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第97回天皇杯開幕 長野が接戦を制して1回戦を突破
2017年04月23日
第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会が4月22日(土)に開幕し、1回戦の13試合が行われました。
長野UスタジアムではAC長野パルセイロ(長野)と鈴鹿アンリミテッドFC(三重)が対峙しました。明治安田生命J3リーグで現在5位の長野に対し、鈴鹿は5月6日(土)に開幕を迎える東海社会人リーグに所属しています。強風が吹き荒れる中で行われた一戦は、最後まで目が離せない展開になりました。
立ち上がりは長野が丁寧にボールをつなぎ、試合の主導権を握ります。15分には塩沢勝吾選手のパスカットから好機を演出。最後は有永一生選手がゴール前に切り込んでシュートを狙いますが、わずかに枠を捉えられません。
対する鈴鹿もボールを支配される中で、縦に速い攻撃でゴールに迫ります。「僕と(藤沢)ネットの2人で前に張って、後ろの選手がセカンドボールを拾って好機をつくろうと話していた」というエフライン・リンタロウ選手と藤沢選手の2トップは相手の脅威となり、高さとパワーを生かしたプレーでチャンスを生み出しました。23分にはペナルティーエリア手前でエフライン選手がFKを獲得。これを吉田光選手が左足で直接ゴールを狙いますが、決めることができません。
すると、徐々に長野が力の差を見せつけます。29分には塩沢選手のラストパスから、菅野哲也選手が背後に抜け出して右足でシュート。ゴールにはなりませんでしたが、ペナルティーエリア付近でのプレー時間が長くなっていきます。そして迎えた前半43分、國領一平選手の左CKを内野貴志選手が頭で触ってゴール前で混戦になります。塩沢選手が粘り、最後は内野選手が右足で先制点を奪取。長野がリードして前半を終えます。
ビハインドとなり、得点が必要な鈴鹿は後半開始から藏川洋平選手を投入。選手交代で勢いが出ると、前半序盤のように2トップにボールを集め、試合のリズムを取り戻します。68分に途中からピッチに立っていた小西洋平選手が負傷交代してしまうアクシデントはありましたが、攻め続けます。74分には藤沢選手のパスにエフライン選手が反応し、ディフェンスラインの裏でボールを受けて左足でシュートを放ちます。79分にも冨士祐樹選手の左サイドからのクロスにエフライン選手がヘディングシュート。85分には立て続けに三度、エフライン選手がチャンスをつくり、左足でゴールを狙います。しかし、ここは長野のGK武田大選手の好セーブに阻まれてしまいます。
試合は1-0でタイムアップ。最後までゴールをこじ開けられなかった鈴鹿に対し、集中力を切らさなかった長野が接戦を制して2回戦へと駒を進めました。試合後、長野の浅野哲也監督は「次に進める権利を得たので、選手たちを褒めたいと思います」と話し、結果を残したチームに賛辞を送りました。勝利した長野は、6月21日(水)に開催される2回戦でFC東京(J1)との対戦。浅野監督は「逆に我々が立ち向かわないといけない。しっかりとチャレンジしないといけないし、結果を恐れてはいけない」と次戦への強い決意を示しました。
監督・選手コメント
浅野哲也 監督(AC長野パルセイロ)
本大会の1回戦は、県大会の決勝もそうでしたが、相手よりも自分たちが格上として戦う難しさが出たゲームになったと思います。やはり、鈴鹿アンリミテッドFCもメンバーからして力のあるチームですし、我々に対して強い姿勢で挑んで来ました。なので、予想通り厳しいゲームになったと思います。ただ、我々が一番優先しているのは結果です。1点しか得点を奪えませんでしたが、勝ちという結果を残せたのは良かったと思います。
内野貴志 選手(AC長野パルセイロ)
天皇杯1回戦はカテゴリーが下の相手だったので、難しい戦いになりました。でも、結果を出すことができたので良かった。自分たちも新しい選手や新システムで挑んだこともあって、上手くいかない時間がありましたが、勝ち切ることができたのはプラスの材料。(ゴールを振り返って)最初に自分がヘディングで触って、塩沢選手が粘ってくれた。そこから、また自分にボールがこぼれて来たので、しっかりと決められて良かったと思います。(次の2回戦はFC東京と戦うが)パルセイロは天皇杯でジャイアントキリングを起こすことが多い。また、今年もそれができればいいなと思っています。
小澤宏一 監督(鈴鹿アンリミテッドFC)
J3のAC長野パルセイロと戦わせていただく機会をもらえて、この時期にやれたのは良い機会でした。でも、結果からすると、失点をなくしてどこかで勝ち目をつくりたかった。惜しいチャンスはいくつかあったのですが、決めるべきところで決められなかったですし、選手たちからすれば勝てるチャンスがあったと思ったかもしれません。しかし、選手の怪我も含めて、まだまだ足りないなと感じました。
エフライン・リンタロウ 選手(鈴鹿アンリミテッドFC)
まずは失点0で行こうと考えていたのですが、セットプレーから失点をしてしまいました。そのあと、何回かチャンスがありましたが、決められなくて本当に悔しい負け方になってしまった。(試合の入り方としては)まず、最初の10分は前からプレッシャーを掛けて、前でボールを取ってチャンスをつくろうと思っていました。そこからチャンスは生まれましたが、決められなかったのが最後まで響いたと思います。長野はゲームプランがはっきりしていて、僕らはそういうのがまだないのかなと感じました。
2017/4/22(土)~2018/1/1(月・祝)
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