高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022 プレーオフは12月9日(金)、広島県内で1回戦6試合を行いました。

ピックアップマッチ1

愛媛FC U-18 1-0（前半0-0、後半1-0） V・ファーレン長崎U-18

エディオンスタジアム広島で行われた愛媛FC U-18（四国1／愛媛）とV・ファーレン長崎U-18（九州2／長崎）の一戦は、12分に左サイドを抜け出したFW七牟禮蒼杜選手（#13）のパスから、MF大山晃生選手（#14）がゴールを狙うなど、長崎のペースで試合が進みましたが、1点が奪えず前半を終えました。後半開始直後の49分にも長崎にチャンスが訪れ、左CKのこぼれ球から放ったDF髙木獅道選手（#8）のシュートは右のゴールポストに直撃。セカンドボールを七牟禮選手が頭で押し込もうとしましたが、クロスバーに阻まれました。

「入りから相手に押し込まれる時間帯や、ほぼ入ったようなピンチがあったが、そこをチームで堪えられて良かった」と振り返るのは、愛媛のDF小野成夢選手（#4）です。後半に入ってからは、MF行友翔哉選手（#7）が「V・ファーレンのDFラインが前に強いというのは分かっていた。前半はそこで奪われていたので、一旦（DFラインを）越してからリズムをつくろうと思っていた」と振り返る通り、効果的にDFの背後に展開し、チャンスを増やしました。76分には右サイドの仕掛けから、CKを獲得すると、MF川口蒼友選手（#17）が上げたボールを途中出場のMF喜安康生選手（#23）が決め、愛媛が先制しました。終盤はDF古田東也選手（#4）を前線に上げて、パワープレーを仕掛けた長崎の攻撃をしのぎ、2回戦へと駒を進めました。

ピックアップマッチ2

尚志高校 2-0（前半2-0、後半0-0）岡山学芸館高校

尚志高校（東北1／福島）と岡山学芸館高校（中国2／岡山）が対戦した第2試合は、「相手が縦に速いという情報は入っていて、弾いたボールから一気にショートカウンターを狙えると話していました」（仲村浩二監督）という尚志が立ち上がりから、見せ場をつくりました。「ボールを持ったら、まずはクロスやシュートなどチームにとってプラスになることをしようと、いつも心掛けています」と話すMF安斎悠人選手（#15）が右サイドからチャンスをつくり、3分には安斎選手のクロスからFW網代陽勇選手（#17）がヘディングシュート。10分には、安斎選手がカットインからゴールを狙いました。

先制点が生まれたのは26分。中盤でボールを持ったMF岡野楽央選手（#10）が、「FWの（鈴木）虎太郎がDF2枚を引き付けてくれたので、自分がドリブルをするスペースが空いていた」と巧みにゴール前を抜け出し、打ったシュートがゴールの隅に決まりました。続く28分には、岡野選手の左CKをFW鈴木虎太郎選手（#9）が後ろですらし、最後はMF吉満迅選手（#6）が身体に当てて、リードを2点差としました。後半は後がなくなった岡山学芸館の勢いに飲まれる場面が増えましたが、積極的な守備を見せたDF鈴木大翔選手（#2）らがしのぎ、2-0でタイムアップ。尚志が帝京長岡高校（北信越1／新潟）と対戦する2回戦へと進みました。

監督・選手コメント

北内耕成 監督（愛媛FC U-18）
苦しい試合でしたね。本当ならもっと自分たちがボールを握りたかったのに、長崎さんの方がボールを握っていました。100％自分たちの力が出せたかと言えば、半分も出ていません。30％や20％ぐらいでしたが、守備のところをさぼらず頑張ったおかげで、運がこっちに転がったのかなという気がします。（2回戦で当たる）市立船橋さんはプレミアでずっと戦っているチームですが、恐れずに戦っていきたい。本来の力なら、もっと良いゲームになると思うので、もう1回ミーティングして修正していきたいです。

MF #10 安部大晴 選手（V・ファーレン長崎U-18）
悔しさを味わった昨年と同じように今年も同じ舞台で終わり、同じ思いをしてしまいました。後輩たちに、一つ上のリーグでやらせたいという気持ちが強かったのですが、何かが足りませんでした。後輩には自分たちがやってきたこと以上のことをやらないと勝てないぞと言いたいです。個人としてはここで終わりではなく、FIFAワールドカップを目指しています。そのためには、V・ファーレンのＪ１昇格に目を向けなければいけないと思うので、まずは自分を一から見つめ直したいです。

DF #5 山田一景 選手（尚志高校）
前半の立ち上がりはとても良くて、自分たちのペースで試合を進め、点を決めることができました。相手が前から来ると思っていたので、その上を超すようなボールを入れようと思っていました。大きい2トップを目掛けてやれたのが良かった理由です。でも、後半は後がなくなった相手に気持ちで押されて、つなげなくなったので改善が必要です。次勝たないと意味がないので、みんなで気を引き締めて、今から次の試合に向けて調整できたら良いなと思っています。

高原良明 監督（岡山学芸館高校）
連続失点が痛かったです。相手の逆を突いていく意識はチーム全体で持てていましたが、最後の精度が低く、相手との違いが出ました。後半は「できるだけ早い時間で1点返すぞ」と話をしていたのですが、相手の守備は硬かったです。プレミアへ上がるには、個人のスキルがもう少し高くないといけません。全国で上位を狙うには、尚志さんのようなチームと五分五分の試合をしなければいけませんが、まだまだ力が足りませんでした。

大会期間：2022年12月9日(金)・12月11日(日)

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