AFCアジアチャンピオンズリーグ（ACL）2017のグループステージ2日目が2月22日(水)に行われ、川崎フロンターレはホームで韓国の水原三星ブルーウィングスと1-1で引分け、ガンバ大阪はアウェイでオーストラリアのアデレード・ユナイテッドに3-0で勝利。日本から出場の全4チームが勝点を挙げる好スタートになりました。

16強入りした2014年大会以来の出場の川崎Fは、鬼木達新監督の下で迎えた今季初の公式戦で立ち上がり10分でリードを奪います。

MF大島僚太選手が中盤で相手ボールをカットして前線へフィード。相手DFがクリアできずにこぼれたボールにMF中村憲剛選手が素早く反応してペナルティエリア左からクロスを入れると、ゴール前に走り込んだFW小林悠選手が胸で押し込んで先制しました。

川崎は大島選手が中盤で自在にボールをさばいて中村選手やG大阪から新加入のMF阿部浩之選手らへフィード。テンポ良いパスワークで試合を組みたて、15分には小林選手が左サイドから強烈なミドルシュートで相手ゴールを脅かします。

しかし23分、水原は長めのボールでMFヨム・ギフン選手へ繋ぐと、ヨム選手が左サイドから上げたクロスが川崎DF谷口彰悟選手の足に当たり、失点を許してしまいます。

その後、28分には大宮から加入のFW家長昭博選手が中村選手のボールを受けてシュート、36分には小林選手のパスを受けた阿部選手がシュートを打ちますが、ボールはわずかにポストの外へ逸れてしまいました。

水原も、川崎の守備陣の間のスペースを狙うFWジョナタン選手へボールを入れて得点機を探りますが、川崎も突破は許さず、両者追加点はないまま1-1で折り返します。

後半に入ると川崎は中盤でボール失って相手に攻め込まれる場面が増え、ボールを奪っても中央を固める相手に攻めあぐねます。

勝利が欲しい川崎は72分にDF奈良竜樹選手を最終ラインに投入して複数の選手のポジションを変更し、ゲームの組み立ての修正を試みます。その後、76分には右サイドからのクロスに小林選手がゴール前で触れば1点という場面を作り、80分には家長選手、89分には小林選手が相手ゴールを狙いますが、相手に阻まれて得点には至りません。

水原は88分にヨム選手の左からの強打を放ち、アディショナルタイムにはジョナタン選手が近い距離からのシュートで川崎ゴールを脅かしましたが、GKチョン・ソンリョン選手が体を張って止めてゴールを死守。チームは引分けで終えました。

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この日、グループGのもう一つの試合では、広州恒大（中国）がイースタンSC（香港）に7-0で大勝。この結果、初戦を終えて広州恒大が勝点3で首位に立ち、川崎と水原が勝点1で並び、イースタンSCが4位で続いています。

G大阪は前半2得点

3年連続9度目の出場となるG大阪は、優勝した2008年、2012年に続く再演となったアデレードに、前半で2得点を奪う展開を見せます。

21分、右サイドから攻撃を展開。DFオ・ジェソク選手のクロスに、ゴール前で相手に競り勝ったFW長沢駿選手が頭で合わせて先制します。

その後、反撃に出たアデレードに攻め込まれる場面も見られましたが、GK東口順昭選手の好セーブなどチームが身体を張って我慢強く凌ぎ、前半アディショナルタイムに、カウンターからMF井手口陽介選手がシュート。そのこぼれ球にMF今野泰幸選手が反応して、右足でゴールにたたき込み、G大阪は2点リードで前半を折り返しました。

後半も相手の攻めに苦しめられる場面もありましたが、集中を切らさずに対応。81分にはMF遠藤保仁選手のFKにDF三浦弦太選手がヘディングで合わせると、シュートは相手DFに当たってアデレードゴールに吸い込まれ、G大阪は3-0とリードを広げました。

昨年大会では未勝利のままグループステージで敗退したG大阪でしたが、2008年大会優勝を決めたスタジアムでの勝利で、好スタートを切りました。

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初戦を終えてG大阪はグループHの首位に立ち、この日、済州ユナイテッド（韓国）に1-0で勝利した江蘇蘇寧（中国）が勝点で並んだものの得失点差で2位に。以下、済州、アデレードの順で付けています。

グループステージは5月10日(水)までホーム・アンド・アウェイ方式で開催され、上位2位チームがノックアウトステージへ進出します。グループステージ第2節は2月28日(火)、3月1日(水)に行われます。

監督・選手コメント

鬼木達 監督（川崎フロンターレ）
ホームの試合だったので勝てなかったことが一番残念です。でもリーグ戦では負けないことも大事です。前半は非常にいい形で進んでいましたが、後半になって、我々のプレスが外され始めたり、獲ったボールをすぐに失ってしまって、その繰り返しで体力的にダメージを受けてしまいました。もう少しゲーム内容を含めて向上させたいという思いはありますが、負けなかったことで選手を評価したいと思います。

FW 小林悠 選手（川崎フロンターレ）
ホームでの初戦で勝点3を獲りたかったのですが、決定機に決めきれず同点のまま終わってしまいました。でも内容は悪くなかったと思います。新加入の選手とすごく良い崩しもありましたし、そういうポジティブなところも多かったので、これから改善して行きたいと思います。

MF 中村憲剛 選手（川崎フロンターレ）
勝っていないのですっきりしません。失点も崩されたわけではなかったので、もやもやした感じです。（始動して）まだ1ヵ月ですが、自分たちの攻撃のイメージが共有できて意図が合っている時はシュートまで行けているので、そういうプレーをもっと増やしたいと思います。

ソ・ジョンウォン 監督（水原三星ブルーウィングス）
シーズンの初戦で非常に重要な試合でしたがコンディションも完全ではなく、厳しい試合を予想していました。前半は川崎がビルドアップから前線へボールを入れる流れがスムースだったので、後半はそれを遮断するように選手に伝えて、それができたので後半を優位に進めることができました。アウェイでの勝点1はポジティブに受け止めたいと思います。試合を重ねるにしたがって徐々に競技力を高めていけると考えています。

2017/1/24(火)～2017/11/25(土)
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