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鹿島、川崎F、浦和がアウェイで第1戦 ~ACLラウンド16~
2017年05月22日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2017はノックアウトステージ1回戦にあたるラウンド16に入り、グループステージを1位で突破した鹿島アントラーズ、川崎フロンターレ、浦和レッズが8強進出をかけた戦いに臨みます。日本の3チームが1位通過で16強入りしたのは2009年大会以来です。
鹿島は2度の優勝経験がある中国の広州恒大、川崎Fはタイリーグ王者のムアントン・ユナイテッドと5月23日(火)に、浦和は韓国の済州ユナイテッドと24日(水)に、いずれもアウェイで第1戦を戦います。ホームでの第2戦は、鹿島と川崎Fが30日(火)、浦和が31日(水)に行われます。
総力戦で元大会王者に挑む鹿島
鹿島はグループステージ最終戦で、前節まで首位のムアントン・ユナイテッドにホームで勝って逆転1位となり、2011年以来となるラウンド16進出です。
今回対戦する広州は、グループGを2勝4分けと無敗で終えて川崎Fとの直接対決の成績で2位になり、2度目の優勝を飾った2015年大会以来のノックアウトステージ進出となりました。
現在広州は国内リーグで5連勝中。ACLを含めた公式戦では12試合連続で負けがありません。元ブラジル代表指揮官のルイスフェリペ・スコラーリ監督の下、広州はブラジル代表MFパウリーニョ選手と中国代表MFジョン・ジー選手を中心に試合を組み立て、元ブラジル代表FWリカルド・グラル選手、中国代表MFファン・ボーウェン選手、FWアラン選手らが相手ゴールに迫る攻撃は要注意です。
両者は2015年大会グループステージでも対戦し、鹿島はアウェイを3-4で落としたものの、ホームで2-1の勝利を収めました。しかし、グラル選手にはそのアウェイ戦で2得点されています。
中国へ乗り込む鹿島は、グループステージ突破後に負傷者が続出。今回、MFレオ・シルバ選手、MF遠藤康選手、DF植田直通選手、DF町田浩樹選手、DF西大伍選手らを欠いて戦うことになり、ここまであまり出場機会がなかった若手の活躍に期待がかかります。
石井正忠監督は「チーム全体で乗り切らなくてはならない」と語り、2008年大会以来の8強入りを目指して、アウェイでは「最低でも引き分けることが必要」と話しています。
好調川崎Fはタイへ
2009年大会以来となる8強入りへ、川崎が対戦するのはムアントン・ユナイテッドです。グループEで鹿島に次いで2位に入り、2013年以来となる2度目のACLで初の16強入りを決めました。
鹿島には最終戦で敗れたものの、主力3人を出場停止で欠きながら、両サイドバックの積極的な攻撃参加やタイ代表MFチャナティップ・ソングラシン選手を中心に仕掛け、FWティーラシン・デーンダー選手が同点ゴールを決めました。ティーラシン選手はDFティーラトン・ブンマタン選手と共に、週末のリーグ戦で2試合連続得点をマーク。チームはリーグ戦3連敗中ですが、首位をキープしています。
今大会、ムアントンはホームでは全勝しており、鹿島戦ではスペイン出身FWシスコ選手や韓国代表DFイ・ホ選手など前節出場停止だった主力3選手が復帰します。
一方、鬼木達監督体制1年目の川崎は、グループステージ終盤からチームの歯車がかみ合うようになり、4戦連続引分け後に2連勝し、グループG 1位で2014年大会以来となる16強進出を決めました。
Jリーグでも19日の鹿島戦までの3試合を全て完封で3連勝し、ACLを含めて公式戦4連勝で波に乗っています。攻撃陣も好調で、MF阿部浩之選手はリーグ3試合連続得点、MF長谷川竜也選手も公式戦3戦連続得点をマークしています。
鬼木監督は鹿島戦の後に、「90分を通してしっかり戦い、最後に押し込まれる場面もしっかりゼロで抑えてくれた。今後につながる」とコメントして、手応えを口にしています。
今回アウェイでは長時間移動や現地の厳しい暑さも考慮して戦わなければなりません。チームの対応力が問われます。
浦和、大会トップの攻撃力に期待
2年連続での16強進出となった浦和は、済州ユナイテッドと対戦します。
済州は今大会でノックアウトステージへ進出した唯一の韓国チームです。グループHを1勝1分2敗の後、首位突破した江蘇蘇寧とガンバ大阪に連勝して3勝1分2敗として2位で突破。2011年以来2度目のACL挑戦で初の16強入りです。
ブラジル人のFWマルセロ・トスカーノ選手とFWマグノ・クルス選手を中心に、MFイ・チャンミン選手やFWファン・イルス選手らが絡んで攻撃を展開します。チームはACLでは6戦12得点ですが、国内リーグでは12戦24得点でリーグトップ。しかも総失点11はリーグ最少2位で、現在国内リーグで首位に立っています。
浦和と済州は初顔合わせですが、浦和の韓国チームとの通算対戦成績はホームでは3勝2分2敗、アウェイではメンバーを大幅に入れ替えて臨んだグループステージ最終節のFCソウル戦(●0-1)を含めて1勝2分4敗で、少し分が悪いのが気になります。
浦和のミハイロ・ペトロヴィッチ監督は「済州は非常にコンパクトで、運動量も多く、激しくアグレッシブ」と指摘し、「こちらの動きが落ちれば難しくなる」と警戒を怠っていません。
浦和は今大会ここまで6戦18得点で、広州恒大と並んで今大会トップの攻撃力です。現在3位に付けているJリーグでも12戦33得点は群を抜いており、そのうち11得点は、20日(土)のJリーグ清水戦でのハットトリックを含めた2戦4得点のFW興梠慎三選手によるものです。突破力のあるMF関根貴大選手や今大会3得点のFW李忠成選手、リーグ戦4得点のMF武藤雄樹選手ら攻撃陣の本領発揮に期待がかかります。
日本の3チームともに、ホームでの第2戦を前に先手必勝を狙いたいところです。
なお、ラウンド16東地区のもう1試合は、2年連続ノックアウトステージ進出のグループF 2位の上海上港と、グループH 1位で16強初進出の江蘇蘇寧との中国勢対決です。
また、このラウンドから2戦を終了して勝敗がつかない場合にはアウェイゴール・ルールが適用され、それでも同率の場合には延長戦、さらに必要な場合にはPK戦が行われます。
大会期間:2017年1月24日(火)~2017年11月25日(土)
ラウンド16 第1戦
2017年5月23日(火)
ムアントン・ユナイテッド(タイ) vs 川崎フロンターレ(日本)
2017年5月23日(火)
広州恒大(中国) vs 鹿島アントラーズ(日本)
2017年5月24日(水)
済州ユナイテッド(韓国) vs 浦和レッズ(日本)
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