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S級コーチ養成講習会2021 Module4・集中講習⑩ 受講者レポート Vol.13
2021年11月19日
Module4も最終週を迎えました。最終試験に向けた緊張感も高まる中、大きな怪我もなく16名の受講生全員で最後の指導実践まで終えることができました。
今年度初めて講師としてお迎えしたアルピニストの野口健氏の講義では、これまでとは違う視点からサッカー監督の仕事に繋がるお話を伺うことができ、受講生それぞれの立場で共通点を感じながら講義を受けることができました。2週間後から、今年度の講習会最後の講義と口頭試験・筆記試験、指導実践テストがはじまります。
Module4・集中講習⑩
期間:11月8日(月)~11月11日(木)
11月8日(月) | 午後 | 指導実践 |
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11月9日(火) | 午前 | 指導実践 |
午後 | スポーツ救命救急 講義:福島理文医師(スポーツ救命部会員/順天堂大学 循環器内科) 実技:古家信介医師(スポーツ救命部会員/関西医療大学 保健医療学部 はり灸・スポーツトレーナー学科 教授) |
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11月10日(水) | 午前 | 指導実践 |
午後 | プロフェッショナルコーチング論 鈴木淳(JFA指導者養成ダイレクター) 人材育成マネージメント 野口健(アルピニスト) |
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11月11日(木) | 午前 | 指導実践 |
午後 | 7テーマについてのディスカッション/プレゼンテーション Module4まとめ |
サポートプレーヤー:明海大学サッカー部、江戸川大学フットボールクラブ
コメント
藤本主税 氏(ロアッソ熊本)
Module4集中講習会⑩が、先週に引き続き高円宮記念JFA夢フィールドで開催されました。
今回は指導実践8回、講義を3テーマ、最終試験前の確認ということもあり、最後のコマでは指導実践7テーマのポイントを確認するためのディスカッションと、2021年度S級も佳境に入りグッと引き締まった雰囲気の中で行われました。
指導実践では毎回忌憚のないディスカッションが行われ、戦術的に踏み込んだ、重みのある内容が増えてきたように感じます。そして、指導実践を重ねるごとに強く感じるのは、監督役になる方を中心に、コーチ役、GKコーチ役、フィジカルコーチ役4人のリレーションシップが非常に重要だということです。監督1人の目では拾えないような細かい部分への指摘、非改善チームのコントロール、GKの役割など、監督の描くものが明確であればあるほど、そのグループのリレーションシップに大きく影響しているように感じます。まずは監督自身が明確なビジョンを示すこと、それを理解してサポートするコーチ陣との連携、この関係性は最重要事項と言えます。そういった直接的なサッカー指導だけではなく、スタッフをマネージメントする力も必要不可欠であると学びました。
2日目のスポーツ救命救急実技では、心臓発作や頭部(頚椎)衝撃などにより倒れた選手の救命処置を、実技をもとに学びました。実技では、胸部圧迫、AEDの使い方、スパインボードの使い方など、指導員の方たちに細かく説明を受け、緊張感のある中で実技講習を受けることができました。人命を守ることが最優先であり、緊急事態の中でも冷静に対処できるための実技講習として、今後も継続して定期的に受けるべきだなと強く感じました。
3日目の人材育成マネージメントでは、アルピニストの野口健さんにお越しいただき、想像を絶する山登りの実体験や、現在活動されている様々な事業についての想いなど、深く重く心に突き刺さるお話をしていただきました。競技は違うけれど、サッカー監督という職業とリンクするところも多々ありました。「責任ある決断をする瞬間の心情」「失敗と成功の定義」「根拠も大事だがフィーリングも大事」など、野口さん独自の解釈もユニークで、とても真似はできませんが、すごく楽しく、そして自分ならどうするだろう・・・と深く考える良い機会を与えていただきました。『死ぬ覚悟もあれば生きる覚悟もある』と、生死を目の前で見てきた経験談は鳥肌が立ちましたが、その経験の中で学んだ人生観は、神の領域に達した人のように感じました。現在携わっている事業への想いを語る姿は楽しそうで、本当にやりたいことに夢中になっている少年のように輝いて見えました。自分たちもサッカーという大きな山の”頂(いただき)”に立てるように、サッカー云々だけではなく、もっと人間力を高めることが重要なんだと、教えていただきました。
4日目最後のディスカッションでは、指導実践7テーマに対するメリット・デメリットや、指導する時のポイントなど、今回Module4で担当したテーマ(監督役)ごとに集まり、短い時間でまとめ、プロジェクターで発表しました。各グループともしっかりまとめられていて、頭の中が整理されてとても有意義でした。
受講生が16人いれば16通りの考えがあり、正解・不正解があるわけではありません。色々な考え方を自分なりに解釈して、取り入れるもの、除くものを取捨選択して、また新しい16通りのやり方が生まれていくのだと思います。
受講もあと2回となりました。最後まで受講者同士で切磋琢磨して、たくさんディスカッションを重ね、それぞれが描く理想のサッカー像を作り上げる大切な時間にしたいと思います。
次回は古川毅さんよりお伝えします。