ピックアップマッチ

履正社高校　3-5（前半2-2、後半1-3）　ガンバ大阪ユース

高円宮杯U-18プレミアリーグWESTの第4節が5月2日（土）に開催され、履正社高校（大阪）とガンバ大阪ユース（大阪）が対戦しました。

「ほかのチームと対戦するときとは違う感情がある」（牧野寛太選手/履正社）。牧野選手をはじめ、G大阪ジュニアユース出身者4人がスタメン入りした履正社は試合前から気合い十分。試合開始と同時にエンジン全開で臨み、2分には左サイドからドリブルを仕掛けた牧野選手が倒され、FKを獲得。このチャンスに牧野選手が自ら直接シュートを決めて、履正社が先制します。14分には、スローインを受けた林大地選手が右サイドを突破。ゴール前に送ったパスをフリーの菅原大空選手が合わせてG大阪をさらに突き放しました。

立ち上がりこそつまずいたG大阪でしたが、徐々に流れを引き寄せ、反撃に出ます。36分に武田太一選手の得点で1点差に詰め寄ると、前半終了間際の41分にも中央をパスで崩し最後は宮森祐希選手がゴールに押し込み、試合を振り出しに戻しました。

「前半のうちに追いつけたことが大きかった」と梅津博徳監督が話すように、落ち着きを取り戻したG大阪は後半、運動量が落ちた履正社DFを翻弄します。52分には岩本和希選手のパスを受けた食野亮太郎選手が冷静な切り返しから右足シュートを決めて勝ち越しに成功すると、この得点を機に14分間でさらに2ゴールを奪い、リードを3点に広げました。このままでは終われない履正社は、77分に田中駿汰選手のパスから菅原選手が1点を返すも、反撃はここまで。G大阪は激しい打ち合いを制し2連勝を飾り、一方、履正社のプレミアリーグ初勝利は次節以降に持ち越しとなりました。

監督・選手コメント

平野直樹　監督（履正社高校）
守備の拙さが気になる試合でした。もちろん良い部分もあって、それを続けることができれば相手に仕事をさせずに試合を進められるのですが、最後まで続かないことが課題です。一方、攻撃に関しては前節のセレッソ大阪U-18戦で連動性に欠ける部分がありましたが、今回は修正することができました。マイボールの時間が増えたことが収穫です。ここまで勝利はありませんが、決して悪いことばかりではありません。手応えは感じていますし、次節以降に生かしたいと思います。

田中駿汰 選手（履正社高校）
前半はマンマークを徹底することが狙いでした。僕が相手のボランチを抑え、DF陣が相手のFWを担当していました。ボールを奪ってから攻撃に転じることができ、前半はうまくいったと思いますが、後半は「ちょっと疲れてきたのかな」と思うプレーが増えて、勢いが落ちました。精神的にダメージを受ける凡ミスも増えて、失点を重ねてしまい悔しいです。ここまで、ちょっと気が抜けた瞬間を突かれる試合が多いので、これからしっかり修正して、立て直したいです。

梅津博徳 監督（ガンバ大阪ユース）
勝つことができて本当に良かったです。立ち上がりに2失点したものの、試合の入り方は悪くありませんでした。1失点目はアクシデントのような失点で、相手にあげる必要のないもの。あの失点で自分たちのスイッチが入り、後半はいつもどおり押し込むことができました。点を取った選手がどうしても目立ってしまいますが、GK渡辺健太をはじめ、DFの吉岡裕貴や松岡秀平など守備陣が奮闘していたことも収穫です。

武田太一 選手（ガンバ大阪ユース）
序盤の出来は良くありませんでしたが、みんなで「まだ時間はある。ここから頑張ろう」などと声をかけ合って、修正できたことが大きかったです。僕の得点で悪い流れを変えることができたので、うれしかったです。2得点2アシストという結果は良かったのですが、もう1点取ってハットトリックを達成したかったです。昨年は試合に出ても点が取れませんでしたが、今年は辛抱強く起用してもらっています。どうしても結果が欲しいので、今後も努力を続けて点を取りたいです。

その他の試合結果

サンフレッチェ広島F.Cユース　2-2（前半1-2、後半1-0）　名古屋グランパスU18
ヴィッセル神戸U-18　2-1（前半0-0、後半2-1）　大分トリニータU-18
京都サンガF.C. U-18　0-0（前半0-0、後半0-0）　東福岡高校
セレッソ大阪U-18　3-0（前半2-0、後半1-0）　京都橘高校

サンフレッチェ広島F.Cユース（広島）と名古屋グランパスU18（愛知）の一戦は、連敗脱出を目指す名古屋が前半をリードして折り返しましたが、72分に広島の河本敬太選手の得点で追いつかれて引き分けに。ここまで勝ち星がなかったヴィッセル神戸U-18（兵庫）は2連勝中の大分トリニータU-18（大分）と対戦。61分に先制点を許しましたが、すぐさま逆転し、神戸が今季初勝利を飾りました。神戸と同じくスタートダッシュにつまずいた京都サンガF.C. U-18（京都）は、東福岡高校（福岡）との対戦で初勝利を狙いましたが、結果はスコアレスドロー。10チーム中唯一、連勝を続けるセレッソ大阪U-18（大阪）は、京都橘高校（京都）を3-0で下し、連勝を4に伸ばしました。