動性、そして全体のレベルは確実に日本の方が上です。しかし、試合に対する
姿勢、ボールに対するどん欲さ、フィジカルコンタクトの激しさは普段日本でプレーしている時の倍はあるなと感じました。
また、とにかく自己主張がとても強いので、ちょっと声を出して呼んだだけではボールなんて出てくるわけもなく、
最初の2、3日はボールタッチの回数が少ないまま終了してしまいました。
そんなパワフルなスペイン人ですが、全体を観てサッカーを知り、深く戦術を理解しようとする選手が多くいるという
印象も受けました。



また、伝統的にリーグを”戦う”ことをよく知っていて、より本質を捉えるようなフットボールを展開します。なによりもここ
最高峰のリーガ•エスパニョーラを見て育った彼女達は、日本女子サッカーにないものを持っていると私は感じています。
そして、真剣にトレーニングをこなす中にもサッカーを楽しむ姿勢が強く、点を決めれば最高に喜ぶし外せば自分を鼓舞
するように声をあげて悔しがります。そういった意味で、本当にサッカーが好きな集団なんだなという風に感じましたし、
いい環境だなとも思いました。

最初は何もかもがなめられっ放しの私でしたが、練習の要領をつかめるようになってからは、いいボールを配球できたり、
ゴールを決める回数も増えました。すると自然と向こう(選手達)から話かけてくれるようになり、プライベートでも遊びに
誘ってくれるようになりました。最終的にはチームにすっかり溶け込むことができ、練習中思ったことを片言な英語でも、
伝えようとすればちゃんと耳を傾けてくれるようになりました。

今回この2週間の練習参加で学んだことは計り知れないほど大きくて、海外の強みとかスペイン女子サッカーの魅力を
自分なりに感じることができました。
またヨーロッパサッカーの規模の大きさもスタジアムでの試合観戦を通じて感じましたし、今思うと本当に充実した2週間
だったなと思います。ここからまた自分のレベルアップに努めて行きたいと思います。


                                                                                            高3川島はるな

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