JFA.jp

JFA.jp

EN
ホーム > 最新ニュース一覧 > ACL2023/24開幕、横浜FMは黒星発進も川崎、甲府、浦和はアウェイで勝点獲得

ニュース

ACL2023/24開幕、横浜FMは黒星発進も川崎、甲府、浦和はアウェイで勝点獲得

2023年09月21日

ACL2023/24開幕、横浜FMは黒星発進も川崎、甲府、浦和はアウェイで勝点獲得

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2023/24東地区グループステージが9月19日(火)、20日(水)に開幕し、Jリーグ王者の横浜F・マリノスはホームで仁川ユナイテッド(韓国)に2-4で敗れて黒星発進となりましたが、川崎フロンターレはアウェイでジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)に1-0で勝利。初出場のヴァンフォーレ甲府はメルボルン・シティ(オーストラリア)に0-0、前回大会優勝の浦和レッズも武漢三鎮(中国)に2-2と引き分けてアウェイで貴重な勝点を手にしました。次節は10月3日(火)、4日(水)に行われます。

横浜FM、失点につながったボールロスト

グループGの横浜FMは9月19日(火)、プレーオフを勝ち抜いてACL初出場を決めた仁川とのホームでの対戦に、直近の15日(金)のリーグ戦からGK以外10人の先発を入れ替えて臨みましたが、中盤で相手にボールを奪われて前半で2失点を喫し、積極的に仕掛ける仁川に苦しい展開となりました。

試合前に横浜FMのケヴィン・マスカット監督が「仁川は切り替えがアグレッシブ。難しい試合になる」と予想していましたが、これが的中。中盤でプレッシャーをかけてボールを奪い、素早く攻撃に転じる相手の戦い方にはまり、失点を許します。

試合開始8分で中盤でのボールロストから左サイドへ展開され、DFチョン・ドンユン選手がゴール前に入れたクロスをGK一森純選手が押さえ損ね、これがゴールに流れて仁川に先制を許します。

横浜FMは16分にカウンターからFW宮市亮選手のパスにFW植中朝日選手が左足のボレーでゴールを脅かすと、17分にはMF吉尾海夏選手のCKにMF西村拓真選手が頭で合わせて1-1としました。

横浜はさらに19分に宮市選手がペナルティエリア左から強烈なシュートを放ち、23分には吉尾選手のFKに植中選手がゴールを狙いますが、再びリードを奪ったのは仁川でした。

37分に自陣左サイドでボールを奪い、MFキム・ドヒョク選手が前線へロングフィード。これを受けたFWジェルソ・フェルナンデス選手が相手DFとGKをかわして右足を振り、2-1とリードを奪いました。仁川はこのあと41分にも右サイドからのスルーパスに反応したフェルナンデス選手が左足で狙い、クロスバーに弾かれる場面を作りました。

横浜FMは43分、CKのチャンスに宮市選手がヘディングで合わせて再び追いつき、前半を2-2で折り返します。

勝点3が欲しい横浜FMは後半開始からボールを保持して相手を押し込みますが、守備を固める仁川のゴールを割ることができません。

引き分けでも勝点1を手にできる仁川は、61分にFWエルナンデス・ロドリゲス選手を送り出し、守備を固めつつ、追加点の機会を探ります。すると75分、横浜に攻め込まれていた仁川は、後半途中出場のMFポール・ジョゼ・ムポク選手が自陣ペナルティエリア前でセカンドボールを拾ってカウンター攻撃に転じ、ロドリゲス選手にパス。ロドリゲス選手はペナルティエリアに切り込んで右足を振り3-2と均衡を破りました。

仁川はその4分後にもムポク選手が中盤で相手ボールをカットして前線へ素早くフィード。ロドリゲス選手が受けて試合を決定づける連続得点で、4-2としました。

横浜FMは終盤、ボールを保持して得点機を探りますが、守備を固める相手を崩せず、初戦で痛い黒星を喫しました。

同組のもう一試合では山東泰山(中国)がアウェイでカヤFC・イロイロ(フィリピン)に3-1で勝利。この結果、4得点を奪った仁川が得失点差で山東を上回って首位で山東が2位。横浜FMはカヤFCと得失点差で並び、総得点数で上回って3位でのスタートとなりました。横浜FMは次節は10月3日(火)に山東とアウェイで対戦します。

川崎、アウェイ勝利で好スタート

グループIの川崎フロンターレは19日(火)にジョホール・ダルル・タクジムと対戦。MFマルシーニョ選手の前半終了直前のゴールで1-0の勝利を収め、アウェイで勝点3を獲得する好スタートを切りました。

昨年も同組で対戦して川崎の決勝進出の前に立ちふさがったマレーシアリーグ王者は、ホームでファンの大声援を受けてFWベルグソン選手にボールを集め、川崎ゴールを脅かす場面を作ります。

しかし、川崎はGKチョン・ソンリョン選手の好セーブで凌ぐと、前半45分に試合を動かします。MF脇坂泰斗選手が右外に開いて出したパスをMF家長昭博選手がクロス。ニアサイドでFWバフティンビ・ゴミス選手が相手守備陣を引きつけ、空いたゴール前のスペースに走り込んだMF瀬古樹選手が相手と競り合いながらヘディングでつなぐと、マルシーニョ選手がオーバーヘッドで捉えてゴールに突き刺し、先制に成功しました。

後半もマルシーニョ選手、瀬古選手がクロスに飛び込んで相手ゴールに迫る場面を作る一方、ジョホールも47分にFWアリフ・アイマン選手が抜け出してシュートを狙いましたが、GKチョン選手がブロック。さらに、川崎は後半途中から4バックを3バックに変えて守備を固め、最後まで相手に得点を許さず、1点を守り切りました。

グループIのもう1試合では蔚山現代(韓国)がホームでBGパトゥム・ユナイテッド(タイ)を3-1で下して、初戦を終えて首位に立ち、川崎は2位でのスタートとなりました。次戦は10月3日(火)にホームに蔚山現代を迎えます。

ACLデビューの甲府、アウェイで勝点1

グループHのJ2ヴァンフォーレ甲府は20日(水)のアウェイでのメルボルン・シティとの対戦を0-0で引き分け、ACL初挑戦で勝ち点1を獲得しました。

昨年の天皇杯優勝で出場権を獲得した甲府は、積極的なプレーを披露。ボール保持率では相手が上回ったものの、前半からチャンスを作り、FW松本孝平選手やMF鳥海芳樹選手が相手ゴールを脅かします。前半38分のFKではMF小林岩魚選手が直接狙いますが、これはクロスバーに阻まれました。

今季Aリーグ戦開幕を前にカップ戦を戦っているメルボルンは0-0で迎えた後半、右サイドからの仕掛けで裏を取り、CKの機会を得ましたがシュートには至りません。

甲府もFWピーター・ウタカ選手をベンチから送り出して得点機を探りましたがゴールを割ることはできず、スコアレスドローで試合終了となりました。

甲府は次節10月4日(水)にブリーラム・ユナイテッド(タイ)と今大会ホームとする国立競技場で対戦します。

ブリーラムは20日(水)、ホームで浙江FC(中国)に4-1で勝利。開幕節を終えてグループ首位。甲府はメルボルンとともに勝点1で並ぶ2位タイでのスタートとなりました。

浦和、後半アディショナルタイムに追いつく

グループJの浦和レッズは20日(水)、アウェイで中国の武漢三鎮と対戦し、後半アディショナルタイムのFWホセ・カンテ選手のゴールで2-2に追いつき、アウェイで貴重な勝点1を手にしました。

ACL初出場ながらもGKリウ・ディエンズオ選手ら他チームでACLを経験した選手を多く揃える武漢は、高畠勉監督と黒崎久志コーチの下、ホームのファンの大声援をバックに前半10分にMFチャン・シャオピン選手のゴールで先制します。

浦和は1点ビハインドで後半に入ると、前半から相手ゴールに迫る場面を作っていたMF安居海渡選手のクロスにFWブライアン・リンセン選手が頭で合わせて1-1とします。

しかし、60分を目前にペナルティエリアでのファウルがVARで確認されて武漢にPKを献上。これをFWダビジソン選手に決められて、浦和は再び1点を追う展開になります。62分でした。

勝点が欲しい浦和は81分にFW興梠慎三選手をベンチから投入すると、前線の動きが活性化し、これが後半アディショナルタイムに入った直後に貴重な同点ゴールにつながります。リンセン選手の落としに反応した後半途中出場のカンテ選手が左足で捉えて、ゴールネットを揺らし2-2の同点にしました。

カンテ選手は、「難しいゲームで、勝点1につながる得点ができたのはよかったが、勝てなかったので少し苦々しい思いもある。チームコンディションはいいので、次はホームで勝ちたい」とコメントしました。

初戦を終えてグループJで首位に立ったのは、アウェイでハノイFC(べトナム)に4-2で勝利した浦項スティーラーズ(韓国)です。浦和は次節10月4日(水)にホームでハノイと対戦します。

ACLは今季から秋春開催となり、ホーム&アウェイ方式も復活。4チームずつ東西5グループに分かれて行われるグループステージは12月まで開催。各組1位と2位のなかで上位3チームが進出するノックアウトステージは年明け2月から行い、東西のトップチームが対戦する決勝は5月11日、18日に開催されます。

監督・選手コメント

ケヴィン・マスカット監督(横浜F・マリノス)
この結果になって非常に残念です。相手の強みはよく分かって注意していましたし、ボールを保持して攻撃的にプレーするには切り替えでの守備が大事なのですが、うまくできませんでした。ターンオーバーが非常にまずく、ボールロストから失点につながりました。こういう部分は修正しなければなりません。選手起用ではチーム事情もあり(先発で起用した)松原選手も加藤選手も怪我明けなどで久々の試合で、90分を通して戦うのは難しい状態でした。通常なら攻撃的な選手交代をするところですが、交代で守備的な選手を起用せざるを得ませんでした。

DF 角田涼太朗 選手(横浜F・マリノス)
ホームで不甲斐ない試合をしてしまいました。チームとしても個人としても、難しい内容になってしまいました。相手の戦い方は試合前から分かっていましたが、そのなかで相手を上回れない時間帯が多かった。センターバックとしてもチームとしてもいい形を作れず、良くないボールロストをしてしまって、相手の狙い通りに失点してしまいました。リーグ戦からずっと課題だったところを改善できずに負けてしまった感じです。今日負けてしまいましたが、Jリーグへは切り替えて、今日できたことできなかったことを整理してやり続けて、もっと一人ひとりがチームを勝たせるという責任感を持ってやらなければいけないと思います。

FW 宮市亮 選手(横浜F・マリノス)
相手は予想した通りの戦い方をしてきましたが、それを上回る精度や特に11番の選手の個の能力が上回ったと思います。相手がリードしてからは完全に引かれて、そこからの崩しは苦しんだところですが、いいシュートシーンもあったので、精度やペナルティエリアの外でゴールを狙うシーンがもっとあってもよかった。グループステージなのでこれを糧に跳ね返すチャンスはまだいくらでもあります。しっかり受け入れて、前を向いてやっていくことが好転していく要因になると思います。チームとしてこだわっているセットプレーで得点も獲れました。次の試合でも生かしていけるようにしたいと思います。

チョ・スンファン 監督(仁川ユナイテッド)
クラブ創設20周年という節目に初めて出場したACLの初戦で、選手はプレッシャーもあったと思いますがそれを乗り越えてくれて戦ってくれて、勝つことができました。カウンター攻撃はこの試合へ向けて備えていて、後半の交代でスピードがあって1対1に強い選手を起用しました。この勝利でいいスタートが切れました。(メンタル面で)選手のリカバリーの助けにもなりますし、グループステージ突破にも役立つと思います。

大会情報はこちら

アーカイブ
JFAの理念

サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、
人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する。

JFAの理念・ビジョン・バリュー